10月13日
村山市より参上! バイクツーリングでやって来ました。数年前に車で行ったわたらせ渓谷鉄道の上神梅駅を思い出しました。風情のあるステキな駅舎。また来たいと思います。(だえぐ丸)
10月18日
赤湯⇒羽前成田 完走! お疲れ様です。
木造駅舎探検の最後は、建物財産標です。現代の備品カードのようなものですが、ほとんど見逃してしまうようなものです。羽前成田駅は正面玄関の右側の柱に、西大塚駅はホーム側から事務室に入る柱に付けられています。
西大塚駅のモノはプラスチック製に代わっていますが、羽前成田駅のモノは木片のまま残っています。羽前成田駅の文字はかすれてしまっていますが、物の「勿」、財の「貝」の字が、かろうじて読み取れる状態で残っています。
西大塚駅は106歳、羽前成田駅も2022年で満百歳になります。建物財産標に刻まれているのは駅舎の歴史と共に人々の人生と街の歴史。二つの木造駅舎には、これからどのような歴史が刻まれていくのでしょうか。そして人の暮らしと故郷はどうなるのでしょうか。
駅舎は魅力にあふれています。17回にわたって連載してきましたが、こんな風に気付かされるのも、二つの駅舎が残っているお陰です。改めて多くの人に両駅をじっくりと観ていただくきっかけになれば幸いです。
ラス前の最後に、気になっている箇所をもう一つ。それはホーム側の雨戸の敷居跡です。両駅共に、ホーム側に雨戸あるいは木戸を建てて風雨を防いでいたようです。けれども西大塚駅には中間に鴨居があって、木戸がそのまま打ち付けられています。成田駅にはビニールトタンで囲っていた写真が残っていますが、鴨居らしきものがあったようには見えません。西大塚駅で打ち付けられている木戸は、古民家の重厚なふすま戸のようで、風雪に立ち向かった当時の人たちの力強い姿が見えてくるようです。ホームに出たら、ちょこっと上を眺めてみてください。
このシリーズもいよいよラストに近づいてきました。ラス前に、今も両駅に残っている貴重なモノを紹介しましょう。羽前成田駅のベンチと西大塚駅の木製はしごがそれです。この写真はいづれも、1986年(昭和61年)9月5日に撮影されたものですから、34年の間、この場所に鎮座していたことになります。同日に、長井線の全駅を撮影していますので、第3セクター移行に係る準備作業であったことも考えられます。ちょっと一服して、木造駅舎の生き証人・メモリアルオブジェを眺めてみてはいかがでしょうか。
長井線各駅の当時の写真はこちらからご覧になれます。
「山形鉄道駅舎今昔物語」⇒ https://flower-liner.jp/yamatetsu_history/