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【30代の転職体験記】~山形で同業他社への転職ってどうなの?~ 双方の事情に配慮して『匿名での面談→内定獲得』30代専門技術者の体験。

  • 【30代の転職体験記】~山形で同業他社への転職ってどうなの?~ 双方の事情に配慮して『匿名での面談→内定獲得』30代専門技術者の体験。

山形は、親戚・友人・知人・顔見知りと人間関係や間柄が近いことも多く、地域内での同業や関連会社への転職は難しいこともあります。



そのような地域事情のなか、ジンジャーズがお手伝いすることで『匿名応募による内定獲得』を果たしたMさん(30代・男性)の転職体験記です。

 

Mさんはご結婚を機に山形へいらっしゃったIターン。
ご縁があって入社した山形の新しい職場でも精力的に働いていたMさんでしたが、Mさんにとっては仕事がやや単調で簡単すぎるものでした。

「今の会社でも悪くはないんだけれど、でも、それでいいのだろうか」

そんなモヤモヤを抱え再度転職を考えて私たちジンジャーズへ相談にいらっしゃったのです。

 

Mさんが専門技術職として豊富な経験をお持ちの優秀な方であるということは、面談の中で十分理解できました。また、仕事に対する価値観や姿勢もしっかりしており、お人柄が誠実でいらっしゃることも面談で伝わってきました。

ただ、Mさんの場合、専門技術職であるが故に、経験を生かして転職をするならやはり「同業他社」「関連業界」となってしまいます。

山形での生活のなかで社内外に友人知人も増えてきたところで「転職活動をしていることを誰かに知られたくない」という気持ちと、「同業関連会社以外に、自分の能力をもっと発揮できる会社が他にあるのか」という悩ましい問題を抱えていらっしゃるようでした。


一方、ジンジャーズ取引先であるZ社。
Z社では「優秀な、中堅の専門技術職者がほしい」「社外にはまだ口外していない新規事業へ雇用したい」という求人ニーズをお持ちでした。

採用するに当たっては、新規事業の内容を交えながら説明する必要がありますが、その内容はあまり外部に漏れないようにしたい、という意向があり、エージェントである私たちも注意を払う必要がありました。

 

経験や知識、仕事に対する価値観から判断すると、MさんとZ社はぴったりだと私たちは思いましたが、そこに問題が一つありました。
Mさんがお勤めの会社は、Z社と競合でもあり、ある分野では取引もある身近な会社だったのです。

 

こういう場合にどういうことが転職エージェントとしてできるのか。

 

通常通りの書類選考・面接ではMさんにとって「外部に漏れるのではないか」と不安のあるやり方になってしまいます。

Z社も、「取引のある会社の社員に新しい取り組みを話す」というのはリスクに感じます。

また、同業他社に転職する場合は、競業禁止義務にも留意する必要があるため、双方が気軽に会って話しましょう、となりにくいということもあります。

 

競業禁止義務とは・・・

入社時や退職の際に、会社から「◯年間は同業他社に転職しない」といった「競業避止義務」の誓約を求められることがあります。
競業避止義務とは、従業員が在職中に同業他社で兼業したり、退職後に競業行為を行ったりすることを禁止するものです。


機密情報を知っている従業員によって競合企業に企業機密が漏れたり、元従業員が在職中に得たノウハウを元に同業界で新たに事業を始めたりすることで、その企業が損害を受けないように規定されています。


法律上は、「職業選択の自由」が憲法上で規定されているので、競業避止義務規定があっても、同業他社に転職することはできます。

実際に競業避止義務規定があっても、前職の会社が営業上で不利益を被らなければ、基本的には従業員がビジネスで競合する会社へ転職してもほとんど問題になることはないでしょう。
(ただし、機密情報や顧客情報などを持ち出して活用した場合など訴訟問題に発展することもあります)

