ーーーー前書きーーーー
山形転職.comを運営するキャリアクリエイトでは、大学生の夏休みの期間を利用して、インターンシップを受け入れています。4期目となる今年は、「キャリアを知る」「企業を知る」「発信力を磨く」と言ったテーマで10日間のインターンに参加してもらい、インターン中の経験を記事にしてもらいました。
ここでは、10日間のインターン期間中に「転職」を題材にして、キャリアクリエイト代表の原田にインタビューしてくれた渋谷雅仁さんの記事をご紹介します。タイトル含め、取材を通して感じたこと、理解したことをまとめた記事です。どうぞお楽しみください。
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こんにちは!キャリアクリエイトインターンシップ生、渋谷雅仁です!
皆さんは「転職」にどんなイメージを持っていますか?
次へのステップアップ、社会からの逃げ、根性なしがやること…などなど、様々なイメージを持っていると思います。私も、正直あまりよいイメージを持っていません。しかし、そもそも転職とは?と疑問に思っている方も多いでしょう。そこで、今回は転職を掘り下げてみます!
私と一緒に、転職の疑問を解消していきましょう!
転職とは、「職業が変わること」を指します。就職を何度も行う、とも捉えられるかもしれませんね。私は「就職は一度しかない!」と思い込んでいました。けれども、転職が一般的になりつつある現代では、その考えは古いのかもしれません。
転職する理由は、十人十色です。世間では、「パワハラ」や「会社への不満」から転職が選ばれる、と言ったイメージが強いです。つまり、マイナス面の理由ですね。
しかし、今回、転職の疑問を解消するために、お邪魔させて頂いた、転職コンサルタント会社キャリアクリエイトの社長でもある原田幸雄さんにお話を伺ってみたところ、転職の意外な一面が見えてきたのです。
エネルギッシュな表情で取材に臨む原田幸雄
1.キャリアクリエイト創設史
渋谷―原田さん、よろしくお願いします。さっそくですが、いくつか質問があります。まず、原田さんは2001年にキャリアクリエイトを立ち上げていますが、何故起業しようと思ったのですか?
原田ーまず、私はキャリアクリエイトを起業する前、ある大手電機メーカーで働いていました。何故その会社にしたのか、というと、流れですね(笑)就職するとき、いくつかの企業から内定を貰っていました。そこで、父に内定先を教えてみたら、「その会社、なかなかいいぞ。」と言われたので、決めたんです。
渋谷―素直ですね(笑)
原田―その会社では人事をしていました。本当は海外勤務がしたかったんですがね…でも、その経験が後に生きてくるんです。16年電機メーカーに勤めたのち、山形に戻りました。山形が恋しくなったんです。出身も、大学も山形でしたから。でも、いざきてみたところで、何も職がありませんでした。そこで、転職コンサルタントに目を付けたんです。
渋谷―何故ですか?
原田ー誰もやっていなかったからですよ。当時は山形のみならず、日本自体が転職に疎い国でしたから。それなら、自分がやってみようと思ったんです。それに、人事をやっていましたから、転職がお金になることを知っていた、というのも理由かもしれません。
2.転職の相談を行う上で、気を付けていることは?
原田ー「色眼鏡」をかけて、その人を見ないことです。私たちは、転職の相談を受ける際に、面談を行っています。その時に、この人の長所、短所を見つけようとしていると、それが相手にも伝わってしまう。そうすると、相手は身構えて、心を開いてくれません。最悪、嫌われてしまって、信用を失ってしまいます。これではだめです。企業に人財を紹介するのですから、相手を理解しなければならない。だから、常に丸ごと理解しようと思っていますね。
渋谷―なるほど
原田ー例えば、スイカを買うときに、渋谷君はどうする?
渋谷―持って重さを測ったり、叩いてみたり…
原田ーつまり、品定めをしているわけだよね。もし、君がスイカの立場だったら、どう思う?
渋谷―すごく嫌ですね。うまくは言えませんが、気分がよいものではないです。
原田ーそういうことだよ。だから、どこがいいとか見極めようとはしません。その人全部を理解するのです
3.転職が浸透している現代をどう思う?
渋谷―現在は転職が一般的になりつつあります。原田さんご自身は、この兆候を良い方向委に進んでいると思いますか?
原田ー良い方向って、何だろうね。
渋谷―例えば、豊な世の中に向かっているとか。
原田ー豊かって、何だろうね。
渋谷―なんでしょうね…
原田ー豊かさや幸福はいつも変化しているから、まとめては言えない。昔はお金がないと幸せではない、という世の中だった。でも、今はやりがいなどの内発的なものが豊かさと幸福の定義になっている。でも、お金が一番大事だという人は今もいるんだよね。だから、答えられないかな。
ただ、多様性が認められている社会になっていることは、良い方向に進んでいると思う。やっぱり、価値観を受け入れてくれる社会は居心地がいいからね。
原田ーもし、渋谷君が転職するとしたら、そのきっかけって何かな?
渋谷―自分の成長を感じられなくなったときでしょうか…あとは人間関係が悪いとか、給与が低いとか…
原田ーそうだよね。一つ目はよしとして、転職のイメージってあまりよくないんだ。確かに、金銭面や人間関係が理由で転職する人が多い。でも、成長のために転職する人もいるんだよ。
渋谷―なるほど、ステップとして転職するわけですね。
原田ーその通り。会社で学んだことをもっと生かしたい!成長したい!挑戦してみたい!とか、ポジティブな理由で転職する人もいるんだ。だから、転職=悪い、ということはないんだよ。むしろ、向上心があるならば、転職を視野に入れてほしいね。
4.転職を支援する上で、気を付けていることは?
原田ー「慎重」です。決して急いで決めたりはしません。
渋谷―それはなぜでしょう?
原田ー無駄な転職を防ぐためです。相談に来る人は、転職を無駄にしたくないと思っている。だからこそ、時間をかけて、転職先を探します。有意義な転職を行うためには、じっくりゆっくり見極めることが必要です。
5. もし、キャリアクリエイトで新卒の方を募るなら、どんな人を望む?
原田ー主体的に動く人ですね。企業がもっと増えてほしい、と思う学生ではなく、ないなら俺がやってやろう、と思う人がいいです。
あとは、計画された偶発性理論(planned happenstance)という考え方が個人的に好きなので、そんな考え方を持っている人がいいですね。
渋谷―計画された偶発性理論とは?
原田ー好奇心、持続、柔軟性、楽観性、冒険心を持っている人に起こりやすいと考えられている偶発性です。つまり、全てが糧になっていると思える人ですね。
渋谷―ポジティブということですか?
原田ーそうですね。主体的かつポジティブ、この二つを新卒の方に求めたいですね。
如何でしたか?転職について、何かを知れたり、感じたりできたでしょうか?私は今回の取材で、転職とは成長なのだな、と感じることができました。確かに、辛い、苦しいといった理由から転職を考えている人もいます。もちろん、それも立派な転職理由です。しかし、それだけではなく、転職を成功のチャンスと捉えることも、できるのではないでしょうか?
今回の記事で、皆さんの転職のイメージを少しでも変えることができたのなら、幸いです。
執筆者 新潟医療福祉大学三年 渋谷雅仁