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地に墜(お)ちた”コンプライアンス”…今度は公選法違反!? さらにー

  • 地に墜(お)ちた”コンプライアンス”…今度は公選法違反!? さらにー

 議員の個人的な政務活動に市職員が「公務」として同行するという事案が花巻市議会9月定例会(一般質問)で明るみ出たが、13日から引き続き開かれた「決算特別委員会」(近村晴男委員長)で、今度は複数の議員による「公職選挙法違反」という前代未聞の不詳事が表ざたになった。私が市民数人からの情報提供を受けて質(ただ)した結果、当局側がその事実を認めた。

 

  花巻市には現在、約1900人の消防団員がおり、市民の「安心・安全」に日夜、奮闘している。しかし、高齢化などによって、団員の減少に歯止めがかからないため、平成28年1月から、利用する団員へ料金割引やポイントカードの倍増、ドリンクサービスなどの特典を与える「「消防団応援事業」制度(消防団応援の店)をスタートさせた。現在、122の一般事業所と16の公共事業所がこの制度に登録している。一方、「応援事業要綱」(平成28年1月1日施行)の第3条には「登録除外」として、「各種法令等に違反しているもの又はそのおそれのあるもの」を例示している。

 

  今回のケースは個人事業所を経営する議員がいったん、登録申請をした後に当局側からの指摘で登録を抹消していた。公職選挙法(寄付行為の禁止)は「公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む)は、当該選挙区内にある者に対し、いかなる名義をもってするを問わず、寄付をしてはならない」(第199条第2項)と定めている。この件について、小田島満消防長は答弁の中で、「登録を認める段階では法令違反の認識はなかった。むしろ、団員の減少を心配する議員の善意と捉えていた。しかし、総務省選挙課に問い合わせた結果、やはり、法に抵触する可能性を指摘されるに至った」と答えた。

 

   一方、市職員の「同行出張」を認めた亀沢健・副市長は「地域振興に資する方策であり、何ら問題はない」と断言(9月12日付当ブログ「まなじりを決して、いざ!?」参照)。上田東一市長も「議員側から誘いがあった」という出張顛(てん)末書に決済を与えている。なお、この件に関しては、9月6日付で他に同様のケースがないかどうかー行政文書開示請求をしている。当局側(執行権者)と議会側(議決権者)は互いに監視・けん制し合う「二元代表制」の上に成り立っている。本9月定例会はその双方に劣化現象が顕著になっていることを浮き彫りにした。たとえば、公益通報者保護法(平成18年4月施行)に基づく「内部通報」制度によって、コンプライアンスやセクハラ、パワハラなどの通報実績が前年度がゼロだったのに対し、平成28年度には一挙に7件に上っていることも明らかになった。

 

 今回の一連の事案にエリを正すべきは私自身も含めた議員側であることは言うまでもない。最後に平成26年4月1日付で施行された「花巻市議会議員政治倫理要綱」第3条(政治倫理規準)を以下に再録し、今後の戒めにしたい。

 

  (1)市民の代表者として、その品位と名誉を損なう一切の行為を慎み、その職務に関し不正の疑惑をもたれるおそれのある行為をしないこと
  (2)市民の代表者として、常にその人格と倫理の向上に努め、その権限又は地位を利用して、不正に影響力を行使し、又は金品を授受しないこと
  (3)市の行政庁の処分又は市が締結する売買、賃貸借、請負その他の契約に関し、個人、特定企業、団体等を推薦し、紹介する等その地位を利用して有利な取り計らいをしないこと

 (4)市職員の採用、異動、昇格等人事に関し、推薦(すいせん)、紹介する等その地位を利用して不正にその影響力を行使しないこと

 

 (写真はコンプライアンス(法令順守)の根本が問われた9月定例会=9月14日、花巻市市議会議場で)

 

《追記ー1》

 市職員が個の議員の活動に「公務」として同行することについての文書開示請求の件で、当局側は21日までに平成28年3月中に立地適正化計画や農地中間管理事業に関する要望などに関し、特定会派の議員(1人ないし2人)に”公務同行”した関係部長(市長も同行)が中央官庁幹部と面談したケースが3件あったことを明らかにした。私が一般質問で取り上げたのは面談の相手方が民間事業者であり、今回のケースとは若干、次元が違う。それにしても何か「貸し借り」でもあるのかしらん(9月12日付当ブログ「まなじりを決して、いざ!?」参照)。

 

《追記ー2》

 新興跡地の期間入札(9月6日~同13日)にかかる開札が19日午前10時から盛岡地裁花巻支部で行われる予定だったが、理由が明らかにされないままに取り消しになったことが分かった。再入札など今後のスケジュールは明らかにされていないが、入札が不調に終わった場合、景観保全の面などから行政責任が問われることになりそうだ(9月10日付当ブログ「新興跡地が競売へー活用計画がとん挫」参照)。

 

 
 

 

 

2017.09.16:masuko:コメント(0):[議会報告]

まなじりを決して、いざ!?

