待合室に絵画が飾られている。題名は「フラワー長井線でたびの出発だ!」。令和4年度山形県子供絵画展で入賞した致芳小学校3年生の作品である。致芳小学校3年生は、今年ふるさと学習に取り組み、羽前成田駅にも来てくれた学年である。そんな生徒の一人が、長井線を描いて入選したことをとてもうれしく思う。
作品には、友達とフラワー号に乗って行く時の心躍る様子が画面いっぱいに広がっている。そういえば昨年の秋、子供たちが連れ立って長井線に乗るのを見る機会が何回かあった。その時の子供たちのはしゃいだ様子は、まったくこの絵そのものだった。たとえ2つ先の長井駅までの小旅行であっても、子供たちの胸に広がるワクワク感や沸き起こる冒険心は旅の醍醐味なのであろう。人口減少による厳しい経営状況が伝えられる中で、この絵は一縷の希望にも思える。
全線開通100周年を前にして地元新聞の「話題の十字路(2月2日付け)」では、「100周年は祝賀だけでなく長井線に向かうきっかけにしなければならない。・・・『試しに乗ってみるか』。そんな思いから『私たちの長井線』としての意識が広がって欲しい。」と呼び掛けている。この絵は、私たち大人が忘れかけていた旅への憧れを思い出させてくれる。今年は、童心に帰って小さな旅を楽しもうか。
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