3月17日のテレビ放映の4日後、長井線利用拡大シンポジウムがあり、村川透監督の講演がありました。「映画を作る人は口下手なんだよ。」と笑わせながら、今回のドラマ制作にかけた思いを語ってくれました。お話は次のような内容だったと思います。
幼い頃、戦地からの引揚者が列車で帰って来た。3男坊で自立しないといけない監督は、映画の道に入るために故郷を離れた。親を想う、故郷を想う、そんな人間ドラマを作りたかった。フラワー長井線は、美しい山並みも含めて故郷の宝物、日本の宝。一人一人の宝物、自分の哲学として考えて欲しい。一度失ったら再生できない。しんどい雪に勝つ気概を持って、自分たちが動いていこう。「フラワー長井線は宝物だ」と思ってくれる作品を一年がかりで作りたい。などなど
ドラマの中で、「お前は父さんの子だ。誰よりも一番大切な宝物だ。」と語る場面が何回も映し出されていた。そして思い出の駅舎の前にはお地蔵様も映し出される。「宝物」という言葉は、監督自身が家族と故郷に伝えたかったものだったのではなかろうか。そして長井駅で最後に語らせたセリフが、「どんな嵐が来ようが停まることはない。」だった。
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