  • まなじりを決して、いざ!?

 「コンプライアンスは、一義的には議員お示しのとおり、法令遵守と訳されておりますが、広義のコンプライアンスとして、法令はもとより県や市町村の条例、規則等、さらには社会的な規範の遵守まで包括されると、そのように解釈されているのが現在においては一般的になっていると理解しております」(平成26年6月定例会)―。花巻市の上田東一市長が就任直後に胸を張った言葉がいまも鮮明に記憶に残っている。任期があと半年を切った9月定例会の一般質問で、この認識を踏まえた上で議会と行政の立ち位置を定めた「二元代表制」について改めてただした。13日から3日間、上田市政を総括する最後の決算特別委員会が開かれる。いざ!?

 今回の質問のきっかけは議員の個人的な政務活動に市職員が「公務」として同行するという事案を受け、その是非を問うた。今年6月、特定のアウトドア—メ—カ—の会員である議員からの依頼に市職員が同行、観光開発などについての助言を受けた。この件について、上田市長はこう答弁した。「執行権を有する行政と議決権を付与された議会とは本来は互いに牽制しあう関係にあり、原則としては好ましくない。しかし、今回のケ—スは総合的に判断して市政の発展に寄与するものと考えられ、是認した」。また、公務出張を決裁した亀澤健・副市長は「地域振興に資する方策であり、何ら問題はない。貴重なご助言として承りたい」。何ともまあ、人を食ったような言い草ではないか。言葉の背後からチラッと、舌が見えたような気がした。一方で「花巻市議会基本条例」(前文)は以下のように規定している。

 「花巻市議会は、二元代表制のもと、市長とともに市民の信託を受けた市の代表機関である。議会は多人数による合議制の機関として、市長は独任制の機関として、それぞれの異なる特性を生かし、市民の意思を市政に的確に反映させるために競い、協力し合いながら、市としての最高の意思決定を導く共通の使命が課せられている。(中略)このような使命を達成するため、議会は主権者である市民の代表機関であることを常に自覚し、市民との関係、市長その他の執行機関との関係、議会の活動原則及び議員の活動原則等を定め、市民の信託に全力で応えていくことを決意し、議会の最高規範としてこの条例を制定する」(平成22年6月17日)

 二元代表制を補完する規定として、市職員と議員にはそれぞれが対になるような「倫理」基準が定められている。重要な定めなので、双方を以下に紹介する。

●「花巻市職員倫理規程」第3条(倫理行動規準)=平成25年5月2日
(1) 職員は、市民全体の奉仕者であり、市民の一部に対してのみの奉仕者ではないことを自覚し、職務上知り得た情報について市民の一部に対してのみ有利な取扱いをする等市民に不当な差別的取扱いをしてはならず、常に公正な職務の執行に当たらなければならないこと
(2) 職員は、常に公私の別を明らかにし、いやしくもその職務や地位を自らや自らの属する組織のための私的利益のために用いてはならないこと
(3) 職員は、法律又は条例により与えられた権限の行使に当たっては、当該権限の行使の対象となる者からの贈与等を受けること等の市民の疑惑や不信を招くような行為をしてはならないこと(以下略)

●「花巻市議会議員政治倫理要綱」第3条(政治倫理規準)=平成26年4月1日
(1)市民の代表者として、その品位と名誉を損なう一切の行為を慎み、その職務に関し不正の疑惑をもたれるおそれのある行為をしないこと
(2)市民の代表者として、常にその人格と倫理の向上に努め、その権限又は地位を利用して、不正に影響力を行使し、又は金品を授受しないこと
(3)市の行政庁の処分又は市が締結する売買、賃貸借、請負その他の契約に関し、個人、特定企業、団体等を推薦し、紹介する等その地位を利用して有利な取り計らいをしないこと(以下略)

