桜の花は咲きにけり…・・何故桜の下で酒を飲むのか
第二話でDNAのことを話しましたが、故郷のDNAを考えるよりは、日本民族のDNAから話しをした方が分かりやすいと思う。ヘンなオジさんの民俗学を始めたいと思います。興味があれば、読んでみやってくだい。
故郷・長井の春は、桜で始まる。久保桜、大明神桜など、故郷に桜の花は咲きにけり…・である。日本の国花は桜である。さて、「何故、日本人は桜の下で酒を飲むのだろうか?」。このことを民俗学的に考察してみよう。
サクラのサとは、サ神(作神様)のサを意味する。サから始まる言葉を並べると、相模の国、我が母校の長井高校が建つ「早苗ケ原」の早苗、サナブリ、そして早乙女etc。お分かりになるだろうか。稲作文化が伝わった弥生時代に、それまでは山岳宗教として山に住んでいた神様が、いつのまにか作神様として、里に降りて来るようになった。里人が、田植えを終えて秋の豊作を祈る時期に、サ神様が降りてくる座席が、クラ(坐)であったのである。つまり、サクラは作神様が里に降り立つ場所だったのである。そしてサケ(酒)は、サ神にササゲるものであり、里人が飲む酒は、サ神からのおサガリもののサケなのである。
国の天然記念物・久保桜のような桜の老木に、日本人が今でも、何とも言えない感情を持つのは、こうした記憶に埋もれたDNAに基づくものである。そして、現在、置賜地方の最大の観光事業は桜回廊であり、台湾や韓国からも観光客が来ているのである。そして、白兎地区にある葉山は、置賜一円の作神様として崇められた山であることを覚えておいて欲しい。
成田駅前変な民俗学 1-③桜の花は・・・
2013.01.26:orada:[変な民族学1巻 長井の民俗学]
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