近年、現場における建設作業は少なくなっています。建物のつくりが簡素化され、工場生産型に変わって職人も昔ほど必要とされない時代になってきました。しかし、東日本大震災以降、職人の数が足りず工事が出来ないなど、復興に大きな影響があったのは言うまでもありません。復興のための急な人材不足を補うため、引退した職人さんが現場に戻り、それでも足りないところは、県外からも応援に駆けつけている現状です。新しく職人を志す方もいますが、熟練工とはやはり違いがありすぎて即戦力にならないため、新しい職人が増えることはありません。「職人」は時間がかかるのです。だからこそ価値があると僕は思います。
多くを経験し時代を支える職人を生み出すことで、多様な建築シーンを生み出し、日本の伝統的な建築技法や進化する素材、工法を学ぶ。そして建築の分野から、目に見える形で日本を、そして山形をPRしていきたい。物を作ることと、作る人をつくること…それが生きがいであり僕なりの復興です。
株式会社大達|尾﨑 良
2015.11.05:[リーダーズ]
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