成田駅前変な民俗学 1-④桃太郎伝説

 日本民族と桃太郎伝説

 日本民族のDNAの第二話を続けよう。「昔々、お爺さんは山に芝刈りに、お婆さんは川に洗濯に行きました。…・」で始まる桃太郎は、環境論と性教育と国際政治論からの視点が必要な物語である。
 お爺さんが、芝刈りに行った山は、今日的には「里山」における育林の重要性を描いているのである。お婆さんが洗濯に行った川は、「三尺下って水清し」と言われる、水環境問題への警鐘である。そして、この物語の最大の鍵は、「何故に桃でなければならかったのか」と言うことであります。
 お婆さんがモモを割って、生み出す場面は、まさしく性教育であると思いませんか?。この際どい話しを、父母でなく祖父母に語らせるところに、昔の人の気遣いを感じるのである。
 さらに、山の川で生まれた桃太郎が、川を下って海の鬼が島に行き、鬼退治を行います、これはまさに「山は海の恋人」であり、さらにはいわゆる拉致問題ではあるまいか。国際政治であり、鬼が島は尖閣諸島なのかも知れないがね・・・・。
 そして、犬と雉と猿の三人の友人が登場するところは、風水論によるものであるが、三人の友があれば事は成す。「三人寄れば文殊の智恵」「三本の矢」の故事そのものだと思いませんか。三人の仲間に出会えたのは、婆さん(祖先の人々)が作ってくれたキビ団子にありますね。
 そして海から山に上って、宝物を持ち帰るところは、親孝行であり祖先に感謝のの心です。また「故郷に錦を飾る」に通じるような気もするのである。 桃太郎伝説を、こんな風に読む事は実に面白い。桃太郎伝説は、男の子が主役の物語ですが、次回は、女の子を主役にしたかぐや姫伝説を考えてみたいと思います。どうぞお楽しみに。財宝を持ち帰るのである。

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