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黒獅子が練り歩く町を大事に

  • 黒獅子が練り歩く町を大事に

 9月は秋祭りのシーズンである。平成24年に「写真家・宮嶋康彦さんと歩く写真撮りツアー」を実施したのも、ちょうど祭りの時であった。宮嶋さんは語ってくれた。「景勝地がないことを悲観することはない、都会の参加者は『普通』に心が癒されるもの。普通の暮らしに価値があることを理解して欲しい。」「長井で有名な黒獅子は村祭りが基本であり最も魅力のあるものである。黒獅子が練り歩く町を大事にして欲しい。」と。

 

 祭礼のチラシが全戸に配布された。コロナ禍での実施についてはまだまだ不安な状況が続いている中で、地域の伝統を守り地元を盛り上げようとする若者たちの姿が見えてくるようである。おらだの会では9月9日(金)から、「写真撮りツアー」参加者の作品を中心にして『まつりの記憶』と題した写真展を開催する予定です。どうぞご覧ください。また成田八幡神社の獅子舞の様子はユーチューブ等にアップされていますので検索してみてください。

 

→ (43)何を残したいのか  写真撮りツアーで学んだこと:おらだの会 (samidare.jp)

 

→ 若宮八幡神社 | 成田(なりた) | 致芳ふるさとめぐり | 長井市致芳コミュニティセンター (chihou-cc.org)

2022.09.06:orada3:コメント(0):[駅茶こぼれ話]

地域の先生になっちゃった ~ その3

  • 地域の先生になっちゃった ~ その3
  • 地域の先生になっちゃった ~ その3

 感想を発表する時間になって男子生徒が元気よく手を上げた。「成田駅が100年たっても残っている理由がわかりました。」と言って、北側の壁を指差して「みんながここでタバコを吸わないようにしたからだと思います。」と。すると先生がすかさず「そうだね、火事を出さないようにみんなが気を付けたから100年たっても残っているんだね。」(この返しの呼吸が実に素晴らしいと思う。)

 

 このシールに注意することは今まで全くなかったし、駅を守るということとつなげて考えることは予想もしないことでした。そして、100年という歴史をつないで来たのは、この駅を利用してきた一人ひとりの心がけだったことに気づかされたのです。お礼のお手紙の中にも「(この駅は)すっごくみんなにあいされつづけたんだなぁと思いました」「ずっとなり田えきをたいせつにあつかっていきたいです」と書いていてくれました。

 

 「一生懸命学ぶ子供の姿に地域を担うたくましさも感じました」と校長先生が学校のブログに書いていましたが、全くそのとおりだと感じます。そして伝えていくことの大切さを考えさせられた1時間でした。子供たちそして先生、駅茶の爺さんのつたないお話にお付き合いくださってありがとうございました。また遊びに来てください。

 

 

【おらだの会】古い写真は成田駅開業30周年(1952年:昭和27年)の記念撮影。致芳小学校のブログはこちらから → 6/30(木)#512 地域を学ぶ、地域の先生に学ぶその3~羽前成田駅へ~:致芳小ブログ (samidare.jp)

2022.07.10:orada3:コメント(0):[駅茶こぼれ話]

地域の先生になっちゃった ~ その2

  • 地域の先生になっちゃった ~ その2

 年代のギャップを先生にフォローしてもらいながら何とか授業を進めることができた。子供たちのいろんなものを見逃すまいとする気持ちと、わからないことは臆せず質問するという姿勢が伝わって来て、こちらまで楽しくなってくる。

 

①スライドを見終わって、次は駅の見所を巡回しながら説明することになる。車寄せの屋根の形を説明しながら「ハイカラっぽく見えんべ」と言うと、担任の先生がすかさず「ハイカラって現代風ってことよ。」とフォローしてくれる。(次第にこのやり取りを楽しんでいる私がいた。(笑))

   → 車寄せ 切妻vs半切妻:おらだの会 (samidare.jp)

 

②質問の時間になって5~6人が元気よく手を挙げた。一人は「駅ノートに外国の人が書いていますがどこから来てるのですか?」との質問。この子はノートを調べる時間があったのか、すごいやつだなと思いながら、「韓国とベトナムの人が来てます。」と答えたが自信はない。なぜなら私が見たこともない外国の文字もあったから・・・・。

 

③続いて女の子が小さな声で質問する。「成田駅が建てられたのは大正だといいましたが、西暦では何年ですか。」。そうかこの子たちは和暦、ましてや大正なんてピント来ないんだと知らされた。慌てて年表をめくって「1922年です。」と答えたが、続けて「あっそうか、2022年から100を引けばよかったんだ。」と気づき先生と大笑い。

 

 

