南長井駅はトイレが新しくなったようです。待合室には長井高校生徒会、合資会社長井製作所、台町子供会の連名で「駅は自分のもの」という看板が見えます。が、写真帳には「待合所内部の荒れ方は激しい」とのコメントがありました。それはさておき、その当時も今も、高校生の大事な足であり、「今日もあの娘は長井線」のとおり、甘酸っぱい青春の1ページなのでしょうね。
【写真提供:山形鉄道 1986年9月5日撮影】
30年前の長井駅ですが、公衆電話などは変わっていないようですが、タクシーの形も何となくレトロっぽく感じます。懐かしい名前の食堂の看板も見えます。長井駅の内部の様子は、かなり変わっていますし、ホーム側にも回廊風に軒があったようです。
【写真提供:山形鉄道(株)】
盆地の中に私はいる
街が闇の湖底に沈む頃
西山の尾根々々が
蒼い光と共に迫って来る
列車が湖底を進んで行く
安穏という灯りがもれている
私は一人 列車を見送った
あたりがふたたび蒼い光に包まれた
山々は 敢然として私の前に立ちはだかる
蒼い光は 死してなお見守らんとする者の
人魂なのか
過去と未来 生と死が
無言のままでそこにある
穏やかな葉山の峰やそれぞれの厳しき冬を超えて起ちたり
地元の写真愛好家 松永政和さんの写真展「フラワー長井線 四季」が開催されています。松永さんは、ほとんど毎日長井線を撮影なさっているとのこと。松永さんの写真で、長井線と故郷の魅力を再発見してみたいものです。会場は長井駅内のギャラリー停車場で、26日が最終日になります。
写真帳全体の雰囲気がわかってもらえるように、ファイルをそのまま写真にしてみました。珍しく駅員さんが写っています。委託駅の駅長の談話として「長井線沿線の駅舎の多くは開通時(大正12年)のままだ」とのコメントが、写真帳に記載されています。それにしても駅長室内の券売機、黒電話、タクシー会社の日めくりカレンダー、応接テーブルの上に見える茶菓子器etc・・・、いい味出てますねぇ。
【写真提供:山形鉄道(株) 1986年9月5日撮影】