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新花巻図書館の立地…病院跡地を求める署名が4,730筆~沖縄から北海道まで!!??

  • 新花巻図書館の立地…病院跡地を求める署名が4,730筆~沖縄から北海道まで!!??

 

 「新図書館の立地は旧病院跡地に」―。「花巻病院跡地に新図書館をつくる署名実行委員会」(瀧成子代表)は27日、上田東一市長宛てに賛同署名4,730筆を添えた請願書を提出した。新花巻図書館を考える会、まるごと市民会議、イ-ハト-ブ図書館をつくる会の三団体が10月から、対面のほかインタ-ネットなどで全国に署名を呼びかけた。地域別の内訳は地元・花巻が3,263筆、県内が856筆、県外が沖縄から北海道まで611筆に及び、関心の高さをうかがわせた。この中には宗教学者で当市の初代名誉市民の山折哲雄さん、民俗学者で宮沢賢治・イ-ハト-ブ賞受賞者の赤坂憲雄さん、哲学者で詩人の花崎皋平さんら著名人も含まれている。上田市長の公務と重なったため、市川清志・生涯学習部長が応対したが、今後のスケジュールを説明するに止まった(24日付当ブログ参照)

 

 「(気持ちは病院跡地だが)市から仕事をもらっているので…」「身内に市職員がいるから…」「住所を書けば、役所に身元が分かってしまう」「市長にはたてつけない」―。こんな重苦しい空気を吹き払ってくれたのはとくに女性だったという。「自分たちのためではない。未来の世代のためにも全国に誇れる夢の図書館を残したい」…。一人で524筆を集めたある女性は「それぞれ、立場があるのは理解できた。でも、じっくりと話し合えば多くの人が分かってくれた。足を棒にして、駈けずり回った甲斐があった。遠方の人に返信用切手を同封したのも良かったのかな」と話した。JR花巻駅前や大型のショッピングモ-ルで署名を呼びかけた別の女性はこう語った。

 

 「実際に駅前に立ってみて、どうして(電車の)騒音や振動が激しいこの狭い場所にと思うと、怒りが込み上げてきた。客待ちをするタクシ-の運転手さんからも署名をもらった。大方が(駅前に)反対だった。そりゃ、そうだよね。駅前の事情を一番、知っているのは運転手さんたちだもの」―。「こんなに大変な署名は初めて」というこの女性はそれでも150筆分の署名を届けてくれた。中には、割りばしソフトで有名な食堂の従業員も。「だって、病院跡地にできれば、まちなかの活性化にもつながるし…」

 

 「駅前か病院跡地か」という立地場所をめぐる統計資料としてはこれまで市側が主導した高校生や市民に対する説明会などがある。たとえば、市内6校の高校生(130人)の選択肢は「駅前」が72%、「病院跡地」が19%。また、市民団体11団体(発言者70人)は「駅前」が46%、「病院跡地」が17%となっている。一方、参加者を特定しない市民説明会(発言者81人)の場合、「駅前」が22%、「病院跡地」が40%と数値が逆転している。これについて、市側は「一人で複数回発言された人もいるほか、病院跡地を主張する勢いに圧倒され、発言を控えたという市民もいた」などと過小評価するのに躍起だった。しかし、今回の署名実数こそがこの「逆転劇」の正当性を裏付ける根拠と言える。

 

 他方、被爆地・広島でも市立中央図書館のJR広島駅前の商業施設への移転をめぐる反対運動が起きている。今年6月には市民団体が移転反対の署名5,473筆を集めて、議会請願をした。今回の「4,730筆」はわずか2カ月足らずの集計数字。人口120万人の大都市と比べても驚くべき数だと言える。代表の瀧さんはこう語っている。「歩いてみた感触は市有地があるのになぜ、JR用地を買わなければならないのか。税金の無駄使いではないのかという素朴な市民感情だった。民意が届いていないのではないかという行政不信が根っこにあるのではないか。署名を継続し、来年の2月には第2弾を届けたい」

 

 「やっと、叛逆老人の連帯組織が産声を挙げることができそうだね」―。85歳とは思えない元気な声が耳元に響いた。沖縄・石垣島で軍備増強の反対運動の先頭に立ち続ける山里節子からだった。署名に賛同してくれたお礼の電話を入れた際、私は旧知の山里さんに「イ-ハト-ブ図書館ができた暁(あかつき)には、(宮沢)賢治のメッセ-ジを背負って島を訪れたい」と話していたのだった。大学時代の親友たちから、記者時代の先輩、後輩やアルバイトの女性たちから、取材で世話になった人たちから、亡き妻の知人たちから…。列島を縦断するようなエ-ルが続々と寄せられている。あきらめるのは、まだ早い。

 

 『あきらめから希望へ/生きる場からの運動』(1987年、七つ森書館)―。花崎皋平さんが、賢治の影響を受けた「反原発」の物理学者、故高木仁三郎さん(10月15日付当ブログ参照)との共著として世に送り出したこの本は私の座右の書である。

 

 

 

(写真は市川部長に署名簿を手渡す瀧さんら署名実行委員会のメンバー=11月27日午後、花巻市役所で。実行委員会提供)

 

 

 

 

《追記ー1》~全国をかけめぐった”空飛ぶ”署名(コメント欄に写真)

 

 「極端にいえば、10年に一人だけが本を借りるとしても、その気の長さに耐えうる力量を図書館は蓄えるべき」「ぜひ、大輪の花を咲かせて。イーハトーブ図書館ができたら、すっ飛んでいきます」「銀河宇宙に開かれた世界一の図書館を」…。列島の津々浦々から、こんな心温まるメッセージが届いた。署名簿の厚さは約13センチ。「賛同者の思いの深さが伝わってきた」とメンバーたち。

 

 

《追記―2》~物価高騰のあおりで、図書館の規模縮小へ…当市では10年以上も時間の”浪費”!?

