ここには帰りたい場所がある

  • ここには帰りたい場所がある
  • ここには帰りたい場所がある

 この場所に立つと、思わず口ずさむ歌がある。思い出のグリーン・グラスという歌である。「汽車から降りたら小さな駅で迎えてくれる・・・」というメロディが流れると私は、夏休みに帰省する大学生に戻り、あるいは見知らぬ町を訪れる旅人となって、この景色を眺めているのである。

 人はその時々に、かけがえのないひと時を懐かしみ、大切な思い出の場所を振り返るものである。故郷喪失とか無縁社会と言われる時代にあっても、それぞれが帰る場所を求めているのではなかろうか。フラワー長井線を旅先として選んでくれた旅人に、小さな駅舎が佇むこの風景が、「帰りたいと思う場所」として心に刻まれてくれればいいと思うのである。

2019.11.23:orada2:[停車場界隈の風景]

この記事へのコメントはこちら

以下のフォームよりコメントを投稿下さい。
※このコメントを編集・削除するためのパスワードです。
※半角英数字4文字で入力して下さい。記号は使用できません。