みんなで桜の樹を植えないか(蚕桑駅の桜のこと)

  • みんなで桜の樹を植えないか(蚕桑駅の桜のこと)

 ゴールデンウィークも終わり、孫たちも帰京し、それぞれが日常の暮らしへと戻って行った。2025年の桜シーズンの閉幕にあたって、紹介したい桜がある。それは蚕桑駅の防雪林の間に植えられている桜である。山形鉄道を退職された友人から、その桜は平成5年頃、山鉄社員の手で植えたものであることを教えられた。

 

 当時、山形鉄道は開業間もなく、国鉄OBやJRからの出向者、そして山鉄職員の間にはぎこちないものがあり、社長に対して組織改善の嘆願書なども出されたという。そんな時に、社員が協力して桜の樹を植えたのである。友人が入社間もない頃で、その後の職業人生の中でも、一番記憶に残っている事だと語ってくれた。

 

 「みんなで桜の木を植えないか」と、最初に声を上げたのは誰だったろう。その声を上げるまで、その人はどれぐらい悩み、どれほどの勇気が必要だったか。さらに「みんなで一緒にやろう」と続けてくれたのは誰だったのだろう。組織の中で新しい風を吹き込むことは大変なことである。けれどもこの桜の樹は、そうした困難を乗り越えて植えられたのだ。

 

 30余年の歳月が流れ、山鉄社員にもこの桜の由縁を知る人はいなくなっただろう。詐取事件や社員の大量退職による減便運行など、山形鉄道を取り巻く環境は厳しい。社員の中にも辛いものがあることだろう。けれどもそんな後輩の姿を、この桜はいつも見守り、応援しているはず。「僕らはみんなで桜の樹を植えたよ」と。山形鉄道の皆さん、頑張れ!!

 

 

【おらだの会】 写真は山猫さん提供。

2025.05.07:orada3:コメント(0):[駅茶こぼれ話]

成田駅桜情報(9)  締めのお花見会は伊藤桃さんと

  • 成田駅桜情報(9)  締めのお花見会は伊藤桃さんと
  • 成田駅桜情報(9)  締めのお花見会は伊藤桃さんと

 5月3日(土)、鉄道アイドルの伊藤桃さんが、青森に帰る途中で成田駅に立ち寄ってくれました。成田駅の桜も桃さんが来るまで、頑張って咲いていてくれました。桃さんのリクエストは、「飲めなくても良いから、乾杯だけはして欲しい。」ということ(笑)で、2025年の締めのお花見会をしました。

 桃さんは、駅を訪れた方をお花見に熱心に誘います。そして参加してくれた方に、おらだの会が駅を「人が集まる場所」として守っていること、いつ来ても暖かく迎えてくれる事などを一生懸命説明してくれています。その姿はとてもありがたく、頭が下がる思いでした。

 「大好きな山形鉄道 羽前成田駅に行って来ました。『ただいま』と帰る場所は、大人になってから作ってもいいのです。」。桃さんがインスタグラムに投稿したメッセージです。皆さん、また来年会いましょう。そして、お帰りなさい。
 

 伊藤桃さんのユーチューブ(昨年のお花見会)はこちらからどうぞ

 → 【築102年】桜、気動車、そして木造駅舎と人の温かさ…週末パスで日帰り山形旅【山形鉄道 羽前成田駅】 (youtube.com)

 

2025.05.05:orada3:コメント(0):[停車場風景]

長井線の今昔(記録写真Ⅹ米屋こうじ写真展)

  • 長井線の今昔(記録写真Ⅹ米屋こうじ写真展)

 ゴールデンウィーク後半にスタートする羽前成田駅の写真展第2弾は、『長井線の今昔(記録写真Ⅹ米屋こうじ写真展)』。1986年(昭和61年)頃の長井線各駅の写真を一挙公開します。今は見ることが出来なくなった国鉄時代の姿が、懐かしく蘇ります。

 

 それに加えて今年4月から長井市地域おこし協力隊に着任した鉄道写真家・米屋こうじさんが撮影した、桜を中心とした沿線の淡い春の風景写真。米屋さんは「沿線の街の佇まいは、外国の風情に似たものがあります。そして夕陽を浴びた里山、奥山の風景はとても感動的です。」と語ってくれました。

 

 「故郷の歴史」を振り返りながら、日本を代表する鉄道写真家が表現する「故郷の春」をじっくりとご堪能ください。

  ■会  期 5月2日(金)~6月1日(日)の金・土・日

  ■時  間 午後1時半~午後4時

  ■そ  の  他     5月の連休中は5月2日、3日、4日、5日にオープンします

 

2025.05.03:orada3:コメント(0):[イベント情報]

成田駅桜情報(8) 「泉の桜」も満開です

  • 成田駅桜情報(8) 「泉の桜」も満開です

 成田駅の桜は今、カンザンが満開を迎えました。「泉の桜」も元気に、しかも大きな花を咲かせています。「泉の桜」は、おらだの会と山形鉄道を応援してくれた広田泉さんを偲んで、一周忌に合わせて2年前に植樹したものです。その時の様子はこちらからどうぞ。

  → 広田泉伝 [ 完 ]  明日の一歩 共にあること:おらだの会

 

 今年のお花見会にも広田さんを慕う皆さんがおいでくださいましたが、その時は残念ながら全くの蕾でした。きっと「泉の桜」の咲いてる姿を見たかっただろうと思い、今回、改めてご覧いただきます。「記念樹」は、桜に限らないと思いますが、桜には時を越えて互いの思いを伝え合うものがあるように思います。今年の桜情報の最後には、沿線に残る桜の物語を紹介したいと思います。

 

 

2025.05.01:orada3:コメント(0):[停車場風景]

成田駅桜情報(7)  桜の競演最高潮

  • 成田駅桜情報(7)  桜の競演最高潮

 ソメイヨシノが散ってから早10日。今頃、「桜満開です」と言ったら、驚くことでしょう。でも、羽前成田駅では桜の競演が最高潮なのです。シダレザクラの薄ピンク、ウコンの黄緑。ようやく見頃を迎えたカンザンの濃い紅色に、ケヤキの若緑。 それぞれがそれぞれの春を、目一杯主張しているようです。

 

 こんな素適な空間を提供してくれている(有)高橋鯉屋さんに感謝です。なお、(有)高橋鯉屋さんは今もライトアップしてくれています。皆さんもぜひご覧になってください。

 追伸:泉の桜(カンザン)も大きくてきれいな花を咲かせています。

2025.04.29:orada3:コメント(0):[停車場風景]