 

 建設資材や人件費の高騰から競争入札が不調となり、「塩漬け」状態に陥っていた新図書館の建設事業について、静岡県伊東市は規模を縮小して再設計する方針を決めた。市は、鉄筋造一部RC造5階建て、延べ床面積約7400平方メートル、蔵書は約30万冊の新図書館を7月に着工する予定だった。工事費の総額は約37億円で、国の補助金約15億円と地方債約17・6億円が主な財源だ。

 

 ところが、参加の意向を示していた二つの共同企業体のうち、5月の開札で一つは辞退し、もう一つは予定価格を超過して不調に終わった。ロシアのウクライナ侵攻や円安による建設資材の高騰、建設業界の人手不足による人件費の高騰などが背景にあった。市は8月、再入札しても不調になる可能性が高いとして当面の入札を見送ることを決めた(28日付「朝日新聞」電子版)

 

 

《追記ー3》~四肢切断の子どもたち!?

 

 (CNN) 英国系パレスチナ人の外科医で、パレスチナ自治区ガザ地区で患者の治療に携わったガッサン・アブシッタ氏は、10月7日にイスラム組織ハマスがイスラエルに対して攻撃を行って以降、四肢を切断された子どもの数が推計で700~900人にのぼると述べた。

 

 アブシッタ氏は、数週間をガザの病院で過ごした後、最近になって英ロンドンに戻っていた。アブシッタ氏はロンドンで行われた記者会見で、麻酔薬や基本的な医薬品もない状態で、子どもたちの手術を行ったと振り返った。アブシッタ氏は「私の推計では、四肢を切断された子どもは現在、700人から900人いる。中には、複数の手足を切断された子どももいる」と述べた。

 

 

《追記ー4》~戦闘再開!?

 

 イスラエル軍は1日朝、パレスチナ自治区ガザ地区全土でイスラム組織ハマスとの戦闘を再開した。両者はカタール政府などの仲介による合意に基づき、現地時間の1日午前7時(日本時間同午後2時)まで計7日間、戦闘を一時休止し、人質らの交換を続けたが、さらなる延長に合意できなかった。戦闘再開により、ガザ地区ですでに1万5千人を超えたとされる死者がさらに増え、人道危機が深まることが懸念される(1日付「朝日新聞」電子版)

 

 

《追記ー5》~ふたたび、戦闘が激化!?

 

 パレスチナ自治区ガザで戦闘を再開したイスラエル軍は1日夜~2日、南部ハンユニスへの攻撃を強化した。イスラエルメディアが報じた。軍は既に掌握した北部から南部に地上侵攻を拡大する構えで、住民らに南部ラファなどへさらなる退避を要求。ガザの保健当局は1日の戦闘再開以降の死者は200人以上になったと発表した。パレスチナ赤新月社はイスラエルがエジプトからの支援物資搬入も妨害していると非難。人道危機の深刻化が懸念される。

 

 中東の衛星テレビ、アルジャジーラはカタールやエジプト、米国が再び戦闘を休止するための仲介交渉を続けているが、難航していると報じた。軍は2日、戦闘再開後にガザ全域で400以上の標的を攻撃し、うち50以上はハンユニスの標的だったと発表した。ハマスは1日、ロケット弾を断続的にイスラエルに発射し、軍が大部分を対空防衛システムで迎撃した。国境なき医師団(MSF)は声明で「無差別攻撃によりガザに安全な場所はない。持続的な停戦を求める」と訴えた(2日付「共同通信」電子版)

 

 

《追記ー6》~死者が200人近くに

 

 イスラエル軍は2日、パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスとの戦闘が1日午前に再開して以降、400カ所以上の標的を攻撃したと発表した。ガザの保健当局によると、2日までに193人が死亡し、650人が負傷したという。1週間の一時休戦が終わり、戦闘は一気に激しさを増している(3日付「毎日新聞」電子版)

 

 

 

 

 

 

<署名延長のお知らせ>

 

 

 新花巻図書館の旧病院跡地への立地を求める署名運動は全国の皆さまのご協力により、4,730筆という予想以上の賛同をいただくことができました。支援者の一人として、感謝申し上げます。行政側の動向が不透明な中、主催団体の「花巻病院跡地に新図書館をつくる署名実行委員会」(代表 瀧成子)は引き続き、全国規模の署名運動を続けることにしました。締め切りは2024(令和6)年1月末必着。送付先は:〒025-0084岩手県花巻市桜町2丁目187-1署名実行委員会宛て。問い合わせ先は:080-1883-7656(向小路まちライブラリー、四戸)、0198―22-7291(おいものせなか)

 

 署名用紙のダウンロードは、こちらから。 「全国署名を全国に広げます!~これまでの経過説明」はこちらから署名実行委員会の活動報告などは「おいものブログ」(新田文子さん)の以下のURLからどうぞ。

 

 https://oimonosenaka.com/

 

 

 

 

 

駅前立地への布石か…立地候補地の「事業費」比較の実施を公表!!??

