飲み手への想いを込めて自らラベルを手貼りする入魂の酒である。
たかが酒なれども酒屋の心意気がぎっしりと詰った酒なのである。
2月4日、この日を特別な日と位置づけて「酒屋の原点に立ち返る」大切な一日。
この酒で春の息吹を伝えたいと願い‘ありがとう’の一言がこんなにも心に響くのは何故だろう。
‘朝早くからご苦労様なぁ’、‘今晩楽しみだごどぉ’こんな声を掛けられて嬉しくない筈はない。
この酒を待ってくれている人がいるという実感と最後の一本まで無事にお渡ししなくてはという責任感が交差する時。
そしてご予約頂いた皆さまへの感謝の思い。
今年も当日の配達先や店頭で、翌日にも得意先や知人から多くの声を掛けて頂いた。
‘テレビさ映ってだぞ!、新聞さ出ったっけなぁ、朝早かったんだねぇ、くたびっちゃべ’等々。
今回は始まりから終わりまでNHKの密着取材があったり各メディアがこれまで以上に取り上げてくれた為か地域の中にも細部に渡って認知が進んだ事が実感できた。(^^♪
9年間やり続けてきた事へのご褒美なのかなぁ、伝えたい事の意味が多くの方々に理解されているという実感があった。
この酒の価値観を認識して頂ける事の喜びは他には換えられない。
「千代寿立春朝搾り」やはりこれは年に一度の特別な酒なのだ。
さて、今年の立春の一日を振り返ってみようと思います、ご笑覧ください。

新酒が出来た合図でもある印の酒林(杉玉)が吊るされた千代寿蔵に赤い立春朝搾りのノボリ旗が素適に映える。
開会のセレモニーにて、笑顔の主催者トリオ。
然るに酒屋おやじの額は年々広くなる。^^;
仕事を終えて頂く酒蔵の立春朝ご飯は格別の美味さ、おにぎり3個をペロリと平らげ豚汁もお替りを頂いた。
寒河江八幡宮にて御祓いを享けた後は恒例の記念撮影。
39km先で待つお客様へと気持ちは急くが安全運転に慎重を規す。
帰り着いた店頭では既にお客様が待っておられました。^^;
責任感から解放された立春の夜は恒例の‘立春朝搾りを楽しむ宴’が「そばきり八寸さん」で催され。

365日熟成の朝搾りや二年古酒2本が華を添えるラインナップ、全て原料米は美山錦ですよ。
酒徒には堪えられない酒肴の数々、春待ちウルイの胡麻和え、浅葱とホッキ貝の辛子酢味噌和え、地元花作産の辛味大根で頂くヤリ烏賊のお造り、牡蠣の茶碗蒸しに鮪節入りの蕎麦焼味噌。
天婦羅盛り合わせに豚シャブの豆乳仕立てをポン酢醤油で。
そして店主からの超ビッグなサプライズ、秘蔵されていた大吟醸雫酒の十四年古酒が振舞われて。(@_@。
生まれたてと14年の時を隔てたお酒を同時に楽しめるなど思いも因らぬ事に皆大感激の一夜。
店主様には心からお礼を申し上げます。