FPのひとりごと

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Mは神主だ

正確に言えば 神主代行(もどき)だ

本人は資格があると言ってるが 怪しい

本物の神主さんの代わりにご祈祷をしている


Mとは高校の同級生だった

最果ての町出身のMは 下宿をしていた

最初は火葬場の隣 次はわが実家の近くに下宿した

Mは長髪で痩身でふざけていて変(態)なやつだった

私の母には『女形』と呼ばれていた

教室でよくブルース・リーのマネをしていた

村地弘美のような長い髪の美少女が好きだった

高校でも その手の女の子に惚れていたが実ったことはない

Mは三浪した

浪人中(こっちは学生時代)三茶のアパートに遊びに行った

勉強しているような形跡はまったくなかった

その後 V大という聞いたこともない大学に潜りこんだ

それから何年かかって卒業したのだろうか 

怪しい絵画を売りつける会社の社員や怪しい人物の付き人などをやって

バイクで日本一周などもやって 地元で神主になった・・・

怪しい とにかく怪しい

仲間内では こやつを“インチキ神主”と言っている
(神社はもちろん由緒正しい立派な神社です 為念)

でも 私が入院したらポンコツ車で親友の運転手をしながら

何回も何回も病院まで見舞いに来てくれた


うちに来て酔っ払って“施術”っぽいことをした

ちょっと期待したが 残念ながらMに霊能力はなかった 全然

いまだに独身で いまだに上野樹里がいいなどと言っている

たぶん 一生独身だろう

でも たぶん 仲間内で一番長生きするであろう

M オレの葬式の弔辞でなにを言うのか 楽しみだ
2010.11.16:tnw:count(1,974):[メモ/その他]
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