  • 駅前立地への布石か…立地候補地の「事業費」比較の実施を公表!!??

 

 「駅前か病院跡地か」―。建設場所の選定をめぐって、迷走を続けている「新花巻図書館整備基本計画試案検討会議」(座長、市川清志生涯学習部長)が24日、1年2か月ぶりに開催された。懸案だったJR花巻駅前の土地譲渡(約3,664平方㍍)について、JR東日本盛岡支社との間で「評価額1億3千万円」程度で双方が合意に達したことが明らかになった。検討会議側も了承した。これに伴い、二つの立地候補地の「事業費」比較を行うため、花巻市議会12月定例会に「比較調査業務委託費」として、約1,800万円が予算計上される見通しになった。

 

 新図書館の“立地”論争のきっかけはその建設場所の是非に関わる経緯にさかのぼる。市役所にほど近い旧総合花巻病院跡地については5年前、同病院が移転・新築した後で市側が買い取るという「土地譲渡協定書」(平成29年3月6日付)が双方で交わされている。一方、市側が第1候補地に挙げるJR花巻駅前のスポ-ツ用品店敷地については、新規の土地取得になる。このため、市民の間には「せっかく市有地化が決まり、文教地区にふさわしい病院跡地が目の前にあるのに、なぜ駅前にこだわるのか。税金のムダ使い(二重払い)ではないか」という素朴な声が日増しに高まっていた。

 

 この点について、私が市川部長に「病院跡地が市有地になることはすでに既定事実。今回、改めて双方の事業費を比較する際、病院跡地の取得費がこれに算入されることはないと理解して良いか」とただしたのに対し、こう答えた。「跡地の取得についてはまだ、正式な契約は終わっていない。事業費に算入するかどうかは私の立場では判断できない」と言葉を濁した。図書館本体に係る事業費は建設場所に関わらず、同程度と見積もられる。一方、総合花巻病院が市側から現在地を買い取った当時の価格は「3・8億円」(平成28年12月時点の病院側資料)となっている。等価交換の原則に従えば「1・3億(駅前)VS3・8億円(病院跡地)」という単純な算式も目に浮かんでくる。「駅前の方がはるかに安いではないか」ーみたいな…

 

 市川部長はこの日、スポーツ用品店敷地の解体について「その費用は市で負担することになる。12月定例会にその見積もりを出す。(スポーツ店の営業停止に伴う)”店舗補償“のようなものを市側が負担することはない」と明言した。外部のコンサルタントへ委託する今回の「事業費」比較には約9が月を要するという。その後に市民説明会を開いて意見集約をすることになるが、10年越しの新図書館問題の行方はふたたび霧の彼方にかすんでしまったようである。その一方で、市側が今後どんな“からくり”(レトリック、いやむしろトリックというべきか)を繰り出すのか、依然として目を離すこともできそうにない。当面は議会側が今回の業務委託費の予算計上にどう対応するかが焦点になりそうだ。

 

 

 

 

(写真は1年2か月振りに開かれた「試案検討会議」。立って、マイクを握っているのが市川部長=11月24日午後、花巻市のまなび学園で)

 

 

 

 

《追記―1》~「タダではない」…上田流「レトリック」の手法

 

 

 「病院跡地は市で買い取ることで双方が協定で合意しているのに対し、駅前のJR用地は新規取得になる。税金の二重払いではないか」―新図書館の立地場所をめぐってはこれまでも再三、議会で取り上げられた経緯がある。これに対して、上田東一市長の口から飛び出したのが以下の「タダではない」発言である。もう少し、手の込んだ”東大話法“と思いきや、これじゃ子供だましの屁理屈、いや“詭弁”と言わざるを得ない。

 

●上田市長の「タダ」発言の要旨(2022年12月定例会会議録から)―「仮に病院跡地の譲渡金額が3億円だとして…、いや立地候補地の駅前スポ-ツ店の敷地の金額もまだ決まっていませんが、いずれにせよ(病院跡地に比べて)はるかに安い。たとえば、市が独自にその土地(病院跡地)を他の目的に使おうとした場合、(そこに図書館が建っていれば)新たに土地を求めなければならない。そうすればまた、金がかかってしまう。だから、タダではないと言ったんです」ー。新図書館の病院跡地への立地へ「NO」サイン(予防線)を出したというのがミエミエ。今回の「事業費」比較の中で、今度は衣の袖からどんな鎧(よろい)が見えることになるのか…

 

「賢治」人脈図…藤圭子×宇多田ヒカル、そして中上健次~無関心という“罪”

  • 「賢治」人脈図…藤圭子×宇多田ヒカル、そして中上健次~無関心という“罪”

 

 「メロディ-は誰かの心の原風景。懐かしい場所からのメッセ-ジ。リズムは死へ向かう生命の行進の音。歌は祈り、願い、誓い。音楽は慈悲」―。シンガ-ソングライタ-の宇多田ヒカルが自著『点—ten-』の中にこんな言葉を残しているということをある音楽通から教えてもらった。これって、賢治の感覚だな、とその瞬間に思った。実際、好きな作家の筆頭に宮沢賢治を挙げており、作品の多くにはその影響があちこちに見え隠れする。

 

