歌丸の人さんの作品は、A1版の大作。朝陽に照らされた枝垂れ桜、防雪林とケヤキのそれぞれの彩りが素敵です。駅に到着したサクラ号とそれに乗り込もうとして片足を上げている女生徒の姿も印象的です。
作品の傍らに詩が添えられています。歌丸の人さんは「今回は、この詩のイメージに合った写真を撮りたかった。」と語ってくれました。
しだれの桜 夢うつつ
霞に染まる 老いた駅
汽車は過ぎて また一つ
懐かしき日々 巡るかな
あなたはこの作品にどんな詩を添えますか?
次に紹介するのは松永政和さんの作品です。左は「いっせいにパチリ」。アヤメ祭りで上げられた熱気球とサクラ号が配置されている。そのどっしりとした構図の手前でカメラを構えている人たちの姿に、思わずほっこりしてしまいます。松永さんらしいユニークな視点が楽しめる作品です。
右は「雪煙を上げて」。米屋こうじさんはこの作品に対して、「雪原と冬空のコントラストが面白い。」と感想を語っていました。先の作品とは異なり登場人物(?)は松永さんだけ。松永さんはただ一人で雪原に立って、シャッターチャンスを待っていたのでしょうか。作品を創ることは大変なことなのだと、改めて教えられる作品である。
今回紹介するのは加藤弘一さん。加藤さんは以前、7人展の一人の松永政和さんから、カメラを構えている姿を撮られていましたが、今回は加藤さんが「撮り鉄を撮る」作品を出品してくれました。
「春を撮る」(右)は、荒砥鉄橋付近の撮影スポットでカメラを構える撮り鉄集団の背中。「スマホで撮り鉄」(左)は、時庭駅付近でスマホを構える人を映した作品です。それぞれの背中に不思議な程に親近感を感じますが、それは加藤さんの気持ちそのものかなとも思います。
他に加藤さんの代名詞ともいえる「花に誘われ」や、玉ボケの手法を生かした「雪ほたる」も出品されています。技術的にも対象テーマについても、加藤さんの進化する姿が伺えるようです。
次に紹介するのは金田常男さんの作品です。金田さんは、おらだの会の会長さんですが、会の事業を全てスマホで撮影してくれています。今回は、「駅でみんなが楽しく集っている写真を出品して欲しい。」とお願いしたものです。
左の「お花見会で再会」は、昨年のお花見の様子。駅舎が縁で繋がった懐かしい顔々が、桜の樹の下に集います。そこにはみんなの田舎、懐かしい村の姿があります。右の「前夜祭も楽しいもんだ」は、昨年の長井線祭りの前夜祭を行った時の様子です。米屋こうじさんの漫談(?!)に、待合室が笑いの渦に包まれます。新しい仲間、新しい絆が生まれます。
端的に言うと単なる酒飲みの写真(笑)ですが、「旅と鉄道」のライターさんが語ってくれた「駅や鉄道には、旅の一コマと日常の暮らしの風景がある。」との言葉が浮かんできます。鉄道アイドル・伊藤桃さんがおいでになった昨年のお花見の様子、そして伊藤桃さんの思いが語られるユーチューブはこちらからご覧いただけます。