ヒカリノミチ通信|増子義久

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  • 「断捨離」大作戦(「本の目利き」三人衆その1)…イーハトーブ(花巻)からニライカナイ(沖縄)へ!!??

       「南と北の歴史に学ばなければ、中央(ヤマト)は見えてきませんから…」―。私の「断捨離」大作戦はこの極めつきの“決めゼリフ”がきっかけでスタートした。2年前の冬から翌年の初夏にかけて、私は沖縄・石垣島に短期移住した。当ブログでも度々、紹介した拙著『「イーハトーブ“図書館”戦争」従軍記』(2026年1月刊)の執筆に当たり、この“戦争”の実相を基地(戦争)と背中合わせの南の島から、少し距離を置いて考えてみたいと思ったからである。    寄宿先のすぐそばに古書&カフェの看板を掲げた「うさぎ堂」という古書店があった。店内の「沖縄」関連本の向かいの棚には10数冊のアイヌ民族に関する書籍が収められていた。現役時代、私は若い記者仲間とチームを作り、全国版に28回にわたってアイヌ民族の現状についての連載記事を掲載した。このシリーズは後に『コタンに生きる』(「朝日新聞アイヌ民族取材班」著、1993年11月岩波書店刊「同時代ライブラリー」)と題して、出版された。その際に蒐(しゅう)集したアイヌ民族に関する書籍や資料、証言テープなどが留守宅に山積みになっていることが以前から、気にかかっていた。「この貴重な資料をバトンタッチしてくれる人はいないか」…    「もし、よろしかったら…」―。老い先短い老残の願いを快く聞き入れてくれたのが「うさぎ堂」の店主、千葉茂之さんの“決めゼリフ”(冒頭)だった。帰郷した私は本棚に眠ったままになっていた関連本を数回に分けて、千葉さん宛てに送った。その数はざっと140冊。数日前、千葉さんから「『ゴールデン・カムイ』の影響で、アイヌの言葉や習慣に興味を持つ若者が増え、その関係の本が先行して手に取られています」という嬉しい知らせが届いた。『ゴールデン・カムイ』(野田サトル著、全31巻)はアイヌ文化を基底に据えた活劇マンガで、2018年にはアニメ化された作品が手塚治虫文化賞を受賞している。    千葉さんは24年間、東京の書店員として働いた後、9年前に奥さんの生まれ故郷である石垣島でいまの古書店を開業した。競合する大型店舗との死闘を綴った『傷だらけの店長―街の本屋24時』(新潮文庫)と題する隠れたベストセラー本がある。著者の「伊達雅彦」は千葉さんのペンネームである。文庫版書き下ろしの中で、千葉さんは「いまだ本の仲介者として」というタイトルでこう書いている。    「楽しい。新古書店で、棚に並ぶ本の背表紙をなめるように眺めて、本を探す。これほど熱くなれる『仕事』は、他に見つけることができない。ひょっとしたら、本を読むことより夢中になれるかもしれない。私はいま、『顧客』から探索を依頼された本を探している。書店という職場を離れ、それでもこの行為だけが私に残った。新刊書店という枠に捉(とら)われず、本を探している人のもとへ、困っている人のもとへ、求める本を送り届ける。この原点とも言える仕事こそ、書店員の仕事以上に、私が求めていた、本への理想的関わりかもしれなかった」    「持ち主が代わり、新たな視線に触れるたび、本は力を得る」―。世界的なベストセラーになったスペイン人作家、カルロス・ルイス・サフォン(1964~2020年)の『忘れられた本の墓標』シリーズ(4部作)の中にこんな一節がある。カルロスはこうも語っている。「目にするすべての本、すべての巻物には魂がある。それを書いた人の魂、それを読んだ人、それを生きた人、それを夢見た人の魂」―。さて、この「断捨離」大作戦が今後、どのような展開を見せるのかーどうぞ、お楽しみに…           (写真は「うさぎ堂」の店内に並べられたアイヌ関連本=千葉さん提供)          
    2026.03.21
  • 『イーハトーブ狂騒劇』(全10幕)=「3・11」から15年…あの日あの時、イーハトーブの足元では一体、何が~「義援金流用」疑惑から「さっさと帰れ」発言へ!!??

