近年、現場における建設作業は少なくなっています。建物のつくりが簡素化され、工場生産型に変わって職人も昔ほど必要とされない時代になってきました。しかし、東日本大震災以降、職人の数が足りず工事が出来ないなど、復興に大きな影響があったのは言うまでもありません。復興のための急な人材不足を補うため、引退した職人さんが現場に戻り、それでも足りないところは、県外からも応援に駆けつけている現状です。新しく職人を志す方もいますが、熟練工とはやはり違いがありすぎて即戦力にならないため、新しい職人が増えることはありません。「職人」は時間がかかるのです。だからこそ価値があると僕は思います。
多くを経験し時代を支える職人を生み出すことで、多様な建築シーンを生み出し、日本の伝統的な建築技法や進化する素材、工法を学ぶ。そして建築の分野から、目に見える形で日本を、そして山形をPRしていきたい。物を作ることと、作る人をつくること…それが生きがいであり僕なりの復興です。
株式会社大達|尾﨑 良
Ys.k Kick Boxing Gym|齋藤智宏
私は高校在学時に部活動を通じてスポーツに出会いました。その時に夢中になって一緒に汗を流した仲間達は私にとって今でもかけがえない大切な友人です。スポーツが与えてくれた一番の財産となりました。
現在、山形は年齢性別問わず万人がスポーツを楽しめている状況とは言えないと感じています。幼年からご年配まで全世代を通して生涯スポーツを楽しめる環境を作る事が大切です。自身の経験からムエタイ・キックボクシングを通して友人や健康的な体を得る事の素晴らしさを山形で広めて行きたいと考えています。
今、日本国内は東京オリンピックに向けてスポーツを後押しする環境が整いつつあります。これを機に競技アスリートだけではなく全世代のスポーツ愛好者達に充実したスポーツ人生を送ってもらいたいと思います。
有限会社森茂八商店|森 清史
東京で働いていた頃の話。東京〜新潟間の上越新幹線では、標準語で話をするのですが、何故か新潟で「特急いなほ」に乗り換えた途端標準語が話せなくなります。電車も「デンシャ」ではなく「キシャ」に替わり、突然隣の席の人が、親しげに話し掛けてきたりします。隣に座ったおじさんが、何の前触れもなく、おつまみの貝柱の細長いビニールから中身をひとつ親指で押し上げ、「んっ」とだけ言って突き出してきた時は、思わず吹き出しました。皆が家に着く前から、「やっと帰ってきた」というほっとした安堵感を「特急いなほ」の車内に放出している気がします。慣れたつもりでいても、東京にいる間きっとどこかが緊張し続けているんでしょう。しばらくぶりの帰省の時など、意味も分からず泣きたくなったものでした。
言葉やお店などがどんどん標準化していく中で、故郷が「帰るべき故郷」であるために何が出来るのかを考え続けて行きたいと思います。10年後の故郷もこのままであって欲しいと願います。
有限会社みづほ産業|荻原拓哉
私は、ふるさとを離れ10年間、仙台、韓国、横浜などで、故郷を外から見ることを経験してきました。
我々の暮らす山形、庄内には人口減少、エネルギー問題などさまざまな問題を跳ね返すだけの、魅力ある資源がたくさんあると考えております。地元企業が大手企業に負けない人間力や、魅力ある商品作りで対抗することにより、地元でお金が回る仕組みや、雇用の創出が出来る地元企業の新しい形の連携を目指しております。
未来の子どもたちの為に、健康に配慮したデザインの新築・リフォーム・水まわりを通じて、元気に笑顔で一人でも多くのお客様にありがとうと喜んでいただきたい。そして、庄内ならではのモノやコトを活かし、地元の力と
なっていきたいと考えております。
有限会社田和楽|佐藤智信
国という組織は何の為にあるのか、それは国民の生命と財産を守るために有ります。国民の生命を守るとは具体的に何か。防衛、医療、いずれも大切な仕事です。しかし最も大切な生命を守る事とは食料を確保する事です。農林水産業はその最たる事業です。
国民の財産を守るとは具体的に何か。お金、宝石、それらは財です。財産とは財を産出す事です。やはりゼロから財を産出すのは農林水産業が根本にあると考えます。
国の方向を決めるのは国会であっても、国の根幹は我々農業従事者が在ってこそ成り立っているのです。そのことを誇りに想い、楽しみながら農業ができる仲間を増やし、永遠に継続できる事業環境を地域に創造しましょう。