4人目は遠藤博さんの作品から「寒い朝」と「初夏」を紹介します。この作品には、それぞれの季節が優しい色合いで、巧みに表現されているように感じます。
「寒い朝」は、列車もその白い世界の中に同化して消え入りそうです。「初夏」は、判然としない季節の中で、列車もまたあいまいな時をさまよっているようにも見えます。
季節の中に身をおいてそのひと時を味わっている遠藤さんの姿が見えて来るような気がします。
松永政和さんの作品から2点を紹介します。「すすきの歓迎」と「盛り上げ上手 宴会部長」です。いずれも乗車して撮影されたもので、楽しい列車旅の雰囲気や車窓から見える特別な風景が、時間の流れも含めて映し出されているようです。
駅茶においでになった松永さんの友人が、SNSに感想を書かれていました。「それぞれの視点で捉えられた写真には、ローカル線への応援のメッセージが込められていました。」「松永さんの写真もSNSに投稿されている写真と額縁に収められたペーパーで見るのは大違いで、"質感"というか"撮影者の気持ち"が伝わってくるようで大変感動しました。」
松永さんはもちろんですが、他の作家さんにとっても嬉しいお言葉だと思います。
作品紹介の2人目は、仲井裕一さん。仲井さんとは昨年、駅茶で知り合いになってから協力いただいています。
A4縦サイズに、ホームへの入口を中心に据えた作品4枚。同じような構図でありながらそこに登場する人物や撮影の角度によって、駅の様々な表情が見えて来るように思います。
仲井さんは今年の3月、東京で個展を開きましたが、そのテーマが「会逢~駅」でした。今回の作品を見て、改めて仲井さんの温かなメッセージが伝わって来るようです。
個展の概要はこちらから
→ 「駅を思う」写真展:おらだの会 (samidare.jp)