 「冷たい草の上に倒れ込み/火照る体を隠したい/真冬の星座たちが私の恋人…」―。たとえば、「テイク5」は賢治の代表作『銀河鉄道の夜』をイメ-ジしたと本人が語っている。かと思えば、「ぼくはきっとできるとおもう。なぜならぼくらがそれをいまかんがえているのだから」…『ポラ-ノの広場』のこんな印象的なセリフをさりげなく、自らのブログに書き込んだりもしている。さらにはお忍びで「宮沢賢治記念館」を訪れた際、駐車場のトイレの写真をツイッタ-に投稿するなどの茶目っ気もその人気の要因かもしれない。本人は自分のル-ツをたどりながら、こう記している。

 

 「宮沢賢治の出身地は岩手県花巻。うちのおかあちゃんは北海道出身だと思われてるけど、実は生まれは岩手県それも花巻なのです!おじいちゃん(阿部家)の代よりも前から先祖はそこみたい」(2008年8月31日付ブログ)―。この「おかあちゃん」こそが「圭子の夢は夜ひらく」など数多くのヒット作を生み出し、演歌の女王と言われた藤圭子(享年62歳)である。生まれは正確には一ノ関市と言われているが、両親は旅芸人として北海道から東北地方を渡り歩いた。一時期、ふるさと花巻に居を置いたこともあり、当時を知る人は「まさに赤貧を洗うような生活みたいだった。狭いアパ-トに家族が身を寄せ合って暮らしていた」と語っている。

 

 読書家としても知られる宇多田ヒカルは賢治と並んで、芥川賞作家の中上健次(享年46歳)を好きな作家に挙げ、とくに未完の大作『異族』に引き寄せられたとある対談で明かしている。被差別部落出身の中上はこの作品に在日2世やアイヌなどの“異族”たちを登場させながら、縦横無尽に”ヤマト”(大和=日本)に立ち向かう姿を描いている。

 

 両親の仕事の都合で、ニュ-ヨ-クで生まれた彼女は40歳を迎えた今はロンドンに住んでいる。旅芸人の血を引いているからなのだろうか。はたまた「賢治」と「健次」という二人の「ケンジ」の世界を遊泳しているからなのだろうか…。宇多田ヒカルの夢の世界もとてつもなく、でっかい。読書のきっかけをこの天才ア-チストは「他者と、世界と繋がるための方法であり、手段だった」と語っている。6年前、推薦書籍を並べた「宇多田書店」が全国の38書店で展開された。「ケンジ」さんのほか、こんな作家の作品が店内を埋め尽くした。

 

 開高健芥川龍之介川端康成森鴎外夏目漱石三島由紀夫稲垣足穂谷崎潤一郎埴谷雄高大岡昇平遠藤周作、司馬遼太郎、田村隆一、有吉佐和子、家永三郎、中西進、白洲正子、中原中也、ヘルマン・ヘッセオスカー・ワイルド、アン・クラーク・アモール、シェル・シルヴァスタインエドガー・アラン・ポーエリ・ヴィーゼルF・スコット・フィッツジェラルドジョージ・オーウェルダニエル・キイスアンリ・ベルクソンロアルド・ダールJ・D・サリンジャーゲーテエリザベート・バダンテールなどなど…

 

 宇多田ヒカルが愛読する作家のひとり、ノーベル平和賞を受賞したユダヤ人作家・エリ・ヴィーゼル(故人)はこんな言葉を残している。「愛の対義語は憎しみではなく無関心だ。人々の無関心は常に攻撃者の利益になることを忘れてはいけない」―。この戦乱の世界だからこそ、噛みしめたい言葉である。そして、それがユダヤ人作家の口から出たということ、さらには無関心を戒め、「寄り添う」ことの大切さを教えた賢治の理想郷「イーハトーブ」の住人としては、なおさらのこと…

 

 

 

(写真は一世を風靡した宇多田ヒカルの熱唱=インタ-ネット上に公開の写真から)

 

 

 

 

《追記―1》~傍観は許されない

 

 「歴史的な悲劇の傍観者であってはならない」―。ガザに派遣されていた看護師の川瀬佐知子さん(日本赤十字社)は帰国後、こう語った。「同僚医師は爆撃後に搬送された患者が自分の子どもたちだと気づく。1人はすでに死亡…。現地病院の現実を語る現地の状況を皆さんに伝えて、ひとりひとりの声っていうのは小さいかもしれないですけれども、その声が集まればメディアを動かして、そして国際社会を動かす、そういうことにつながるのではないかと私は信じています」(22日付「毎日放送」配信)

 

 

《追記―2》~人質、解放へ

 

 イスラム組織ハマスとイスラエルは22日、パレスチナ自治区ガザの戦闘を4日間停止することで合意した。戦闘停止中に双方が拘束・拘留している人を解放する。燃料や医薬品、その他人道物資の輸送も実施する。合意はカタールとエジプトが仲介した。ハマスの声明によると、ハマスが拘束する50人の女性と子どもを解放するのと引き換えに、イスラエルが捕らえているパレスチナ人女性・子ども150人を釈放する。人道支援物資や医薬品、燃料を積んだ数百台のトラックがガザ全域への搬入を認められる(22日付「ロイタ―通信」電子版)

 

 

 

《追記ー3》~「イ-ハト-ブ(まるごと賢治)図書館」の実現へ向けて…病院跡地への立地を求めて、署名運動がスタート

 

 花巻市内でフェアトレ-ド店を経営する新田文子さんが主宰する「暮らしと政治の勉強会」など三つの市民団体が、宮沢賢治ゆかりの地「イ-ハト-ブ」にふさわしい“夢の図書館”を目指した全国規模の署名運動を展開中。署名用紙などは以下からラウンロードを。11月23日必着。

 

★新花巻図書館は病院跡地に!の全国署名を10月1日スタートします。署名用紙のダウンロードはこちらから。集まった署名は11月23日必着でお願いします。
「全国署名を全国に広げます!~これまでの経過説明」はこちらから。おいものブログのカテゴリ-「イ-ハト-ブ図書館をつくる会」は「夢の新花巻図書館を目指して」に変更しました。署名実行委員会の活動も報告していきます。新田さんのURLは以下から

 

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抗(あらが)うということ…一体、人倫とは!!??

