今年も師走となりました。この時期になると、街のあちらこちらにイルミネーションが飾られ、華やいだ気分になります。長井線でも荒砥駅に続いて四季の郷駅のイルミネーションが点灯されたようです。羽前成田駅も13日に設置しようと準備中です。四季の郷駅のような綺麗で素敵なイルミネーションではありませんが、コロナ禍で辛かった一年だったから、最後の締めくくりは明るく温かい光に包まれたいものです。
HOME > 記事一覧
刻まれる歴史 建物財産標
木造駅舎探検の最後は、建物財産標です。現代の備品カードのようなものですが、ほとんど見逃してしまうようなものです。羽前成田駅は正面玄関の右側の柱に、西大塚駅はホーム側から事務室に入る柱に付けられています。
西大塚駅のモノはプラスチック製に代わっていますが、羽前成田駅のモノは木片のまま残っています。羽前成田駅の文字はかすれてしまっていますが、物の「勿」、財の「貝」の字が、かろうじて読み取れる状態で残っています。
西大塚駅は106歳、羽前成田駅も2022年で満百歳になります。建物財産標に刻まれているのは駅舎の歴史と共に人々の人生と街の歴史。二つの木造駅舎には、これからどのような歴史が刻まれていくのでしょうか。そして人の暮らしと故郷はどうなるのでしょうか。
駅舎は魅力にあふれています。17回にわたって連載してきましたが、こんな風に気付かされるのも、二つの駅舎が残っているお陰です。改めて多くの人に両駅をじっくりと観ていただくきっかけになれば幸いです。
2020.11.28:orada3:コメント(0):[駅舎探検(成田VS西大塚)]
雨戸の敷居跡
ラス前の最後に、気になっている箇所をもう一つ。それはホーム側の雨戸の敷居跡です。両駅共に、ホーム側に雨戸あるいは木戸を建てて風雨を防いでいたようです。けれども西大塚駅には中間に鴨居があって、木戸がそのまま打ち付けられています。成田駅にはビニールトタンで囲っていた写真が残っていますが、鴨居らしきものがあったようには見えません。西大塚駅で打ち付けられている木戸は、古民家の重厚なふすま戸のようで、風雪に立ち向かった当時の人たちの力強い姿が見えてくるようです。ホームに出たら、ちょこっと上を眺めてみてください。
2020.11.24:orada3:コメント(0):[駅舎探検(成田VS西大塚)]





