こんにちは、人材コンサルタントの澤村千明です。
ジンジャーズは以前より「Uターン転職」のご支援を多く行っておりました。「今は県外にいるが、地元山形に戻って働きたい」という方々のご支援です。
今回ご紹介するのは「Iターン転職」、つまり地元ではないが山形で働きたい、という20代女性Yさんの転職体験記です。
ジンジャーズの新米コンサルタントとしての目線で、私の動きや考えたこととともにお伝えしますね!
STEP1:メールのやり取り
県外在住のYさんから、「山形転職」のWEBサイトよりお申し込みを頂戴しました。
翌日、私は面談日程調整のメールをYさんに送りました。
「山形のご出身ですか?」そうお聞きするとすぐにYさんより返事がきて、「山形出身ではありません。Iターン希望です」。私は「おお、Iターンご希望なんだ。どうして山形がいいのかな。求人のご紹介の前に、まずはそこをしっかりお聞きしてみたいな」と思いました。
STEP2:オンライン面談①
県外在住のYさんとの面談はオンラインで行いました。
大学時代の学び、就活のとき考えたこと、社会人になっての仕事や環境。営業職としてのやりがいや今の職場に対する疑問。
私からは山形の暮らし(4エリアあることや四季・特に雪のこと)や県民性・給与の実際等をお伝えしました。また、Yさんが庄内に家族で何度も遊びに行った話や、Yさんの出身地も雪国でありこのくらい積雪がある、という話もしました。
Yさんは表情も明るく、説明もわかりやすく、お若いながら非常に聡明な方とお見受けしました。また、営業としてこれまで実績を積んできた方であり、これからはこういう営業をしていきたいという意思もしっかり持っていました。
でも、営業職として企業へご紹介するまえに、私は確認したいことがありました。それは「どうして、山形がいいのか」ということ。
働く環境が変わることはもちろん、生活環境もまるっきり変わるのがIターンです。日々の暮らしの土台となる感情を、きちんと整理して言語化しておくことが必要なのではと私は考えました。
そこで私はYさんへお聞きしました。「どうして、山形がいいのですか?」このとき、Yさんはまだはっきりと明確に答えることはできませんでした。そこで私はYさんへ宿題を出しました。「なぜ山形か、をもう一度考えてほしい」
STEP3:オンライン面談②
一週間後の2回目の面談では、Yさんの方から「改めてなぜ山形がいいかを考えてみました」とのお話がありました。話すその表情からは、山形へのIターン転職に対しての真剣さ・本気度が伝わってきました。私からは「実際山形で生活した場合、みんなどういうところで買い物をしているか」などという日常的な話をしました。
また今回の転職にあたって、仕事に求める優先順位を明確にすることもでき、私はいただいたお話をもとにどんな求人があるか、ご案内を進めていこうと思いました。
STEP4:社内で情報共有
翌日、早速社内で情報共有を行いました。「環境を変える。山形で生活したい」というYさんの強い意志。そして、大学時代の学びや営業としてのこれまでの経験や知識。
Iターンは、住居を変えてまで転職するというフットワークの軽さがあるぶん、企業側としては「離職リスクが高い」とみなされることが多くあります。ですので、「定着の視点」を強く意識してYさんと企業とのマッチングを行う必要がありました。
ジンジャーズのマッチングは、メンバー全員で行うことがほとんどです(ジンジャーズってどんな会社?参照)。ご紹介先として、A社・B社・C社を選定し、Yさんへご案内しました。Yさんは今回の転職への優先順位をもとに、A社とB社の選考を受けると決められ、応募することになりました。
STEP5:山形での選考試験
Yさんが選考を受けた2社のうち、A社が面接へ進みました。
面接で、山形を訪れたYさん。直接お会いするのは初めてでしたが、それまで何度もオンラインやメール・電話でのやり取りを重ねていたため、初めてお会いする気がしませんでした。私は面接に同行し、A社の面接に臨みました。
STEP6:内定
無事にA社からの内定通知が届き、私はすぐにYさんへお伝えしました。諸々の条件を鑑み、内定を受諾し山形へ行くことを決めたYさん。そのあと、Yさんからいただいたメールがこちらです。
「私が考えたのは、A社さんに入社することで、営業としての働き方や、山形に住みたい希望が叶うのでは、ということです。改めて、澤村様はじめジンジャーズの皆様には、ここまでお話を繋いでくださったこと、大変感謝しています。本当にありがとうございます。良い2021年のスタートが切れそうだと感じています!」
STEP7:入社後
入社後しばらくして、Yさんが入社したA社の社長にお会いする機会がありました。こちらから聞く前に、社長から「Yさん、地理もいちから覚えてがんばっているよ。」とのお話を頂戴しました。
私はとてもうれしく、そしてなんだかホッと安心したことを覚えています。
まとめ
山形で働きたい。どうして山形なのか。
・その土台がきちんと明確にYさんのなかで整理されていたこと。
・営業職としての実績や、「こういう営業がしたい」と希望があったこと。
この二つが混ざり合い、山形の地で新しい職をみつけたYさん。
私も新米コンサルタントとして、Yさんの転職活動に関わり、入社まで伴走できたことはとてもうれしく感じました。そしてそれと同時に、ご相談者お一人お一人のキャリア(人生)に関わることの重さや責任を改めて感じました。
もちろん、企業側の目線で見ても、その重さや責任は同じです。採用は企業づくりの源である「人」に関わる根幹であると思うからです。
人と、企業。その重さや責任を感じながら、これからの転職エージェントとしての仕事、「転職の仲人」として誠実に取り組んでいこうと思います!
(Yさんにご了解いただき、この記事を掲載しています)