梅雨時のどんよりとした空の下、いつもの羽前成田駅の風景である。とは言いながら、いつもと違っていることにお気づきでしょうか。ガードレールの色が、白色から海老茶色になっています。
これまで駅においでになった皆さんから要望されていたものですが、山形鉄道さんのガードレールの補修作業に合わせて「昔色」に塗り替えていただいたものです。正面車寄せの駅名看板に続いて今回の修繕に取り組んでいただきました。
山形鉄道さん、ありがとうございます。
今回の宝物は、窓口で釣り銭を出す時に使う器械である。今風には「コインボックス」と呼ぶのであろうか。5,1,2,10,20,30,40,100,200,50の数字が並ぶ10個の鍵盤があり、下部に微妙な幅の切り口(釣り銭の吐き出し口)がある。例えば鍵盤の20を押すと、10円玉2枚が押し出されてくる仕掛けである。残念ながら製造元や製造月日の手がかりはない。ハイカラに見えなくもないこの器械を使って、ハツラツと仕事をしている駅員の姿が見えるようである。が、果たしてこの器械がどの程度有効だったのだろう、などと思ってしまうのは私だけだろうか。
今回の宝物は、フラワー長井線開業記念に制作されたレコード「走れ! フラワー長井線」である。この曲は、地元のフォークソンググループ・影法師が、1988年(昭和63年)に発表したものである。影法師が1981年に発表した「今日もあの娘は長井線」は、長井線存続運動のテーマ曲となった。さらに長井駅までの開業100周年には「100年線路」という歌をスマイルプロジェクトのテーマソングとして制作している。再来年の荒砥駅までの全線開通100年にはどんな歌を聞かせてくれるのだろうか。
<今日もあの娘は長井線>
たとえ見慣れた街へでも/小さな旅に出かけてごらん/
きっと何かに出会うはず/今日もあの娘は長井線
<走れ!フラワー長井線>
秋になったらまたおいで/ダリヤも菊も紅葉もいいぞ/
教えてくれた田舎なまりに/心がほんのりあたたかくなる
<100年線路>
車は兎、列車は亀だが/遅れたものが勝つときもある/
田舎は田舎で田舎らしく/生きて拓ける未来もある