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木村トシオ句集 つれづれの記⑦ 家族へ

木村トシオさんは、神戸市の出身の方でしたが、阪神淡路大震災に見舞われ、全ての財産を失ってしまいました。縁あって、山形県長井市に来ることになり、焼肉屋さんをしながら奥さんと慎ましく生きていました。奥さんは、三重県生まれで、アトリエ華のブランドを持っているような芸術家でした。
 大震災後に、夫について来た彼女は、冬の東北の厳しさに、ひたすら耐えていました。この句集は、そんな妻を見ながら、トシオさんが綴った句集です。この句集には、故郷、家族、息子と娘と孫へのメッセージがあり、第三章は家族に・・・。
 皆さんには、心静かに読んでくださることをお願いします。

第三章  家 族 に  

親の意見となすびの花は 万に一つのむだはなし(今に想えば)
親を忘れる子はあれど 子を忘れる親はなし

語らずも 心知れたる 四人なり 愛しき家族 笑みが沸くなり

問う孫の 無言の笑顔に答えあり(老いたジジ)
孫の指 もみじのような こがねいろ

毎日毎日 笑って飲んで 楽しく美味しい 焼肉繁盛記

食べてもらってありがとう 食べさせてもらってありがとう。
ありがとうの心が本当においしい食なり
温かい 心の美味で 繁盛記
2012.07.27:orada:

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