ただ、誓約規定がある会社にお勤めの方は、誓約に署名したという意識もありますから、なかなか積極的に同業他社への転職を考えることはなく、諦めている場合もあるように思います。

また、今後も元上司や元同僚とどこかで接点が出てくるかもしれませんし、地域柄、競合であっても身近な取引先である場合もあるため、辞める時には誠実に、機密情報は持ち出さないなどのモラルを守って転職する必要があります。

 

双方の不安や、競業禁止に配慮して提案したのが「選考前の、匿名での面談」です。

 

Mさんにとっては「個人情報を秘匿した状態で応募先企業の役員と面談し、組織の雰囲気や事業の方向性を知る」ことができ、Z社にとっては「不特定多数に新しいサービスの情報を漏らすことなく、可能性の高い人材にだけ面と向かって、相手の感触を確かめながら新事業部門での採用を検討する」ことができます。

 

Mさんを匿名状態で面談をセッティングし、面談場所も私たちの手配による外部施設で調整しました。面談時には担当コンサルタントも同席し、Mさんに「事前に知り得た内部情報を漏らさない」と約束いただき、一方Z社には、「選考ではないので個人情報を詮索しない」という条件のもと、事業内容や求められるスキルレベルなどを確認してもらいました。

 

そして、この面談が契機となり、双方のご縁が繋がって、同業への転職を果たすことができたのです。

 

このような「匿名での面談」は、Mさんのように仕事を真摯に考え、自分の会社と相手の会社のことを考えて転職活動をする人と自社の成長のために人材採用に本気で取り組むZ社が存在して、その双方からの信頼を得ている転職エージェントが揃わないとできないことです。

 

地方で同業他社や関連業界への転職はなかなか難しい、という実情は、当分変わることはないかもしれません。私たちも、積極的に進めるものではありません。

ですが、同じ業界にも様々な企業がある中で、より自分の価値観が合う組織で働いた方が幸福度は高いのではないでしょうか。

 

ご登録いただいたお一人お一人が、より幸せな環境で気持ちよく働けるように、私たちは個人と企業の秘密を守り、時には忍者のように活動しているのです。

 

2020.08.31:yamaten:コメント(0):[転職体験記]

【20代の転職体験記】初めての転職がUターン転職。結婚の決断を機に、彼女が待つ山形へ帰る決断をした20代エンジニア。

  • 【20代の転職体験記】初めての転職がUターン転職。結婚の決断を機に、彼女が待つ山形へ帰る決断をした20代エンジニア。

「結婚を機にUターン転職」を検討する方もたくさんいらっしゃいます。

20代前半のSさんは、設計技術者として全国展開している企業に就職し、東海地方へ配属されました。山形に彼女を残しての就職で、遠距離恋愛を続けていましたが、そろそろ結婚をしようかと考えた結果、地元山形へUターン転職をしようということで山形転職へ登録されました。

無事に転職が叶い、元気に働いていらっしゃっており、「これから転職活動を始める方のために転職体験をまとめていただけませんか?」とお願いしたところ、ご快諾いただき、作成していただきました。 そんなSさんの体験記をご覧ください。

 

【転職活動のスタート】

初めての転職活動且つ愛知から山形へということで、中々地元に戻る時間もなく、山形にある企業で今まで経験した業務を活かせるのか不安がありました。

はじめは大手転職サイトに登録して求人を調べました。ただ「機械設計」という分野の求人で調べるにあたり、大手転職サイトでは派遣の求人ばかりで自分が良いと思える求人が見つかりませんでした。

 その後、もっと地元に根付き山形の企業をよく知っている転職エージェントがないかと調べていき、ジンジャーズが運営する「山形転職」を見つけました。

地元に根付いた企業の正社員求人が数多くあり、また自分と同じようにUターンで地元に転職をする人がいることも「転職体験記」を通して知ることが出来ました。

 