      〈第1幕〉~論告求刑    ●「本件に対する(懲罰)委員長報告は、増子義久君に戒告の懲罰を科すことであります。本件を委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。起立多数であります。よって、増子義久君に戒告の懲罰を科すことは可決されました」●(2011年12月2日開催の12月定例会会議録から)。花巻市議会が開設されて以来初めてとなる、現職市議に対する「懲戒」処分は一人を除く賛成多数で可決された。私が「集団リンチ」事件と名づける、今なお消すことができない“悪夢”の記憶である。   〈第2幕〉~東日本大震災の発生    発端は約9ヶ月前の3月11日に発生した東日本大震災にさかのぼる。この日、市議会では予算特別委委員会が開かれていた。前年に初当選した私は奇しくもこの同じ日に71歳の誕生日を迎えていた。何かに突き動かされるような思いで、私は宮沢賢治の「イーハトーブ」(理想郷)に託し、未来への希望を表明した。数時間後の午後2時46分、議場全体が崩れ落ちるのではないかと思うほどの激しい揺れに襲われた。未曽有の大災厄はこうして、襲いかかってきたのだった。   〈第3幕〉~「ゆいっこ花巻」の結成    「何をやるべきか、何をやらなければならないのか―。走りながら考え、みんなで知恵を出そうではありませんか。試されているのは私たち自身の側なのです」(「設立趣意書」)―。受難者に寄り添うという賢治の「行ツテ」精神に背中を押された私は有志に呼びかけ、震災3日後に支援組織「ゆいっこ花巻」を立ち上げた。「多弁を慎め。ただひたすら被災者のこころに耳を傾け、がれきの微細に目を凝らせ」―。沿岸被災地の支援拠点のテント(コメント欄に写真掲載)には己を鼓舞するための貼り紙を張り付けた。やがて、せせら笑うような声があちこちから聞こえてきた。   〈第4幕〉~「義援金流用」疑惑    「他人の金を自分のポケットに入れるようなものではないのか」―。震災で中断していた6月定例議会(議案審議)が6月23日に開かれ、私はいわゆる「義援金流用」疑惑について、市側を追及した。被災者への災害義援金は会計処理上、本来は別会計(歳計外現金)で処理すべきとされていたが、当市の場合は寄付金名目で「一般会計」(歳計内現金)として、計上されていたことが明らかになった。    当時、当市の温泉旅館や雇用促進住宅などには千人以上の沿岸被災者が避難していた。直接、支援に当てられるべき災害義援金がこともあろうに、被災者を受け入れた温泉旅館などに「被災者受入事業補助金」として、支出されていたのである。「まるで、猫ババではないか」―。この日、その使途に疑念を持つ内陸避難者が傍聴席を埋め尽くしていた。市側はのちに、災害義援金をめぐる法的”瑕疵”(かし)を認め、会計処理を適正化したが、目の前の議場内ではにわかには信じられないような”事件”が勃発していた。   〈第5幕〉~「さっさと帰れ」発言    「さっさと帰れ」―。昼食で質疑が中断した直後、私は傍聴席がざわついているのに気がついた。駆け上ってみると、複数の内陸避難者が「傍聴席に向かって、男性議員(故人)から『さっさと帰れ』と暴言を浴びせられた」と口々に訴えていた。私は議長に対し「着のみ着のままで投げ出された被災者に対し、これ以上の暴言はない。厳重に注意してほしい」と申し入れて、降壇した。途端に、敵意の矢がいっせいに向けられるのを肌に感じた。何か不穏な動きを察知したのである。   〈第6幕〉~「発言調査委」と「懲罰委」が設置、そして場外乱戦    「議員発言調査特別委員会」―。私の発言内容を調査するという前代未聞の会議が議長を除く全議員で設置された。傍聴者や議場内にいた職員、当事者である私を含む議員全員に対し、約3か月以上にわたって厳しい“尋問”が続けられた。当時、傍聴席にいた妻(故人)にまで聞き取りは及んだ。「さっさと帰れ、という発言があったという確証は得られなかった」(10月4日)―という結論を待つかのようにして、今度は「懲罰特別委員会」(議員8人で構成)が設置された。