  • 抗(あらが)うということ…一体、人倫とは!!??

 

 「この本は30年間、個人として聞き歩いてきたことを書いたものですが、今の勤務先の新聞社が出版不承認とし、出版できずにいました。しかし、話を聞かせてくれた原発事故被災者や原爆被害者の科学者の方々が亡くなっていく中、世に出すべきだと思い、個人として本を出版することに踏み切りました。…検閲を受けていません。踏み込んではいけないとされているところまで踏み込んでいます。お伝えできなかった事実をぎゅっと詰め込みました。いつどのような妨害が入るかわかりません」―

 

 『なぜ日本は原発を止められないのか?』(文春新書)―。著者のジャ-ナリスト、青木美希さんはこの最新刊の出版の経緯について、自らのFB上に冒頭のように記している。その「決意と覚悟」に粛然とした気持ちになった。出版を不承認にした新聞社とは私自身がかつて、身を置いた朝日新聞社である。青木さんは北海道新聞社を経て、東日本大震災の前年に同社に移籍。この間、「(北海)道警裏金問題」の取材班として菊池寛賞を受賞したほか、福島原発事故などの取材に関わり、新聞協会賞を3回受賞するなどの実績がある。

 

 「本件著作は記者としての職務活動により取得した知識や情報を主な内容とするもので、職務と判断した」―。不承認の理由は「社外出版手続き」を盾にした“職務違反”という理由だった。アレっと思った。私自身、在職中に「職務」として取材した内容を外部の出版社から3冊、刊行している。当時はほぼフリーパス…詳しいことは忘れたけれども、印税の何割かを社に還元すればOKというおおらかさがあった。ところが、青木さんのあとがきにはこうある。 

 

 「書けずに苦しんで、記者たちが社を辞めていく。それなのに、その辞めた事実の記載すら社から削除を求められた事例もあった。いったい、何が起こっているのだろうか。民間の報道機関は政府の広報ではない。むしろ権力を監視するのが仕事のはずだ」―。青木さんは現在、取材現場から遠ざけられた部署にいるらしい。サラリーマンの大敵は”左遷”である。だから、部下たちは上司の顔色をうかがいながら、知らず知らずのうちに自己保身に陥るというのが定番である。「憎まれっ子、世に憚る」―。私自身、社にたてついた末に(というか、そのお陰で)沖縄から北海道まで「社費」での取材人生を送ることができた。「抗う」精神はここで培われたと思っている。感謝しかない。いま青木さんの本を手にし、隔世の感にとらわれている。あの大本営の時代が忍び寄りつつあるのかもしれない。

 

 世界を見回しても、そして日本の現状に目を転じても…。歴史の歯車がガタガタと逆転していく気配を感じる。“独裁者”たちが跋扈(ばっこ)する全地球規模の終末観に思わず、たじろいでしまう。青木本には「『安全神話』に加担した政・官・業・学そして、マスコミの大罪!」というカバ-がかけられている。後輩記者に叱咤(しった)されながら、私自身、もう少し抗わなければならないと思う。郷土の詩人、宮沢賢治が理想郷と名づけた「イーハトーブ」…その足元で繰り広げられる独裁者による強権支配の“不都合な真実”を暴くためにも…

 

第1章/「復興」の現状は

第2章/原子力専門家の疑問

第3章/原発はなぜ始まったか

第4章/原子力ムラの人々

第5章/原発と核兵器

第6章/作られる新たな「安全神話」

第7章/原発ゼロで生きる方法

 

 「言論の府」が封じたその先にはどんな光景が広がっているのだろうか。そろそろ、ページを開くとするか。

 

 

 

(写真は”大本営発表“に甘んじることを拒否した青木さんの最新刊)

 

 

 

 

《追記―1》~我々と同じ喜び悲しみ/消えていく(作家、宮内悠介)

 

 

 「今回のガザの衝突では、まず倫理が破壊された。つまり、誰の目にもわかる、隠されもせず現在進行形で次々と情報の流れてくるジェノサイドを、けれども国際社会は止められなかった(そのことを、ぼくは悲しみ、憂えている)。そうした、既存の倫理の破壊された、そして将来の倫理を問う争いが、ことによると、このガザ衝突なのではないだろうか。人類が少しは賢明になったのか、それともそうではないのか、たぶん、いま我々はそれを問われている」(17日付「朝日新聞」への寄稿文から一部抜粋)

 

 「アイヌ女性『もう黙らない』/杉田水脈議員 人権侵犯認定後も持論なお」―。同紙は同じ紙面で、足元のもうひとつの「倫理破壊」の実例を特集で掲載している(11日付当ブログ参照)

 

 

《追記―2》~学校などを空爆

 

 

 イスラエル軍は、パレスチナ自治区ガザ地区の難民キャンプにある学校などを2回にわたって空爆しました。少なくとも80人が死亡したとみられています。AFP通信などによりますと、ガザ地区北部のジャバリア難民キャンプで18日、避難所の学校がイスラエル軍の空爆を受け、少なくとも50人が死亡したということです。その後、難民キャンプ内の別の建物にも空爆があり、19人の子どもを含む32人が死亡したとみられています。イスラエル軍は北部の住民に南部への退避を呼びかけていますが、ロイター通信によりますと、南部のハンユニスなどでも18日、イスラエル軍の空爆があり、少なくとも47人が死亡しました(19日付「日テレニュース」配信)

 

 

《追記―3》~杉田議員の“開き直り”、倫理の破壊どこまで!!??

