8月6日
長井線初訪問、そして初乗車。宮内駅から長井駅まで列車に乗り、長井駅からここ羽前成田駅まで歩いていくという飛び飛びなことをしながら沿線巡りをしました。駅の入口から列車が入線する姿は映えそう。この駅からはちゃんと列車に乗って沿線を楽しみます。(埼玉からの来訪者)
8月10日
自動車学校のため秋田から山形へ。自然豊かな町で素敵。今度旦那も連れて来よう。これからも引き継がれていきますように。(25歳 ただの女子)
親戚へのお盆礼の帰り道、飯豊町のJR萩生駅に回ってみた。駅の正面には「九里学園」と明記されたフラワーポットが3つ。厳しい暑さの中で、ベゴニアの花が元気に花を咲かせていた。中に入ると1坪ほどの小さな待合室だった。ホームにつながるサッシ戸にはコンパネが無造作に張り付けられていた。昨年8月の豪雨以来、この状態が続いていたのであろうか。
壁には、「萩生駅愛護会主催JR利用者拡大イベント」とタイトル文字が付けられた写真と共に、昭和62年8月の日付のある「萩生駅献額川柳」の額が2面飾られていた。川柳にはそれぞれの時代の駅と人々の記憶が詠まれていた。
老兵の脳裡歓呼の声の駅/青雲の大志ホームの母に翔ぶ
傷心の鳩へやさしい村の駅/無人駅善意の花が語りかけ
振り返ると駅前に代行バスが進入し、高校生が一人バスに乗り込むのが見えた。この駅は昭和62年8月で時間が止まったままで、その歴史を閉じるのではないだろうかとの思いが頭をよぎった。無人駅の善意の花は、いつまで花を咲かせてくれるのだろうか。
7人展の最後は、おらだの会の会員でもある鈴木亮さん。鈴木さんはA3版で2枚出品してくれました。写真は「タンポポと4連列車」。4月22日の長井線全通100周年を記念して走った4連列車と成田駅に咲きそろった絨毯のようなタンポポが美しい。
翌日のお花見会に向けて、桜に気を取られている時に、タンポポと踊子草の絨毯が広がっていたのですね。私たちが気づかないうちに、駅の周りの植生も変わっていたのかもしれません。写真家の観察眼はさすがだなと思います。
【おらだの会】これで7人展の作品紹介は最後となります。最終日の27日(日)は、午後3時までとなりますのでお間違いのないようおいでください。今回はいろいろ勉強させていただきました。出品いただいた皆さん、本当に有難うございました。
斎藤順一さんの作品です。左の作品は「沿線を走る」。梨郷駅付近から菜の花越しにフラワー号、飯豊連峰が見えています。右の作品は、時庭駅付近にあるハス田に憩う姿を映し出した「ひと休み」。
斎藤さんの作品には、長井線と沿線の草花を撮った作品が多くあります。斎藤さんの作品を見て、鉄道写真ではフレームに切り取る風景の範囲と列車のバランスが重要なのかな、と感じます。ここに列車が来なかったら、列車のサイズがもっと大きかったら、などと考えながら鑑賞するのも面白いかと思います。
【おらだの会】時庭駅のハス田には、故郷を元気にしたいと取り組んで来た人々の物語があります。ハス田の物語はこちらからどうぞ。