 私は一連の質問の締めくくりに、元総務大臣で鳥取県知事でもあった片山善博(現早稲田大学教授)さんの言葉を引用した。

 「『(車の)両輪』は車軸で繋がっているが、通常二つの『車輪』には適度な距離がある。距離があるからこそ、そこに異論や反論の入り込む余地がある。そんな異論や反論を交えて議論したり、そこから合意を形成したりすることで、『両輪』は安定して前に進むことができる。ところが、現実の多くの(ほとんどの)自治体では、『両輪』の間にほとんど距離がない。ぴったりくっついている。そこには異論や反論の入り込む隙間がない。したがって、議論もない。これを一体化と言ってもいいが、癒着と言う方がわかりやすい。両輪が癒着した『一輪車』である。『一輪車』と化した議会ではまともな議論を欠いたまま、執行部が提案した議案はすべて無傷で可決される。何ごとも人目につかない所で決められていて、表の議場では質問者と首長が原稿を整然と読み合う儀式が繰り広げられる。これを筆者は『八百長』と『学芸会』だ批判した」(『世界』2016年12月号)

 一輪車には絶えず、転倒の危険がつきまとい、両輪を欠いた車は前には進めない。


(写真は登壇しての一般質問。13日から始まる決算特別委員会では上田市政の全体総括をする=9月6日、花巻市議会議場で)
2017.09.12:masuko:コメント(0):[議会報告]

9月定例会一般質問

  • 9月定例会一般質問

 花巻市議会9月定例会の一般質問最終日の6日、私は市政運営の生命線ともいえる「コンプライアンス」(法令遵守)について、上田東一市長の見解をただした。任期が半年を切った時点をとらえ、コンプライアンスに絞って、総括的な論議を交わした。議会中継は6月定例会からパソコンだけでなく、スマ-トフォンやタブレット端末からも視聴できるようになった。質問に対するご意見やご批判をお受けしたうえで後日、その内容を掲載します。この日の冒頭質問を以下の通りです。

                                  ※

 議席番号2番、無所属・無会派の増子義久です。さて、次期市長選の日程が平成30年1月21日告示、28日投開票と正式に決まりました。今回は上田東一市長の任期があと半年を切ったことを踏まえ、市長自らが市政運営の重点項目のひとつに掲げた「コンプライアンス(法令遵守)」のあり方について、これをどう総括しているかーをお尋ねしたいと思います。

 今年7月、岩手中部水道企業団をめぐって、花巻市の元職員を含む3人が官製談合防止法違反(入札妨害)の疑いで逮捕されるという残念な出来事がありました。この元職員は2014(平成26)年4月、同企業団発足と同時に当市職員を退職して、企業団に採用されています。ところで、上田市長が就任する、ちょうど1年ほど前の2013(平成25)年2月、市発注の下水道工事をめぐって、同じような官製談合防止法違反(入札妨害、加重収賄)の事案が発生。市職員ら2人が逮捕・起訴されるという前代未聞の不祥事が起きました。

 この事案を深刻に受け止めた前市政はこの年の5月2日付で「花巻市職員倫理規程」を定めました。その第1条(目的)には「この訓令は、職員が市民全体の奉仕者であって、その職務は市民から負託された公務であることに鑑み、職員の職務に係る倫理の保持に資するため、必要な事項を定めることにより、職務の執行の公正さに対する市民の疑惑や不信を招くような行為の防止を図り、もって公務に対する市民の信頼を確保することを目的とする」と規定されています。

 今回の水道企業団職員も当時は当市職員として、この職員倫理規程などコンプライアンスの重要性を学んだはずですが、それがまったく生かされなかったと言わざるを得ません。さて、上田市政下の2015(平成27)年9月22日、今度は市の臨時職員が窃盗の現行犯で逮捕されたのに続き、昨年2016(平成28)年11月27日には市職員が農地転用許可証を偽造し、「公文書偽造・同行使」の疑いで逮捕されるという、これまた前代未聞の事件が発生しました。当該職員の2人はすでに懲戒解雇されていますが、コンプライアンスの基本に関わる事案がここ数年、後を絶たないという実態が浮き彫りになりました。市民の信頼を裏切ったことに対する、市長としての責任をどう考えるのか―以下の4点にわたって質問させていただきます。

 1点目は「コンプライアンスの基本的な認識」―について、2点目は市長就任以来、「コンプライアンスの強化に向けてどう取り組んできたか」―ついてお尋ねします。以下は具体的な事案についての質問です。3点目になりますが、「太陽光発電設備の無断設置と偽造された農地転用許可証によって設置された太陽光発電設備への対処」―についてです。いずれも農地法に違反する事案ですが、これまでの経緯と今後、その「違法性」をどのようにして解消しようとしているのか―について、見解を伺います。

 最後は「個の議員の活動などに市職員が公務として同行することの是非」―について伺います。この事案は今年6月下旬に実際にあったことですが、個人を特定するのが質問の本意ではありません。一般論として、たとえば「二元代表制」の観点から、その是非についてのお考えをお聞かせいただければと思います。