 

 

 自民党の杉田水脈衆院議員は19日、X(旧ツイッター)に、アイヌ文化振興事業の関係者を「公金チューチュー」とやゆした自身の発言を正当化する趣旨の短文を投稿した。民族差別だとする抗議の声に対し「公金チューチューではなく『不正使用』と言えば良かったのか」と書き込んだ。

 

 アイヌ文化振興事業を巡り、政府は15日の立憲民主党主催のヒアリングで「適正に執行され、不正経理はない」(内閣官房担当者)と説明し、杉田氏の主張を事実上否定している。なおもアイヌ民族への偏見と憎悪をあおり続ける杉田氏の言動は、厳しい批判にさらされそうだ(19日付「共同通信」電子版)

 

 

 

 

《追記ー4》~「イ-ハト-ブ(まるごと賢治)図書館」の実現へ向けて…病院跡地への立地を求めて、署名運動がスタート

 

 花巻市内でフェアトレ-ド店を経営する新田文子さんが主宰する「暮らしと政治の勉強会」など三つの市民団体が、宮沢賢治ゆかりの地「イ-ハト-ブ」にふさわしい“夢の図書館”を目指した全国規模の署名運動を展開中。署名用紙などは以下からラウンロードを。11月23日必着。

 

★新花巻図書館は病院跡地に!の全国署名を10月1日スタートします。署名用紙のダウンロードはこちらから。集まった署名は11月23日必着でお願いします。
「全国署名を全国に広げます!~これまでの経過説明」はこちらから。おいものブログのカテゴリ-「イ-ハト-ブ図書館をつくる会」は「夢の新花巻図書館を目指して」に変更しました。署名実行委員会の活動も報告していきます。新田さんのURLは以下から

 

 https://oimonosenaka.com/

 

 

 

 

 

幻のアイヌ独立論…リンクする歴史空間~そして、あの「人権侵犯」議員がまた~「ガザ」が死の淵に!!??

  • 幻のアイヌ独立論…リンクする歴史空間~そして、あの「人権侵犯」議員がまた~「ガザ」が死の淵に!!??

 

 ウクライナ戦争の終結を見ないうちに勃発したイスラエルとパレスチナ自治区ガザ地区を実効支配する「ハマス」との間の血で血を洗うような凄惨な殺し合いに精神状態がおかしくなりそうな日々である。固有の民族性を根絶やしにする「ジェノサイド」や「ホロコ-スト」(ともに大量虐殺の意)が今も目の前で起きているという現実に思考がついていけない。そして、いつの時代でも犠牲になるのは女性や子どもなど無辜(むこ)の人たちである。かつて、自分たちがその最大の犠牲者だったはずのイスラエル側による“民族浄化”…背筋が凍りつくような戦慄が止まらない。

 

 「幻のアイヌ独立論を追う」(1989年3月3日号、朝日新聞刊「朝日ジャ-ナル」)―。ある偶然が重なって、34年前に書いた自筆の原稿に再会した。先の敗戦後、GHQ(連合国総司令部)がアイヌ民族の独立の機運を金品と引き換えに潰えさせた“秘話”をまとめた記事である。日本政府の同化政策の下で「被差別少数者」の立場に置かれていたアイヌ民族の間には敗戦をきっかけに、「民族自決」への空気が高まっていた。この問題に対応したGHQの高官は生前、独立を目指すPLO(パレスチナ解放機構)を引き合いに出しながら、こう語っている(同記事より)

 

 「ちょうど、アメリカがこの組織(PLO)を承認しないように、アイヌの独立を認めるはずはなかった」―。最近、観た映画「福田村事件」(9月15日付当ブログ参照)と「キラ-ズ・オブ・ザ・フラワ-ム-ン」(11月6日付同)の画面が去来した。前者はちょうど100年前の関東大震災で朝鮮人が虐殺された事件に題材を得た作品で、震災の4年前には日本からの独立を呼びかけた「3・1独立運動」が朝鮮各地で起きている。後者は石油利権を手に入れるためにアメリカ先住民(インディアン)を虐殺した実話に基づく映画である。

 

 「強者の論理」は時空を超えて、その根っこは通底しているのかもしれない。わが身を振り返りながら、人間の“狂気”のありようを見つめ続けなければならない。

 

 

 

(写真は「今」を照射するかもしれない34年前の記事)

 

 

 

 

《追記ー1》~「人権侵犯」のあの杉田議員がまた!!??