【ジンジャーズとの面談】

登録すると、すぐに電話を通して面談して、現状の仕事内容や、どのくらいの先を目途に転職活動するのかなど細かなことお伝えし、帰省時には直接面談させて頂きました。

帰省時の面談では、前もって電話で希望の分野をお話していたため、その場でいくつかの企業をピックアップして頂けました。

山形の企業自体どのような会社があるのか分からず、ピックアップして頂いた企業がどのような会社なのかイメージがつきませんでしたが、担当してくれた吉田さんが丁寧に説明してくださいました。

また山形に希望している会社がどれくらいあるのかなど疑問に思っていることも聞かせてくださり、転職活動のサポートをお願いしたいと思いました。

 

【本格的な転職活動】

転職活動が本格的に始まると、色々な企業の情報を出して頂いたり、自分が興味をもった企業の説明もしてくださいました。「山形転職」に掲載された求人情報も活用させていただきました。
 活動中に気になった些細な疑問も説明して頂き、とても感謝しております。

特に愛知県から山形県の転職ということもあり,給与や年間休日数についてのイメージに大きな差がありました。そういった地域の実情などにも答えていただき、円滑な活動ができました。

また、前職をしながらの転職活動であったため、時間が上手く合わない時でも、企業との調整をして頂いたり、時には企業との面接時に送迎までもして頂きました。 

企業との面談は数社しかしておりませんが、どれも自分好みの企業ばかりで、ジンジャーズ様に任せて良かったと思っております。

企業側と給与の面で仲介にたって頂き、スムーズに交渉をすることが出来ましたし、内定をいただいた後も適宜連絡を取ってくださり、無事入社を迎えることができました。

 

【最後に】

ジンジャーズ様には、転職活動の他に色々な面でお世話になり感謝しております。山形県に根付いた企業を紹介して頂き、自分の考えを尊重して丁寧に対応をして頂けたと感じております。


Sさんは大学を卒業してからの経験が浅かったものの、設計技術者としての素養はお持ちでしたので、地元の様々な企業に接点を持ってもらえるように転職活動をサポートしました。

通常であれば、スキルが足りなくて選考で落ちてしまうだろうなという企業であっても、私たちが直接出向いて、「将来を考えて、まず話を聞いてもらえませんか」と言ってご推薦した結果、良いご縁をつなぐことができました。

求人票だけに囚われない活動ができるのは、私たちの強みだと思っています。 ぜひ、ご相談ください。

2020.07.15:yamaten:コメント(0):[転職体験記]

2020年 Uターン転職希望者向け 東京出張面談会のお知らせ(オンライン面談に切り替えます)

このたび、転職希望の皆様並びに関係者の皆様の健康と安全を確保するため、2020年に予定しておりました東京出張面談を全て取り止め、全てオンライン面談に切り替えることといたしました。

 

県境をまたぐ移動の自粛解除など、収束に向かって良い兆候が見えてきていますが、弊社の業務上、人と面と向かって接触する機会が多いため、不特定多数の方が集まる首都圏へ出向くことにより、必要以上のリスクを負う可能性があると判断しました。

 

私たち自身がリスクを抑えることで、ご相談者の皆様には、より安心して対面での面談に臨んでいただけるものと考えております。

 

「直接会って話をする」ことを出来る限り大切にしたい私たちの判断に、ご理解いただけますと幸いです。
首都圏在住で、私たちの出張面談にご期待をお寄せいただいておりました皆様には大変申し訳ございませんが、ご理解のほど何卒よろしくお願いいたします。

 

なお、ご帰省時やご来県時に、直接面談することをお断りするものではございません。
私たちも十分に対策をした上で、お会いさせていただきます。

 

オンライン面談に切り替える東京出張面談日程は以下の通りです。

2020年7月4日(土)
2020年9月12日(土)
2020年11月7日(土)
 

ご予約いただきました方には、オンライン面談(Googlemeet、Skype、zoomなど)のご案内もしくは、お電話での面談のご案内をお送りさせていただきます。

 

2021年以降につきましては、改めて検討してご案内申し上げます。

山形へのUターン転職を検討されている皆様が、いつでも安心してご相談いただけるよう、今後も尽力して参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

2020.06.22:yamaten:コメント(0):[新着情報]

マイキャリアストーリー ~代表 佐藤広一・後編~

ジンジャーズの人材コンサルタントに聞く、マイキャリアストーリー。

ジンジャーズ代表、佐藤広一の後編「今の仕事」です。

(前編「これまでの仕事」はこちらからどうぞ!!)       