【おらだの会】 子どもたちのお礼の手紙を読むと、成田駅の見所を私は「7つのこだわり」として説明したようです。そのこだわりの部分の箇所について、一人は「ほとんどがかっこつけるためだとわかって面白かった」といい、別の子は「そのおかげでかっこよく見えるんだな」と書いてくれました。それぞれの率直な感想が聞けるのがうれしい。写真は、こだわりの一つである破風板の刻印を説明しているところ。

拡大写真はこちらから → 破風板の刻印:おらだの会 (samidare.jp)

2022.07.08:orada3:コメント(0):[駅茶こぼれ話]

地域の先生になっちゃった ~ その1

  • 地域の先生になっちゃった ~ その1
  • 地域の先生になっちゃった ~ その1

 6月28日、地元の致芳小学校3年生20名が成田駅に勉強に来るという。駅茶の爺さんが「地域の先生」になってしまった。という訳で、その授業の様子をオクトパス風に報告したいと思います。まずは待合室でのスライドショウ。

 

①「成田駅や白兎駅は有名なんだぞ」という話をするために、西村京太郎トラベルミステリーのワンシーンを映して、「この俳優さんは誰だか知ってますか?」と高橋英樹さんと高田純次さんを指差した。が、生徒は「わかんな~い。」 (えっ、そうなんだ。トホホ・・・・)

 

②めげずに、「旅行雑誌に長井線を代表する風景は白兎駅から見える風景だ、と紹介されているんだぞ。」と白兎駅が載っている雑誌を映し出した。途端に「うわーっ、白兎駅って兎の形だったんだ。みんな知ってた?」と一番に反応してくれたのは、担任の先生でした。(苦笑い・・・)

 

③それでも感想発表の時間には、「成田駅や白兎駅がテレビや映画に出て有名なんだということを知ってよかったです。」と発表してくれた生徒がいた。私に気を遣って発表してくれた訳ではないだろう。(感じてくれてありがとう!)

 

④映像の最後に、桜の時期にドローンで撮影した写真を映しながら、「こんな故郷の美しい風景の中を走る長井線と小さな成田駅が、君たちが高校生になって通学するようになるまで、いつまでも残っているように応援してあげてください。」と話したとき、一番大きくうなずいてくれたのは、やっぱり担任の先生でした。(サンキュー!)

 

 

 

【おらだの会】

 致芳小学校のHPに紹介されている授業の様子はこちらからどうぞ

 →  6/30(木)#512 地域を学ぶ、地域の先生に学ぶその3~羽前成田駅へ~:致芳小ブログ (samidare.jp)

 

 西村京太郎トラベルミステリーの村川監督からのメッセージはこちらから

 → 村川監督のメッセージ 「宝物」:山形鉄道おらだの会 (samidare.jp)

2022.07.04:orada3:コメント(0):[駅茶こぼれ話]

4年ぶりの「成田縁結び列車」

  • 4年ぶりの「成田縁結び列車」

 6月26日は朝の草刈り作業の慰労会を兼ねて、夕方から貸切列車の旅を楽しみました。成田縁結び列車は、成田駅に縁のある人たちが列車の旅を楽しみながら、明るく楽しくその輪を広げていきたいと名付けたものです。

 

 成田縁結び列車は山形鉄道開業30周年を祝って平成30年に開催して以来4年ぶりとなります。今年は成田駅開業100周年で、何とか実施したいと思っていました。減少傾向とはいえ、コロナ感染の不安がつきまとう中、ある意味では意を決しての開催でした。参加された皆さんには往復2時間ほどの旅をとても楽しんでいただけたようで、またその後も体調等に何事もなくてホッとしています。

 

 駅協力会の鈴木会長からは駅を守っていこうという力強い挨拶があり、参加された皆さんからは高校時代の汽車通学の想い出などが語られました。特に心に残ったのは「今年は孫がお盆に帰って来れそうなので、子どもや孫と列車に乗ってこの楽しい雰囲気を一緒に味わいたい。そして長井線への思いをつないでいきたいと。」と語ってくれた方がおられたことでした。

 

 今は長井線に乗らなければならない理由はないようです。だからこそ列車に乗る機会を作り、列車の旅が楽しいことをわかってもらうことが必要であるように思います。かいがいしく飲み物等を配り、余興に詩吟まで披露してくれた山形鉄道の社員の姿を見ながら、「ありがとう山鉄社員、がんばれ山鉄」の言葉が胸に浮かんできました。

 

 

第1回目の縁結び列車はこちらから

→ 成田縁結び列車で?:山形鉄道おらだの会 (samidare.jp)

 

2022.07.02:orada3:コメント(0):[駅茶こぼれ話]