冒頭の「懲罰」処分がそれである。一方で、議会の動きと並行するように“場外乱戦”(ブログコメント)も炎上しつつあった。    「自作自演の狂言じゃないのか」「被災者を議場に呼び込んで、扇情まがいなことを企む」「民主主義のルール、多数決の論理にも従わず暴言を続ける71歳の悪あがき」「議員なんて辞めて、お遍路にでも出た方が市民が喜ぶと思いますよ」…。心理学上の「集団ヒシテリー」とはこのことかと思った。罵詈雑言(ばりぞうごん)の嵐の中で、言い渡された“判決文”にはこう書かれていた。   〈第7幕〉~判決言い渡し    ●「増子義久議員は、平成23年10月4日の本会議において、議員発言調査特別委員会委員長の委員長報告に対する反対討論の発言中に、『一方に偏した議事運営こそが白を黒と言いくるめようと意図する委員長報告の欺瞞性を白日のもとにさらしていると思います。つまり、この報告は(「さっさと帰れ」)発言を聞いたとする10人全員が事もあろうに口裏を合わせてうそをついたということを言外にほのめかす内容』との言辞を用いたことは、花巻市議会の品位を汚したものであり、花巻市議会会議規則第137条に規定する品位の尊重に違反するものである。よって、地方自治法第135条第1項第1号の規定により戒告する」●(2011年12月定例会の会議録から)   〈第8幕〉~あれから15年    「あれっ、まだこの人が…。顔ぶれひとつ変わってないじゃないか」―。あの日から15年たったこの日もたまたま、予算特別委員会が開かれていた。当時、私に対する処分の先導役のひとりだった阿部一男議員(社民クラブ=当時は平和環境社民クラブ)が委員長席に座っているのを見て、奇妙な感慨にふけってしまった。件(くだん)の議員は処分に際し、こう発言していた。「議会の規律と品位を保持するために科したということを重く受けて止めていただきたい」(2011年11月22日開催の「懲罰特別委員会」の会議録から)    「義援金流用」疑惑から「さっさと帰れ」発言…。「むき出しの“悪意”は一見影をひそめたようだが、事態は逆に陰湿になりつつある」ー。私は予算審議の模様を議会中継を聞きながら、そう思った。いま目の前では民意を無視する形で、新花巻図書館の“駅前立地”が強行されようとしている。議会の大勢にもこれに異議を唱える気配は感じられない。議会の生命線といわれる「二元代表制」の”規律”と”品位”が本当に保持されている―と阿部委員長、あなたは本気で思っているのか。委員長としての議事進行のおぼつかなさを見せつけられ、ますます不安が募ってきた。   〈第9幕〉~「愛犬のコロがね…」    議会中継を中座した私は市内の寺院「妙円寺」(愛宕町)に向かい、「勿忘(わすれな)の鐘」をついて、犠牲者の霊に手を合わせた。「ゆいっこ花巻」の有志が欠かさずに続けてきたこの追悼のつどいも物故者が相次ぎ、内陸避難者の今年の参加者はわずか3人だった。その中のひとりで福島原発事故で被災し、南相馬市から当市に避難した泉田ユキイさん(82)がちょっと見てと言って、スマホに保存してあった新聞記事の画面を開いた。    「愛犬のコロがね、飼い主の顔を忘れたみたいに近づいて来ないの。あの時はショックだった」―。記事はこう始まっていた。当時、筑紫女学園大学(福岡県太宰府市)の学生たちが被災地のボランティア活動をしながら、被災者の過酷な体験談の聞き書きを続けていた。泉田さんは置き去りにしてきたコロのことが心配になって、約1ヶ月後に連れ戻った時の様子をこんな風に話していた。「白骨化した牛の死骸、ヨロヨロとさ迷う動物の群れ…。原発事故もそうだけれども、人間って一体なんだろうか。そんな深いことを考えさせられた」―。2012年3月20日付の「ゆいっこ新聞」に私が書いた記事だった。「私の形見よ」と泉田さん。「こうやって出会えるのも何かの縁ですね。実は今日が誕生日なんです。おかげ様で86歳を迎えることができました」と私は返した。   〈第10幕〉~倫理の根源    15年前、被災地・宮城県石巻市出身の作家、辺見庸さんは「慟哭」(どうこく)の言葉を以下のように綴っていた。