 

 

 

            

 

 

 

後編「今の仕事」

 

【ジンジャーズ(会社・メンバー)について】

 

澤村:では、ここからは今のお仕事や会社について改めてお聞きしますね。

先日、設立から丸2年を迎えたジンジャーズですが、ジンジャーズを立ち上げたときどんな想いでしたか?

 

広一:もともとは、会社を自分が立ち上げることになるとは思っていなかった。でも、思いがけず賛同してくれるメンバーがいて。一人じゃない、仲間がいる。それに対してうれしい気持ちがある反面、「ちゃんとさんなねな」というような緊張感はあったっけね。

そしてその瞬間に、おこがましいですが、ジンジャーズメンバーとメンバーの家族をなんとしても守ること、というのが一番の想いになった。もちろん、徹底的に山形に特化して、実経済をまわしている中小企業の人材課題に対峙しながらね。

 

澤村:(じーん・・・)

では、ジンジャーズの会社や、メンバーについて今どのように感じていますか?

 

広一:そうだね、私個人としては、「会社としてこうしたい、これが会社の方針!」というような強固な目的・理念・決まりは作りたくない、と実は思っている。

一つメンバーの中でルールがあるとすればまっとうな仕事をすること。置賜弁だと「しょしぇぐないが?」時代劇風にいうと「お天道様に恥ずかしくねーかい?」というルールです。

 

澤村:まっとうな仕事。前編でも出てきましたね!

 

広一:そうそう。まっとうな仕事。それ大事にしたいのよね~。

あと、ジンジャーズは、個々人がやりたいことをやれる器のような存在だと思っていて。メンバー一人ひとりの個性や得意技を駆使して、山形に関わる企業と人の実情に合わせてドンドン変化できる

それは、いわゆる合体系のヒーローが、敵の特性に応じて編隊を変えて、リーダーも変えて課題に対峙する最強のチームってやつです。

 

澤村:おお、なんかかっこいい!得意技がメンバーそれぞれ違う、というのは私もなんとなく感じています。

では、転職希望の方に対して、どんな気持ちで面談したり接したりしていますか?

 

 

【求職者・地域企業への気持ち】

 

広一:人生経験を生半可積んでしまっているので、どうしても「こうやってみたら!」とアドバイスしたくなってしまうおせっかいな性格は治りません。

でもそれをグッと我慢して「今回の転職を検討する上でもしくは今後生活していく上で大切したいこと」を明確にするところから始めます。そこを突き詰めてから始めることの大切さだけは最初にアドバイスしてしまっていますね。

 

澤村:「転職や生活のうえで大切にしたいこと」を明確化する。それはどうしてですか?

 

広一:そこがぐらつくと、「なんで自分は転職したんだっけ?なんでこの仕事・職場を選んだんだっけ?」っていう迷路に入って、職場で間違い探しをしてしまう。そうならないように、あらかじめ明確にするのは大切だと思っています。これは、自分の経験からっていうのもあるなあ。

 

澤村:意思の明確化は大事ですね。では、地域企業へ、どんな想いで接していますか?

