若者達へ ⑧家庭とは・・

 もう一度“家族”の問題に戻って、“家”や“家族”の意味を考えてみよう。“家”というものを何代にもわたって継続して使う動物は、人間以外はいないであろう。それは、人間が稲などの植物を栽培し、一箇所に定住することを覚えたからであろう。このことは、ヨーロッパの「牧畜民俗」と日本など東洋の「農耕民族」の違いでもあるはずだ。
 田畑を耕し、家族が何代にもわたって同じ家に住み、同じ墓に埋まるのである。そうして家屋には霊が宿り、床の間には家族に福をもたらす座敷童が住みつくのである。これが本当の「生命のつながり」であろう。
 しかし現代は、少子高齢化である。長井で運よく仕事につき、さらに運よく結婚できた二人は、実家に老人夫婦を残して街中のアパートに住むのが一般的のようである。こうした歴史を重ねていった時に、家族とはどのようになっているのであろうか。ちなみに私の次男は、二人娘の長女と結婚するらしい。長男は家に戻って来たが、アパート暮らしをしたいと言っている。そんな私は、一人娘をもらってしまい、実家の家も解体してしまった。
2013.03.11:orada:[変な民族学4巻 若者達へ]

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