「3・11」から3代目となる小原市政の下、今夏にはイーハトーブの未来を占う市議会議員選挙が行われる。3度目の正直…今度こそ、選択を誤ってはなるまい。真の意味での「二元代表制」を確立するためにも…    「怒れる風景は怒りのわけをおしえてくれない。ただ命じているようであった。畏(おそ)れよ、と。われわれはこれから、ひととして生きるための倫理の根源を問われるだろう。逆にいえば、非倫理的な実相が意外にもむきだされるかもしれない。つまり、愛や誠実,やさしさ、勇気といった、いまあるべき徳目の真価が問われている。見たこともないカオスに中にいまとつぜんに放りだされた素裸の『個』が、愛や誠実ややさしさをほんとうに実践できるのか。家もない、食料もない、ただふるえるばかりの被災者の群れ、貧者と弱者たちに、みずからのものをわけあたえ、ともに生きることができるのか」(2011年3月17日付「岩手日報」)―             (写真キャプション=「義援金流用」疑惑と「さっさと帰れ」発言について、真実を知ってもらうために各地区で個人報告会を開催した=2011年6月、市内の地区公民館で)       〈注〉~『イーハトーブ騒動記』    東日本大震災に端を発した花巻市当局と市議会側の乱脈ぶりについては、拙著『イーハトーブ騒動記』(2016年3月11日、東京・論創社刊)に詳述した。本来ならば、こうした危機をきっかけに「二元代表制」が効果的に機能を発揮するはずであったが、当市の場合、逆に崩壊の道を転げ落ちてしまった。郷土の詩人で童話作家の宮沢賢治が理想郷と名づけた「イーハトーブ」の地がその現場だったことに私は言い知れない衝撃を受けた。そのトラウマを今も引きずっている。               ★オンライン署名のお願い★      「宮沢賢治の里にふさわしい新花巻図書館を次世代に」―。「病院跡地」への立地を求める市民運動グループは七夕の(昨年)7月7日から、全世界に向けたオンライン署名をスタートさせた。イーハトーブ図書館をつくる会の瀧成子代表は「私たちは諦めない。孫やひ孫の代まで誇れる図書館を実現したい。駅前の狭いスペースに図書館を押し込んではならない。賢治の銀河宇宙の果てまで夢を広げたい」とこう呼びかけている。    「わたくしといふ現象は/仮定された有機交流電燈の/ひとつの青い照明です/(あらゆる透明な幽霊の複合体)」(『春と修羅』序)―。賢治はこんな謎めいた言葉を残しています。生きとし生ける者の平等の危機や足元に忍び寄る地球温暖化、少子高齢化など地球全体の困難に立ち向かうためのヒントがこの言葉には秘められていると思います。賢治はこんなメッセージも伝え残しています。「正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識してこれに応じて行くことである。われらは世界のまことの幸福を索(たず)ねよう、求道すでに道である」(『農民芸術概論綱要』)ー。考え続け、問い続けることの大切さを訴えた言葉です。    私たちはそんな賢治を“実験”したいと考えています。みなさん、振って署名にご協力ください。海外に住む賢治ファンの方々への拡散もどうぞ、よろしくお願い申し上げます。     ●オンライン署名の入り口は以下から   https://chng.it/khxdhyqLNS     ●新花巻図書館についての詳しい経過や情報は下記へ ・署名実行委員会ホームページ「新花巻図書館を宮沢賢治ゆかりの病院跡地に!] https://hanamakibiblio.jimdosite.com/   ・ヒカリノミチ通信(増子義久)   https://samidare.jp/masuko/   ・おいものブログ~カテゴリー「夢の新花巻図書館を目指して」    https://oimonosenaka.seesaa.net/                                    
    2026.03.10
  • 「“文武両道”の雄星さんを新花巻図書館の名誉館長に」…『平家物語』から「雄星」物語へ~今年一番、売りたい本へ!!??

