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現場にこだわる理由

情報化が進んで、建築現場の映像が携帯電話やインターネットで見られるようになっても、現場でしか得られない情報があります。

例えば匂い。特に日本建築には木の匂いや紙の匂い、それから畳の匂いもあります。
また、光もそうですね。夕方にかけて光がどう変化するかといったようなことは現場でないとわからない。

そのような価値が、どんどん評価される時代になってきたのかなと思います。

By隈研吾

(プロフェッショナル仕事の流儀15 File No.45より)
2009.04.07:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

スタッフの能力を伸ばす

人間は、すごい能力をそれぞれ持っていると思うんです。
その能力がどれだけ伸びるかは生かし方次第でしょう。

そのためには、抑えつけるようなことはしないようにしています。
話すときも一方的にしゃべったり、断定的には話しません。

そうやって自分がいい耳を持ちつづけられるような環境をつくろうと心がけています。
そのためには人数は多すぎてはダメですね。

また、言葉がうまい人が勝つようではいけません。
雄弁な人がその場を支配しないように、必ず模型などを置いて、モノに即した議論になるように場をつくっています。

By隈研吾

(プロフェッショナル仕事の流儀15 File No.45より)
2009.04.06:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

仕事はどんなバカンスより面白い

基本的に休みはゼロです。正月休みもほとんどありません。
でも、設計を考えることがすごく楽しいんです。
どんなバカンスよりも面白いですね。

ほかに趣味といえば、本を読むくらいでしょうか。
例えば仕事先が下関なら、長州藩だったころの話を読む。
そういった歴史を踏まえておくと、その場所を見る目が変わってきます。

いろいろな発見があり、それが建築のディテールに反映されるわけです。
土地というのは、そこに住んできた人々の生活の積み重ねです。
だから、歴史を調べるとか、その土地の人たちの気質を知ることはすごく大事だと思います。

By隈研吾

(プロフェッショナル仕事の流儀15 File No.45より)
2009.04.05:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

仕事の選び方

繰り返しになるような仕事は避け、今までなかったような新しい条件のものを優先的に受けるようにしています。

繰り返しの仕事なら、「基本ディテール集」のようなものをつくって、コンピュータに入れておけばよいでしょう。
でも、僕は一番最初のディテールから考えようと思っています。

基本条件をゼロから考えはじめる。それをやるから時間もかかる。それが一番大変ですね。
ただ、それが一番楽しいのも確かです。

By隈研吾

(プロフェッショナル仕事の流儀15 File No.45より)
2009.04.04:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

いかにして感覚を研ぎ澄ませるのか

自分の実感みたいなものだけが仕事をする上での支えです。
そこしか勝負する場所がないので、そこだけは人に負けないような仕事をしようと思っています。

感覚を研ぎ澄ませるためには、素直になることです。
いろいろなものに対して先入観を持たないようにしようと心がけています。

By隈研吾

(プロフェッショナル仕事の流儀15 File No.45より)
2009.04.03:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]