HOME > 記事一覧

(29)「過疎化の玄関口」を「活性化の拠点」へ

  • (29)「過疎化の玄関口」を「活性化の拠点」へ

 山形鉄道が開業した昭和63年12月、コミュニティ助成事業を導入して駅周辺の環境整備に取り組むことになった。この事業の採択にあたっては長井市の尽力があったのであろうが、駅協力会を中心としたそれまでの活動が評価されたことが十分予測される。助成申請書には次のように書かれている。

 

 「今まで駅というものは、列車に乗り降りするだけの場所という考え方が根強く、鉄道利用者が年々減少している傾向にある現在、駅前はさびれ、過疎化の玄関口とまでいわれていますが、駅は本来人の集まる場所であり、地域活性化の拠点として有効に活用すれば、地域住民のふれあいの場として活気をとりもどすことも可能であり、ひいては地域住民の足としての鉄道の斜陽化防止にも役立つと考えられます。」

 

 「過疎化の玄関口」から「活性化の拠点」へという考え方は、現在でも通用する考え方であると思う。ローカル線の持つ魅力をとおして、新しい形のコミュニティーの場としての位置づけもできるのでないか。先輩方の慧眼には今更ながら敬服する。

2022.05.01:orada3:コメント(0):[羽前成田駅100年物語]

成田駅前は満開です

  • 成田駅前は満開です
  • 成田駅前は満開です

 いよいよゴールデンウィークに突入しました。県内の桜の名所のほとんどが葉桜になったようですが、羽前成田駅前では今が満開の桜があります。薄黄緑が気品を感じさせる鬱金(ウコン)桜と濃いピンクがあでやかな関山(カンザン)です。

 

 一方、すでに枝の花々がほとんど散ってしまっている染井吉野ですが、古木の幹に直接花を咲かせているのを見つけました。老婆の乳房にすがる赤子のようです。行く春のもう一つのドラマを見るようです。

 

 関山や鬱金桜はこれから4、5日は楽しめるのではないでしょうか。駅と同じく創業100年を迎えた地元の高橋鯉屋さんが管理してくれています。どうぞご覧ください。

2022.04.29:orada3:コメント(0):[停車場風景]

(28)「ご苦労さん」「おめでとうフラワー長井線」

  • (28)「ご苦労さん」「おめでとうフラワー長井線」

 昭和63年4月20日、山形鉄道株式会社の設立総会が開かれた。駅協力会として7株35万円を出資したと記録にはある。時庭駅協力会が出来たのはこの年の9月18日であり、駅協力会として出資したのは羽前成田駅協力会だけであろう。

 

 駅協力会の総会資料によれば10月23日に「ごくろうさん!JR長井線 感謝の集い」を駅前広場で行い、13時56分発の列車の運転手、車掌に花束を贈呈。あわせて大場輝昭成田郵便局長、佐藤才次氏、佐藤伸太郎氏、佐々木松次氏に感謝状を贈呈したという。そして25日には「おめでとうフラワー長井線」として11時13分の上り列車と11時25分の下り列車の歓迎を行ったとある。

 

 写真は開業当日の駅の様子である。大正時代の開通祝賀には緑門(杉葉などで作るゲート)が飾られていたようであるが、この時には車寄せの柱を装飾している。

 

 

【おらだの会】昭和59年から山形鉄道が開業した昭和63年までの駅舎の変遷はこちらからご覧になれます。

 → 停車場の追憶写真帳:山形鉄道 おらだの会 (samidare.jp)

 

 

2022.04.27:orada3:コメント(0):[羽前成田駅100年物語]

ふるさとの春

  • ふるさとの春

長い冬が終わり、待ちわびた春は来る。空一面に伸びた枝々にあでやかな花が咲いていた。懐かしい友との宴を終えて散る花びらを眺めていた。友が送ってくれた写真を見ながら、過ぎ来し春を思う。ふるさとの春。

2022.04.25:orada3:コメント(0):[停車場風景]

『風と大地と猿の写真展』は明日まで

  • 『風と大地と猿の写真展』は明日まで

 4月9日から開催しています西村佳世徒さんの『風と大地と猿の写真展』も、いよいよ今日、明日のみとなりました。西村さんがSNSに綴ったエッセイと共に作品をご覧になってみてください。なお駅茶では「広田泉氏のおかげでまた世界が広がった」と書かれた西村さんの絵馬、そして故広田泉さんの作品やアルバムなども展示していますので、あわせてご覧ください。

 (開場時間は午後1時半から4時までとなっていますので、お間違えのないようにお願いします。)

2022.04.23:orada3:コメント(0):[イベント情報]