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長井線祭りルポ3 駅舎の縁
芋煮会の二次会の光景である。2年振りで遊びに来てくれた女性がいる。今日初めて出会った方が、旧友と再会したかのように語り合う姿があった。来春に向けて新たな展開の提案も出していただいた。こうして芋煮会をとおして出会いの輪が広がって来たが、その始まりは2007年(平成19年)の11月の芋煮会だったかもしれない。 → 17年前の芋煮会:おらだの会 元山形鉄道社長であった野村浩志を追悼する冊子が、「偲ぶ会」から出されている。その中に「『ありがとう』の反対語とは?『あたりまえ』ってご存じでしたか?」と題するエッセイがある。「あたりまえ」のことを「ありがたい」ものと考え、「ありがとう」と思うことが大事だ、との論旨である。 思えば広田泉さんや米屋こうじさんとの出会いは、まさに「ありがたい」出会いであった。そして今も、芋煮会やお花見会に来てくれる人がいる。それは「あたりまえ」なことではなく、「ありがたい」ことなのだと改めて思う。 出会いが「縁もゆかりもない人」で終わるか、「ご縁で長いおつきあいになる人」となるかは、感謝の気持ち次第であろう、と野村さんは続けている。追悼誌のサブタイトルは「人生で大切なことを『只見線』が気づかせてくれた」である。駅舎の縁、人生で大切なことを『駅舎』が気づかせてくれた。2025.11.03 -
木造駅舎での写真展
米屋こうじ写真展「守(Shu)」を実施しながら、いつも胸に浮かんでいたことがあります。米屋さんの作品をこのような場所で展示してもらっていいのだろうか。それこそ設備の整ったギャラリーなどで展示されるべきでなかったろうか、という思いでした。 米屋さんの写真展には、「米屋さんの作品を見たくて」「米屋さんのファンです」と、たくさんの方がおいでになりました。そうした中で、写真のような光景が見られるようになりました。憧れの作家とお茶を飲みながら、撮影のポイントを尋ねたり、著書の感想を伝える。 初めは緊張気味だった方も米屋さんの温かい人柄に惹かれて、話が弾みます。「成田駅で米屋さんと話し合えた時間は、私にとって特別なひと時、想い出になりました。」と語ってくれました。 木造駅舎での写真展。ちゃぶ台を囲んでの作家との語らい。この場所で、展示会を行うことの意義を教えてもらったような瞬間でした。この企画に賛同してくれた米屋さん、一人ひとりに丁寧に応対してくれた米屋さんに感謝しながら、11月2日の最終日を迎えたいと思います。2025.11.01 -
米屋こうじ写真展『守(Shu)』は2日まで!
10月17日から開催していた米屋こうじさんの写真展『守(Shu)』も、2日(日)までの3日間となりました。暗幕とスポットライトを使用した会場は、これまで味わったことがない雰囲気を醸し出しています。 → 米屋ワールドをご堪能ください:おらだの会 展示されている雑誌の中に、フラワー長井線を紹介した旅の手帳(2022年10月号)がありました。米屋さんが取材し、文と写真を寄稿したものです。記事の内容は最上川舟運時代に遡って地域の歴史を掘り起こし、長井線の開業から第3セクター誕生までの歩みを説明しています。そこで驚いたのは、沿線各市町の市町史を調べて引用している点です。作品をまとめる時に、対象となるものについてその背景を調べる、つかみ取ろうとする米屋さんの姿勢が見えたような気がしました。 以前、米屋さんに好きな本はと尋ねた時に、「宮本常一の『忘れられた日本人』が好きです。」と語ってくれたことを思い出します。民俗学者・宮本常一には、「名もなき常民が見る風景を眺め、暮らしを聞いて寄り添った、旅する学者」、あるいは「ひたすら民衆の幸せを願って歩き続けた旅人」との評もなされています。 米屋さんの作品を見て、作品の奥からにじみ出てくる何かを感じることが多くあります。その何かは、常民が見る風景の中に身をおき、そこに流れる「永遠」を伝えようとした宮本常一的な思想から生まれているのではないか、などと思ったりします。残りの3日間、写真や映像そして著作物をじっくりと鑑賞して欲しいと思います。常民の私たちにも何かが見えてくるかもしれません。2025.10.30 -
長井線祭りルポの2 チビッ子集まれ!
芋煮会では「チビッ子集まれ!オモチャをゲット」を行いました。このアトラクションは、昨年の芋煮会に長野県上田市からおいでになった方が、子供たちへのプレゼントを自前で持参して行ってくれたのが最初でした。 → 駅に集う人々 (羽前成田駅の1 ここから始まる):おらだの会 また昨年、米屋こうじさんとの撮影ツアーでおいでになった方が、シャボン玉セットを持参してくれて、集まった子供たちを楽しませてくれました。 芋煮会に子供たちの声が聞きたいよね。そんな思いから、今年もシャボン玉とオモチャのプレゼントを実施しました。プレゼントを楽しみに、成田駅に降りてくれた家族連れもたくさんおいででした。 → フラワーの想い出帳 (その1 「駅舎とシャボン玉と・・・」):おらだの会 この駅を訪れた人達が、イベントに新しい芽を育ててくれる。後片付けの雑巾がけにも協力してくれる。こんな人たちと毎年、この場で再会できることをありがたく思う。2025.10.28 -
長井線祭りルポの1 オカリナ響く
いよいよ長井線祭り当日です。今年は土曜日の開催だったので、会員の参加が少なくて、かなり大変でしたが、夫人の協力を得て何とかスタートできました。 成田駅の名物は「オカリナ演奏会」です。オカリナーズの代表の金子俊郎さんは、西根地区の縄文太鼓保存会の代表でもあります。秋の芋煮会の際に「縄文太鼓の演奏会」をしていたのですが、雨のために縄文太鼓の演奏会を中止せざるを得な年がありました。その時、金子さんがホームでオカリナを演奏してくれたのが、オカリナとの出会いでした。 その後、どのようなドラマがあったかを過去の投稿から辿ってみてください。 【2017.10.22】 → 成田駅で縄文太鼓:山形鉄道おらだの会 【2024.10.22】 → 広場にオカリナが響きます:おらだの会 【2023.10.31】 → エンディングはサライ:おらだの会2025.10.26 - ...続きを見る