 

広一:まずは感謝。なんといってもこの山形の実経済をまわしているのは、山形県内6万弱のおひとつおひとつの事業所様。「自分がこの会社に身を置いたら・・・」と自分ごととして社長様方から課題をうかがいます。

ただ、求職者をご紹介して、我々と求職者と企業と「三方良し」となるには、想定する求職者と現状の当社との相性はどうか?という観点が絶対に必要です。俯瞰してその相性を判断する必要もありますが、俯瞰と上から目線は紙一重なところがあり気をつけるようにしています。

 

澤村:地域企業があってこその、山形の経済・山形の生活ですね。

最後に、趣味や、好きなことを教えてください!

 

広一:酒をこよなく愛します。酒を美味しく頂くために生活を組み立てていると言っても過言ではないなあ。

仕事もスッキリ整理できてないと晩酌が爽やかでない。

体調も良くないと晩酌がうまくない。だからウォーキングを欠かさない。

お腹いっぱいだったり、お腹が空きすぎたりしていると晩酌がうまくない。だからきちんと3食を決まった時間に食べる。

女房と喧嘩していると晩酌がまずいので、女房は大切にする。

そんな感じです。

 

澤村:すごく、それいいと思います…!ちなみに好きなのは日本酒ですか?ビールですか?

 

広一:日本酒がすきだな。体調に気を付けながら、おいしいお酒を飲みたいよね~

 

澤村:明日への活力になりますよね!!

 

 

 

 

【インタビューを終えて】

 

これまで知らなかった、代表:広一さんの経験や姿勢・考えていることが分かりました。

 

「お客さんといっしょになって戦略を立てていく。考える」

「恥ずかしくない、まっとうな仕事」

これはきっと、広一さんのなかで大きな「核」のようなものなのではないでしょうか。

広一さんのもとには、よく求職者の方や地域企業さんから電話がかかってきます。きっと皆さん、このような広一さんの「核」が伝わっているんじゃないかなあと思います。

 

 

 

 

 

 

 

ジンジャーズ人材コンサルタントのマイキャリアストーリー。

ジンジャーズの裏側・内側が、少しでも伝われば幸いです。

そして、あなたのキャリアストーリーも、ぜひ面談のときにお聞かせくださいね!

 

 

さて、次回はどのコンサルタントにインタビューしようかな?

お楽しみに~(^-^)

2020.06.19:yamaten:コメント(0):[キャリアアップ情報]

マイキャリアストーリー ~代表 佐藤広一・前編~

こんにちは、澤村千明です。

 

 

私たちは、求職者の方から転職のご相談を受けたとき、直接お会いするほか、オンラインや電話で一時間程度お話する、ということを大切にしています。メールのみのやり取りでは、その方のことが分からないからです。

 

そして、面談の際には「これまでどんなお仕事をしてきましたか?」「そのお仕事や会社について、振り返ってどのように感じていますか」というふうに、これまでの経験のほか「仕事観」などもお聞きするようにしています。

 

でも、あるときふと思ったのです。

いつもこちらから一方的にお聞きするばかりで、自分たちのことはあんまり話してないっけなあ、と。

 

「んだらば聞いてみっか」ということで、「マイキャリアストーリー」と名付けたこちら、ジンジャーズの人材コンサルタントに「これまでの仕事」「今の仕事」について、インタビュー形式で、これまでの経験とともに想いも振り返ってもらいます!!

 

一人目は、株式会社ジンジャーズ代表、佐藤広一です。

 

 

 

 

前編『これまでの仕事』

 

 

【バブル期、山形で就職】

 

澤村:広一さん、さっそくですが、これまでどんなお仕事してきたか教えてください!

たしか、大学は関東だったとお聞きしましたが・・就職先は山形を選ばれたんですよね?

 

広一:そう。私が大学卒業のときはバブル真っただ中。周りは東京に就職する人がそれは多かった。大手銀行、メーカー、商社、いろいろ内定もらえる時代だったしね。東京での就職や生活は、今では考えられないくらいのバブル期特有の華やかさがあった。

 

でも私は東京で就職するっていうのは、なんだかこう、肌に合わない感じがして。地元で、親のそばで生活したいという漠然とした思いがあった。

それで、山形県内の銀行から内定をもらったときは「地方銀行か。じゃあちょっとした財界人になっちゃおうかな?」ってかる~く考えてたの笑 甘いよね~。

 

澤村:そうだったんですね笑 銀行ではどのような仕事を?