 

 自民党の杉田水脈衆院議員は11日までに、保守系月刊誌のユーチューブ番組に出演し、アイヌ文化振興事業に公金不正流用疑惑があるとの見方を示した上で、関係者を「公金チューチュー」とやゆした。昨年12月の総務政務官辞任について、アイヌ関係団体に直接謝罪するのが嫌でやめたと明らかにした。アイヌの人々の名誉と尊厳を傷つける発言で、強い批判を呼びそうだ。

 

 インターネット上では、マイノリティー(少数者)の支援団体や当事者らが補助金などを必要以上に得ているとして「公金チューチュー」と呼んで卑しめる向きがある。杉田氏の発言はこれをなぞったもので「流行語大賞にノミネートされても良かったと思いますけれどね」とも語った。

 

 政務官辞任を巡っては、アイヌ民族や学者らでつくる市民団体「アイヌ政策検討市民会議」から自身の言動に直接謝罪を求められたのがきっかけだったと説明。市民会議が安倍政権に反発していたなどとして「こんな団体に謝罪するぐらいなら、私は政務官をやめます(と伝えた)」と振り返った(11日付「共同通信」電子版)

 

 

《追記ー2》~ロンドンで30万人規模のデモ

 

 ロンドン(CNN): 英ロンドンで11日、パレスチナとの連帯を訴える大規模なデモが実施された。ロンドン警視庁によると約30万人が参加し、デモに反対する団体の82人が逮捕された。デモ参加者らはロンドン中心部のハイドパークに集まり、パレスチナ解放や即時停戦を求めるスローガンを唱えた。参加者の1人はCNNとのインタビューで、ウクライナを支持しながらパレスチナを支持しない政治家らの「偽善」にあぜんとしていると語った(12日付「CNN」ニュース)

 

 

《追記ー3》~保育器が停止状態に

 

 パレスチナ自治区ガザ地区の保健当局とパレスチナ赤新月社は12日、ガザ市にあるシファ病院とアルクッズ病院がそれぞれ燃料不足などのため稼働できなくなったと明らかにした。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」などが伝えた。いずれの病院も周辺ではイスラエル軍とイスラム組織ハマスの激しい戦闘が続いており、事態はさらに緊迫している。

 

 シファ病院はガザ地区最大の病院で、アルクッズ病院はこれに次ぐ規模とされる。イスラエル軍はハマスが病院の地下にトンネルや司令部などを設置していると主張し、攻勢を強めている。報道によると、シファ病院の院長は11日、電力不足のため保育器が停止し、未熟児2人が死亡したと明らかにした。成人の患者1人も呼吸器の停止により死亡したとの情報もある(13日付「毎日新聞」電子版、要旨)

 

 

《追記―4》~フランスでは「反ユダヤ主義」に抗議するデモ

 

 【AFP=時事】フランス各地で12日、反ユダヤ主義に抗議するデモ行進が行われ、全国で18万人以上が参加した。イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突を受け、フランスでは反ユダヤ主義的な行為が急増している。開催に際し、同一のスローガン「(フランス)共和国のため、反ユダヤ主義には反対」が採用された。ヤエル・ブロンピベ下院議長と共に集会を主催したジェラール・ラルシェ上院議長はパリでデモ隊が行進を開始する前に、「われわれにとって今日、最も重要なのは反ユダヤ主義に真っ向から立ち向かうことだ。反ユダヤ主義はフランスの価値観に反対する」と訴えた。フランスには欧州最大のユダヤ人コミュニティー(約50万人)がある(13日付、要旨)

 

 

《追記ー5》~新生児が全員、死亡

 

 水、食料、電気が底をつくなか、懸命な医療行為が続けられていますが、ガザ地区最大規模のシファ病院では、この3日間だけで未熟児3人を含む32人の患者が死亡したということです。シファ病院に残る国境なき医師団オベイド医師「新生児がなくなりました。保育器を動かす電力がないからです。ICUにいた成人患者も電力がないため、人工呼吸器が止まり命を落としました。患者の安全な避難を誰かに保障してほしいです」(14日放映のテレビ朝日から)

 

 

《追記ー6》~「死の恐怖」、刻々と…

 

 (CNN:14日付配信)パレスチナ自治区ガザ地区北部にあるシファ病院の医師たちが、命の危険にさらされているおよそ700人の患者を置き去りにすれば死んでしまうという理由で、イスラエル国防軍(IDF)から同病院に出された退避命令を拒絶している。ガザ保健省トップのムニール・バーシュ医師は、約700人の患者について「置き去りにされれば死に、もし搬送すれば途中で死ぬだろう」と述べ、「これまでのところ、医師たちからは何の反応もない。だが一部の避難民や家族は既に退避している」と語った。同病院の医師によると、病院の敷地内には数千人が身を寄せていた。

 

 

《追記ー7》~「ポーランド系ユダヤ人ポリン歴史博物館」を訪れて(批評家、東浩紀)

 

 イスラエル情勢は緊迫の一途を辿っている。ハマスと紛争が始まってひと月が経ち、死者は1万人を超えた。4割が子どもと言われる。ガザ地区の市街戦も始まり、もはや共生の選択肢は消えたかのようだ。けれども博物館を訪問し改めて感じたのは、ユダヤ人が本来もっていた共生の伝統だ。ホロコーストの傷が癒やしがたく深いとしても、精神は今も残っていると信じたい。もし未来の博物館が、アラブ人が消えたパレスチナの歴史を展示するようなことがあれば、それこそ悲劇ではなかろうか(「AERA」11月20日号、要旨)

 

 

《追記―8》~病院が墓場のように

 

