FPのひとりごと
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月とスッポン
月は煌々と輝き 遍く照らす さえぎる雲もなく
マドンナ 会った瞬間に 永遠に超えられる女性が現れない
それを運命づけられた唯一無二の存在…
大袈裟だって いやいや俺は坊主の頭と嘘はゆえない
あんな女神のような人が存在するだけでも信じられないのに
女神がボクに微笑んでくれて なにかと気にしてもくれる
家族のように付き合ってくれて 就職祝いもしてくれた
ボクの人生にどれだけの彩を添えてくれたのだろうか
ただただ出会えた奇跡に感謝
ママ 1機だけはぐれたゼロ戦の空母のような人だった
このゼロ戦は乱気流に自ら飛び込びこんでいくし
燃料が切れてもかまわず空を滑空していた
放っておいたら大気圏外に飛び出て自爆していただろう
空母に着艦して 航路も定まり 給油も満タン
おかげでまともな飛行機になれたのかも
✈ ✈ ✈ ✈ ✈
『あなたはこんなところで燻ってる男じゃない』が口癖
『こんなところに長居してちゃだめ』とも言われたが
どんな日も優しく迎えてくれた
ゼロ戦野郎は甘えてやんちゃし放題だった
飲ませ上手・聞き上手で彼のすべてを知っていた
それなのに束縛せずに自由に泳がせてくれた
でも結局彼女の右手から左手に泳ぎ着くのが精一杯
ただ卒業と就職だけはと口を酸っぱくして言われた
卒業間際に彼女の存在の大きさに気づいたが
マンションを引き払い 店は他人名義になっていた
『あなたの重荷にはならない』と言ってたが…
彼女の観音菩薩のような優しさを一生忘れない
恋人 『今日のみに行かない?』
『誘ってくれるの?』
それは事実上のOKサインだった 明るい返事だった
パチンコの合間の(チンジャラジャラの中の)☎
断られることを前提にかけたのにあっさりOKをもらった
それから約2年間付き合った
ボク史上最長だった
遊びのつもりがいつの間にか本気になっていた
プラトニックだった…
オマエが? ありえんだろ! 誰も信じなかった が
終わりにしたくなかった だからあえて…
就職が決まって 決着をつけなきゃという段になり
ボクはリクルートブルーになり 音信不通となった
3月初旬のある晩 彼女が我が部屋のドアを叩いた
彼女なりに意を決しての訪問だった
これ以上は書けない
これが彼女と会った最後の夜となった
どうか幸せでありますように 祈るしかない
もう二度と会えない女神たちに
心から叫びたい
ありがとう と
2021.03.24:
tnw
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