2018年1月に広辞苑第7版が発売されるのにともない予約受付が開始されました。
それに関連して新聞で目にしたのが「芋煮会」についての記述の変遷。
ちょっと気になり、我が家にある広辞苑第4版(1991年刊行)を開いてみると・・・
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【芋煮会】
主に東北地方で、里芋を主とし、野菜・魚・肉を加え、野外で煮て食べる集り。
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新聞で指摘されていた通り、芋煮の材料に「魚」が入っています。
現在当たり前に食べている芋煮を思い浮かべると『え???』と思いますが、魚時代があったとしてもおかしくはない。
昔の芋煮の名残が見られる記述というわけです。
芋煮の歴史は諸説あるそうですが、最上川舟運でもたらされた棒鱈と地元の里芋と合わせて煮たといわれています。京都の芋棒が起源だとか。
ニシンと里芋という組み合わせの芋煮の記録も残っているそうです。
ですが、平成のいま、魚を入れた芋煮など耳にすることもありませんね。
ましてや河原での芋煮会に魚を用意する人は皆無なのでは・・・。
図書館で広辞苑第6版(2008年刊行)に目を通すと
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【芋煮会】
主に東北地方で、里芋を主とし、野菜・肉を加え、野外で煮て食べる集り。
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芋煮の中身から「魚」の記述は消えました。(第5版は未確認)
となると材料の野菜は何か、肉が牛か豚か、味付けは醤油か味噌か。つい気になってしまいましたが、その辺は地域によって違うもの。
字数制限の都合でしょうが、包括的にわかりやすく説明する技、国語辞典ならではですね。
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