 登壇しての質問は以上です。市長答弁が少し、長すぎるきらいがあります。その分、再質問の時間が短くなりますので、簡潔明瞭なご答弁をよろしくお願いいたします。


(写真は日光東照宮の「見ざる・聞かざる・言わざる」(三猿)をもじったコンプライアンス遵守を訴えるイメ-ジキャラクタ-=インタ-ネット上に公開のデザインから)

≪追記≫
 5日夜、テレビをひねったら「地方議会は必要か」―検証!政務活動費の闇/無投票当選急増の背景(BSフジ)なる特集をやっていた。「地方議会のほとんどが『八百長』と『学芸会』」とゲストの元総務大臣の片山善博さん(元鳥取県知事)。わがイーハトーブ議会の光景が二重写しになった。何たる偶然!?


2017.09.05:masuko:コメント(0):[議会報告]

ミサイルと地方自治

  • ミサイルと地方自治

 「北朝鮮の弾道ミサイルが東北地方を通過して岩手県沖に落下したという事件があった。仮にそういう不測の事態が起きた時に、たとえば花巻市の市街地にそれが間違って落下したというような場合に、(花巻)市長の立場で住民の生命や財産、安全を守るためにどう対処するつもりか」―。つい数日前の“ミサイル騒動”とは関係ない。ちょうど2年前の花巻市議会9月定例会での私の質疑の一部である。「北朝鮮からミサイルが発射された模様です」…8月29日未明、Jアラ-ト(全国瞬時警報システム)の緊急速報でたたき起こされた時、私が真っ先に思い浮かべたのは市民の「安心・安全」に無頓着な当時の行政の対応だった。上田東一市長はいわゆる“国の専管事項”論をタテにこう答弁した。
 
 「地方自治法上、防衛や軍事、安全保障などについては地方自治体は権限を有しない。市長には市の事務を管理し、執行する権限しかない」。これに対し、私は次のように反論した。「首長の第一義的な責務は住民福祉を守るということで、国の専管事項に関与することを一方的に排除するものではない。むしろ、地域住民の生活を守るという立場から、国政にも積極的に関わっていく権利と義務を有していると考えるべきだ」。原則論のぶつかり合いで議論は平行線をたどったが、不意に行政側の強弁のかげに「無知・無理解」が潜んでいることに心づいた。
 
 余り知られていないが、有事に際して国民を外部からの武力攻撃などから守るための法律が13年前の平成16年に制定された。正式名称は「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律」と厳めしいが、一般的には「国民保護法」と呼ばれている。その第一条(目的)は次のように定めている。「この法律は、武力攻撃事態等において武力攻撃から国民の生命、身体及び財産を保護し、並びに武力攻撃の国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となるようにすることの重要性に鑑み、これらの事項に関し、国、地方公共団体等の責務、国民の協力、住民の避難に関する措置、避難住民等の救援に関する措置、武力攻撃災害への対処に関する措置その他の必要な事項を定める(以下略)」

 花巻市はこの法律に基づいて、平成18年6月に「国民保護協議会」を設置し、翌年19年2月には「花巻市国民保護計画」を策定した。「市は住民の生命、身体及び財産を保護する責務に鑑み…」と謳ったうえで、この計画には想定される武力攻撃(上陸侵攻、ゲリラ、弾道ミサイル攻撃など)に備えた避難実施要綱の作成、実働・図上訓練の実施、普及・啓発など4編(13章)からなるきめ細かい対応策が明記されている。2年前の質問の際、私はこの法律を引き合いに出しながら、対応をただした。ところが、上田市長自らが法律の存在自体を知らなかったうえ、35人以内とされた委員の任命もなされないままだった。市民の「安心・安全」は口先だけのものだったことが明らかになった。

 「できる限り頑丈な建物や地下(地下街や地下駅舎などの地下施設)に避難する」(屋外にいる場合)、「物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守る」(建物がない場合)、「窓から離れるか、窓のない部屋に移動する」(屋内にいる場合)―。米朝間の緊張が高まる中、政府広報は以前にもまして、避難の呼びかけを強化している。国は3月以降、地方自治体と共同で住民避難訓練を12回実施してきたが、攻撃目標となる可能性が指摘される在日米軍基地や原発がある自治体は含まれていない。政府関係者は「基地や原発を抱える自治体でも実施するのが望ましいが、住民感情を考えると難しい側面もある」(8月31日付「毎日新聞」)として、反基地や反原発の感情を刺激することを懸念しているという。これではまるで米軍基地や原発を”人質”に取った、かつての沖縄戦における「捨て石」作戦の再現ではないのか。

