FPのひとりごと

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リーマンショック前に
主に銀行の勧誘で投資信託を購入した人が多い
儲かると言われて または思って(思わされて)のこと
毎月配当のタイプを選び 毎月口座に入金があると
通帳を見ながらニンマリしていた方も多かったと思う
ところがリーマンショック後 配当どころか元金が大きく割れている
2〜3割の元金割れは当たり前で 中には5割を超えるものもある
資産家の余剰資金ならまだいい いくらでも穴埋めはできる
退職金の運用に大金を投じた退役サラリーマンには目も当てられない
残念ながら“塩漬け”にしておく以外に解決方法はないからだ
だいたい10年ぐらい運用してから老後の生活資金に回す算段なのに
残余年数では元金に戻すことさえかなり困難といわざるを得ない
元金が半分になっていたら 数年で倍にしなければならないが
どんな優秀なFPでも そんな要求にはお答えできない
年平均利回りで約10%をコンスタントに確保しなければならないが
よほどのリスクをとらない限り そんなことは現状できっこない

投資するかどうかとかファンドの組合せ配分をどうするかとか
そういうご相談に見えたのなら 的確にアドバイスできるのに
“やっちまった”後でご相談にお見えになっても
塩漬け以外の現実的な解決策はありません  としか言いようがない
自分の資産なら 一度損失を確定させておいて
ブラジルとかベトナムの株で一勝負ということも考えられるが
ハイリスク過ぎて とてもじゃないがクライアントにはすすめられない

傷口に塩を塗るようなS的な趣味はないが
投資をする際に肝に銘じておくべきことがある

『他人の褌で相撲を取らない』 だ

何が言いたいかというと 自分で土俵に上がって勝負しろ ってこと
これは私の数々の投資の失敗から学んだ超実践的格言?だ
数年前よくかかってきた商品相場の勧誘電話 あのしつこいやつ
決め台詞は 『必ず儲かります!』 だった
私なら必ず儲かることを他人に教えたりはしない
全財産を注ぎ込んで“それ”で運用して儲けまくる
投資の勧誘をするのには“わけ”がある ちゃんと
投資の土俵にのせるだけで儲かる仕組みがあるからだ
投資信託のファンドマネージャーが損失の責任をかぶるならいいが
そんなことは絶対にない かぶるのは自己責任の“自己”だ

投資に王道はない
他人が楽をして儲けさせてくれることなどない 絶対ない
投資をするなら 自分できっちり勉強するしかない
勉強して景況を読んで市場や相場の“読み”を自分でやるしかない
それがいやなら 投資に手を出すべきではない

市場に絶対的ルールがあるとすればそれは冷徹なまでの『自己責任』だ




2009.12.30:tnw:count(2,568):[メモ/資産運用の実態]
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