       「新図書館が完成した暁(あかつき)には大変な読書家として知られる大リーガー(ロサンゼルス・エンゼルス)の菊池雄星投手に名誉館長職をぜひ、お願いしていただきたい」―。花巻市議会3月定例会一般質問の3日、羽山るみ子議員(はなまき市民クラブ)は新花巻図書館の整備計画に関連し、こんな質問をした。これに対し、小原勝市長は「大変、興味深い素晴らしい提案だと思う。実現に向けて、前向きに考えたい」と答えた。同議員は3年前の6月定例会でも同じ趣旨の質問をしていたことを思い出したが、その時はスルーしたのを覚えている。今度はなんと身を乗り出すようにして議会中継に聞き入っているではないか。    桃の節句のこの日、雄星投手にとっては初めての書き下ろしとなる『こうやって、僕は戦い続けてきた―「理想の自分」に近づくための77の習慣』(PHP研究所)が刊行された。地元書店で先行発売された同書をすでに読んでいたせいかもしれないが、今回の質問にはまさに鳥肌が立つような感覚を覚えた。正直に言えば、雄星本に先制パンチを食らい、ダウン寸前だったのである。いきなり、こんな文章に遭遇した。    「僕にとっての最高の人生のバイブルは『平家物語』です。かの有名な一節、『奢(おご)れる人も久しからず』『盛者必衰(じょうしゃひっすい)の理(ことわり)を顕(あらわ)す』は、まさに『諸行無常』(しょぎょうむじょう』というこの世の真理を突いています」―。34歳の大リーガーはこの中世物語を自分流にこう読み解いていた。「人生は諸行無常であり、いつかは衰(おとろ)えるものだからこそ、今この瞬間を謙虚に、そして大切に生きよう。そう思わせてくれる、非常にポジティブな力を与えてくれる本なのです」。そういえば、私が初めての本(『三井地獄からはい上がれ』)を執筆のも同じ34歳の時だったことをハタと思い出した。この偶然にびっくりした。    本書に掲げられた「77の習慣」はその自己実現に向けた挑戦の記録である。後半分に突然、喜劇王のチャールズ・チャップリンが登場する。「人生はクローズアップで見ると悲劇だが、ロングショットで見ると喜劇だ」―。チャップリンのこの言葉を引き合いに出しながら、雄星投手は以下のように語っていた。この若き野球人の“人生”哲学に不覚にも涙を流してしまった。    「目の前のワンプレーに一喜一憂(いっきいちゆう)するクローズアップの視点だけでは、人生は苦悩と後悔に満ちた悲劇に見えてしまうこともあります。しかし、カメラをぐっと引いて、人生全体を俯瞰(ふかん)するロングショットの視点で見れば、今の苦しみも、壮大な物語を構成する一つのおもしろいエピソードにすぎないのかもしれません。…それは、人生をロングショットで捉え直す、強力な思考ツールです。そうすることで、僕たちは目の前の悲劇を、未来の喜劇へと変えていけるような気がします」ー。無意識のうちに、波乱万丈の我が人生行路を重ねていた。ふむふむ…    私は(2月)21日に開催された新花巻図書館の基本計画にかかるワーキショップ(WS)に公募委員として参加。市全体を「スポーツ・文化」ゾーン(西地区)と「教育・文化」ゾーン(東地区)に棲(す)み分けする「将来都市像」を提案した(2月21日付当ブログ参照)。提案の背景にあったのが、本書である。「5年後に開館予定の新花巻図書館の名誉館長にはこの人をおいて他にはいない」ー。「本は人を呼び、人は本を呼ぶ」…私は拙著『「イーハトーブ”図書館”戦争」従軍記』のあとがきにこう記している。    盛岡市の都南図書館前にはMLB(メジャーリーグベースボール)が制作した「本の虫」を模したマンホールカバーがあるほか、昨年10月からは自身が選んだ本を並べる「雄星文庫」が県内の5書店で始まった。年に200冊以上の本を読むというこの読書家は一方で、2024年11月に日本最大級の全天候型複合野球施設「King of the Hill」(K.O.H)を私費で建設した。母校の花巻東高校近く(西地区)にあるこの施設では将来、大リーグ入りを目指す野球少年たちのはち切れるような歓声が絶えない。    ”文武両道”を文字通り、体現する雄星投手の名誉館長への就任をこの目で確かめるまでは死ぬわけにいかない。雄星君、ありがとう。齢(よわい)85歳の老人から、心からの感謝を込めて…。3月5日に開幕するWBC(ワールド・ベースボール・クラッシック)に雄星投手は初出場する。    ここまで書いてきて、はてなと宙を仰いだ。これだけの読書家が郷土の詩人で童話作家の(宮沢)賢治作品に一切、触れていなかったからである。