 「当時はまだミサイルの行方がはっきりしていない状況。六ケ所村は日本原燃の施設があり、近くには米軍三沢基地がある。最悪のことを考えて休校にした」(8月30日付「朝日新聞」)―。今回のミサイル発射を受け、青森県六ケ所村にある県立六ケ所高校の丸谷浩基校長はこう語っている。その直前、かの地を訪れたばかりの私にとって、この言葉は他人事ではない(8月27日付当ブログ「Atomic―Bear」参照)。「備えあれば憂いなし」―を一概に否定はしないが、一方で危機感を煽(あお)るのに急な国とそれに追随するメディアに与(くみ)するつもりも毛頭ない。しかし、当市花巻の能天気ぶりは論外である。防衛や軍事、安全保障などは”国の専管事項”であると同時に、すぐれて「地方自治」に直結する課題である。最近の北朝鮮によるミサイル発射に伴う全国的な”パニック現象”がそのことを物語っている。
 
 「先程の北朝鮮のミサイルの一部が6時12分頃、襟裳岬東方の東約1180キロメ-トルの太平洋上に落下した模様です。不審な物を発見した場合には決して近寄らず、直ちに警察や消防などに連絡して下さい」―。市当局は今回の緊急事態に対応し、「国民保護に関する情報」を逐次、HPなどで伝達した。本日9月1日、9月定例会が開会した。2年前にくらべて、危機管理能力が高まったかどうかについても質(ただ)したいと考えている。


(写真は道ばたの土管の中に身を隠す住民。新潟県内の避難訓練のひとこま=インタ-ネット上に公開の写真から)



2017.08.31:masuko:コメント(0):[議会報告]

教育勅語の教材化を否定―6月定例会

  • 教育勅語の教材化を否定―6月定例会

 花巻市議会6月定例会の一般質問で21日、佐藤勝教育長は「教育勅語の教材化」についての私の質問に対し、「教育現場としては教材として使用することは考えていない」と明言した。政府はこの問題に関し、今年3月31日付で「憲法や教育基本法に反しないような形で、教材として用いることまでは否定されることではない」という答弁書を閣議決定。さらに「素読・朗読」についても、義家弘介・文部科学副大臣が「教育基本法に反しない限り、問題ない」と答弁し、いずれについてもその最終判断は「教育現場」に委ねるとしていた。地方自治体の教育現場のトップが教育勅語の取扱いについて、「国のご意向」にきちんと意思表示するのは極めて珍しい。

 教育勅語は1890(明治23)年10月、明治天皇が発布した「教育ニ関スル勅語」を指し、戦前や戦時中は道徳や教育の基本とされた。親孝行や家族愛などを説く一方で、「万一危急の大事が起こったならば、大義に基づいて勇気をふるい一身を捧(ささ)げて皇室国家の為(ため)につくせ」(旧文部省の通釈)という一文もあり、国家総動員体制の正当化や軍国主義教育に結びついたと批判された。敗戦後の1948(昭和23)年6月、国会は教育勅語の「排除・失効」を決議し、現在は中学校の「歴史」、高校の「倫理社会」などほとんどのの教材でで、「負の歴史」として記述されている。

 一方、2018(平成30)年度から正式の教科として、道徳教科書が全国の小学校に導入されることになっており、すでに出版社8社の66冊が文部省の検定を通った。今後の選定について、佐藤教育長は「花巻、北上両市と西和賀町の2市1町で作る『地区協議会』で協議した後、当該の花巻市教育員会で最終決定する。期限は8月31日となっている」と答弁した。(18日付当ブログ「『道徳』を問う」参照=1部重複)。なお、私はこの日の登壇質問に際し、上田東一市長が質問に露骨に介入するケースが目立つことに関連し、自戒を込めて以下のように発言した。

 「私たち議員にはその生命線とも言える『質問権』が認められている。一方、答弁をする当局側には花巻市議会基本条例で、質問に対する『反問権』が担保されている。この両輪が相まって初めて『二元代表制』という議会運営が健全に機能するものと考える。ここに出席の当局の皆さんにとっては釈迦に説法だとは思うが、この際、もう一度原点に立ち返って、なお一層の誠実な答弁をお願いしたい」―。いわゆる「共謀罪」法案をめぐって、所管の法務委員会の審議が省かれ、国会議員の質問権が一方的に剥奪された愚挙を繰り返してはならない。そんな思いが去来したのだった。ああ、「あっち」も「こっち」もである。


(写真は21日開催の一般質問。教育勅語の扱いについて、議論が交わされた=花巻市議会議場で)


2017.06.21:masuko:コメント(0):[議会報告]
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