 イスラエル軍が侵攻中のパレスチナ自治区ガザ地区の状況をめぐり、パレスチナ保健省は13日、北部の病院で過去3日間に患者32人が死亡したと発表した。ロイター通信が報じた。燃料や水、食料が不足するなか、犠牲の拡大が懸念されている。英BBCによると、世界保健機関(WHO)の報道担当者は13日、シファ病院の状況について「(病院が)墓場のようになっている」と訴えた(15日付「朝日新聞」電子版、要旨)

 

 

《追記ー9》~犠牲者の集団埋葬へ

 

 パレスチナ自治区ガザの保健当局は14日、北部ガザ市にある地区最大級のシファ病院敷地で多数の遺体を集団埋葬すると明らかにした。燃料枯渇で安置所が機能していないという。中東メディアによると、シファ病院では電力不足で7人の赤ちゃんを含む三十数人が死亡した。病院には計約180人の遺体がある。保育器の新生児は院内で電力が使える場所に移されたが、危険な状態が続いている(15日付「共同通信」電子版、要旨)

 

 

《追記ー10》~イスラエル軍、病院へ突入

 

 イスラエル軍は15日、イスラム組織「ハマス」の拠点があると主張するパレスチナ自治区ガザ地区のシファ病院内で、ハマスに対する軍事作戦を開始しました。 イスラエル軍は15日、「シファ病院の特定エリアでハマスに対する精密かつ標的を絞った作戦を実施している」と発表し、イスラム組織「ハマス」に投降するよう求めました。  イギリス・BBCは病院内にいる人の情報として、戦車や兵士100人以上が病院の敷地内に入っていると報じました。 また、中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、病院の責任者の話として、イスラエル軍がシファ病院の地下を捜索し、外科や救急の病棟にも立ち入ったとしています(15日付配信「日テレニュース」)

 

 

《追記―11》~「人道的休止の延長」を決議

 

 国連安全保障理事会は15日、イスラエル軍による大規模攻撃が続くパレスチナ自治区ガザ地区について緊急会合を開き、マルタが中心となってまとめた「人道的休止の延長」を求める決議案を12カ国の賛成によって採択した。米国と英国、ロシアが棄権した。ガザを実効支配するイスラム組織ハマスが10月7日にイスラエルを襲撃して以降、国連安保理でイスラエル・パレスチナ情勢に関する決議が採択されたのは初めて。決議案の提出は今回が5度目で、これまでは常任理事国の米国やロシア、中国の拒否権によって否決されていた(16日付「朝日新聞」電子版、要旨)

 

 

《追記―12》~イスラエル軍、避難者を拘束

 

 「多くの避難者が軍に拘束され裸にされた」「手錠をされた上、目隠しで連れて行かれた」―。イスラエル軍が突入したパレスチナ自治区ガザ最大の医療機関シファ病院。15日も病院に残るオマル・ザクート医師が中東の衛星テレビ、アルジャジーラに突入後のシファ病院内の状況を語った。「占領軍(イスラエル軍)は周りの全ての建物にいる。砲撃の破片が飛んでくるため、窓のそばには誰も近づかない」とザクート氏は語る。「占領軍は病院の多くの入り口を破壊し、爆音が数時間響き続いた」と強調し、「外の状況は分からないが、子どもや女性が泣き叫んでいるのが聞こえる」と付け加えた(16日付「共同通信」電子版)

 

 

《追記―13》~似た者同士(番外編)

 

 愛知県東郷町の井俣憲治町長(57)が町職員に暴言などを繰り返していたとされる問題で、井俣町長は16日、自身の進退について「第三者委員会の結論が出るのを待って判断したい」などと述べた。同日開いた記者会見で発言した。会見冒頭で、井俣町長は「町民や町職員、議会に迷惑、心配をかけたことを深くおわびする」と改めて謝罪。実態を解明するための第三者委員会は弁護士らで構成する予定で、設置時期は「できる限り早く」とした。年内にも全職員が対象のアンケートを実施し、同委員会に検討資料として提出する(16日付「読売新聞」電子版)

 

 この問題を巡っては、井俣町長から繰り返しハラスメント行為を受けたとされる同町の職員が、全職員約230人に独自のアンケート調査を実施。公表した結果では、回答者72人のうち半数以上の39人が「ハラスメントを受けた」、あるいは「見たことがある」と回答していた。具体的な行為として、「死ね」「アホ、バカ」「彼氏はいるのか」などの発言があったという。また、「机を蹴られた」といった回答もあった(同紙)。一方、足元のイーハトーブの首長にも同じような疑惑がつきまとっているが、ご本人はどこ吹く影とふんぞり返っている。

 

 

 

 

《追記ー14》~「イ-ハト-ブ(まるごと賢治)図書館」の実現へ向けて…病院跡地への立地を求めて、署名運動がスタート

 

 花巻市内でフェアトレ-ド店を経営する新田文子さんが主宰する「暮らしと政治の勉強会」など三つの市民団体が、宮沢賢治ゆかりの地「イ-ハト-ブ」にふさわしい“夢の図書館”を目指した全国規模の署名運動を展開中。署名用紙などは以下からラウンロードを。11月23日必着。

 

★新花巻図書館は病院跡地に!の全国署名を10月1日スタートします。署名用紙のダウンロードはこちらから。集まった署名は11月23日必着でお願いします。
「全国署名を全国に広げます!~これまでの経過説明」はこちらから。おいものブログのカテゴリ-「イ-ハト-ブ図書館をつくる会」は「夢の新花巻図書館を目指して」に変更しました。署名実行委員会の活動も報告していきます。新田さんのURLは以下から

 

 https://oimonosenaka.com/