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木村トシオ句集⑱ 最終章

最終章  ありがとう、ありがとう  

 我が人生 寄せては返す 波のごとくに
 シーシェルの花のように 空にまっすぐ生きたや この私

 見てもわからぬ写真の前で 見るは主治医の顔色ばかり
 嫌だ、嫌だよ この命、ふいに途切れる人生は

 崩れゆく はかない我が身 誰が知る

 「いつ、この世を去っても良いよ」と言いながら、
  「死ぬのはいやだ」と だだこねる。人間の心って、なぜ弱い
     (入院時)
2012.12.09:orada:

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