 

広一:色々経験させてもらった。人事部、支店での個人・法人営業、経営企画部での店舗施策・IRなど。そのあと東京に出向行ったり、山形戻ってまた経営統合の仕事したり。銀行では18年勤めたなあ。

 

 

   

 

 

 

【「ありがとう」と言われる仕事がしたい】

 

 

澤村:印象的だったことはありますか?

 

広一:入行7年目くらいだっけかな。借主である息子の保証人になっている寝たきりのおばあちゃんから借金の取り立てをしたこと。「こんなばあちゃんからも、お金とんのが?」っておばあちゃんに泣かれた。おばあちゃんは枕の下からヨレヨレの千円札出してきて、それを預かった。あのときは泣きながら帰店したっけ。

 

澤村:そうだったのですね…そのときどんなことを感じましたか?

 

広一:「 ありがとう」と言われる仕事をしたいってものすごく思ったなあ。そして、社会の役にたっている実感。関わった方々の幸せ。迷いの無い真っ直ぐな、まっとうな仕事。そういう仕事がしたいなって次第に考えるようになってきた。働く価値を、そこに感じていたいっていうか。

そしてどうしても、銀行という大きな組織に窮屈さを感じてた。間違っていることでは無いのだけれど、私の性分上やりたくないことが結構あったり、逆にやりたいことができない、縛られているような思いをしたりすることがあって。自分の求められている役割なんかに当時違和感を覚えて、人材紹介の道に進んだの。

 

澤村:そうだったのですね。窮屈な思いというのはとってもわかります…!私も銀行員時代それを抱えていました。

銀行を辞めて進んだ人材紹介業では、広一さんのいうような「働く価値」を感じられましたか?

 

広一:うん、感じられたっけ~。もちろん今も感じている。

でも、よく考えてみると、私にとって人材紹介業は銀行員時代から共通する点もあって。

 

 

 

【武器を持ち替えて、お客さんといっしょに考える】

 

 

澤村:共通点?どういうところですか?

 

広一:「お客さんと一緒に考える」っていうのが、好きなんだよね。

たとえば銀行では「2年後にこんな投資をしたいと思うんだけど、その時に佐藤くんの銀行でお金貸してくれる?」という相談を社長さんから受けたとする。「それじゃあ、それ実現するために作戦立てましょう!」って、2年間で自己資本いくらまで、経常利益いくらぐらいまでやる、そしてそのためのアクションプランは?とか社長さんと作戦立てて準備し始める。この段階で支店で報告すると「あの投資計画どうなってる!」とか支店長のやかましいチェックが入り出すのでコッソリ(笑)

こんな風にお客さんと一緒になっていろいろ中期的に作戦考える機会がたくさんあったし、楽しかった。

 

人材紹介業も同じで、「社長さんや担当者さんと一緒になって、人材をどう育てるか、どう配置するか、どう補完するかなど戦略を考える」っていうのが楽しい。

 

あれだな、ヒト・モノ・カネで課題解決という話がよくあるけど、銀行員時代は「カネ」・そして今は「ヒト」。持っている武器を変えて、社長さんたちとあれこれ一緒に考えて、人から感謝されるまっとうな仕事をする。それが今かなあ。

 

澤村:おお~。なるほど、武器を持ち替えたわけですね!

「お客さんといっしょに考える」というのは、広一さんの携帯によく掛かってくる企業の社長さんや担当者さんと話す声からも、伝わってきます。

そういう下地があってのことだったのですね。このようなお話を聞くと、なおのこと納得します。

 

 

 

 

 

後編:「今の仕事」はこちらから。

 

2020.06.03:yamaten:コメント(0):[キャリアアップ情報]