たとえば、「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」(『農民芸術概論綱要』)…生涯を通じて「本当の幸せ」を追い求めたのが賢治だった。しかし、何度か読み返しているうちに、自分の”浅読み”を恥じた。雄星投手は冒頭をこう書き出していた。”賢治”はすでにして、彼の中に内在していたのだった。そう確信した。    「僕たちが生まれてきた意味とは何だろうかー。壮大な問いですが、突き詰めれば、その答えは『幸せになるために生まれてきた』だと僕は思います。どうすれば幸せに生きられるのかを見つけていくことこそが、人生そのものなのではないでしょうか」           (写真は一字一句の13万字を自分のペンで綴ったという菊池投手の新刊本)         ≪追記ー1≫~「雄星」語録      (3月)2日に京セラドーム大阪で行われたWBC強化試合。オリックス戦にエンゼルスの菊池雄星が先発し、「JAPAN」のユニホームに身を包んでの初実戦を終えた。その菊池が出演したTBS系「情熱大陸」(日曜・後11時)での発言がネットで反響を集めている。     菊池を特集した「情熱大陸」が1日に放送された。侍ジャパンの“オールドルーキー”である菊池に密着し、その哲学に迫った。ファンが注目したのは、番組後半に、おしゃれなレストランのような場所で撮影したインタビュー。番組スタッフが「大谷選手とプレーをすることについては、特別な思いや気持ちはあったりするんですか」とたずねたシーンだった。    すると菊池は3秒ほど無言で間を置いたあと、「まず、好きな質問ではないですよね、うん」と小さくうなずき、真顔で語り始めた。「やっぱり、こう、世界一の選手ですから…ええ。やっぱり、比較するのって誰よりも簡単なんですよ。世界一の選手なので。昔からね、若い時から、彼がまだ若い時から常に『大谷はこうだけど、雄星はこうだ』っていう、常に比較されてましたので。彼のことはすごい大好きですけど、その(比較される)環境自体は好きではなかったですよね」と冷静な表情で言葉を続けた。    「だから、後輩だからというよりも、世界一の選手とプレーできるっていうことに関して、非常にこう、楽しみではあります」と話した。この様子を見たネットは「菊池雄星、後輩大谷に対する表現がカッコ良すぎ」「やっぱり菊池雄星さんてロジカルで知性的。嫌な質問が嫌な理由をきちんと質問者に伝えられるのって、普段から物事に対して理由とか理屈を考えてるからだよね」「先輩だけど大谷と比較された菊池雄星なりの苦労があったんだろうな」などの感想を寄せた。    ちなみに、この番組の放送前。大谷は自身のインスタグラムに、菊池も参加した侍ジャパンの決起集会の写真をアップし「#情熱大陸 #菊池雄星 #23時から」とハッシュタグをつけて番組を宣伝していた(3日付「スポーツ報知」)       〈追記―2〉~今年一番、売りたい本へ    さわや書店(エムズエクスポ・アルテマルカン)グループが雄星投手の近刊『こうやって、僕は戦い続けてきた―「理想の自分」に近づくための77の習慣』(PHP研究所)を今年一番、売りたい本に指定した。書店側によると「野球の技術だけでなく、メンタル面や目標達成のための習慣など、自己啓発的な要素も強い。これまでの戦いとマインドセットが綴られた一冊」と話している。                   ★オンライン署名のお願い★      「宮沢賢治の里にふさわしい新花巻図書館を次世代に」―。「病院跡地」への立地を求める市民運動グループは七夕の(昨年)7月7日から、全世界に向けたオンライン署名をスタートさせた。イーハトーブ図書館をつくる会の瀧成子代表は「私たちは諦めない。孫やひ孫の代まで誇れる図書館を実現したい。駅前の狭いスペースに図書館を押し込んではならない。賢治の銀河宇宙の果てまで夢を広げたい」とこう呼びかけている。    「わたくしといふ現象は/仮定された有機交流電燈の/ひとつの青い照明です/(あらゆる透明な幽霊の複合体)」(『春と修羅』序)―。賢治はこんな謎めいた言葉を残しています。生きとし生ける者の平等の危機や足元に忍び寄る地球温暖化、少子高齢化など地球全体の困難に立ち向かうためのヒントがこの言葉には秘められていると思います。賢治はこんなメッセージも伝え残しています。「正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識してこれに応じて行くことである。われらは世界のまことの幸福を索(たず)ねよう、求道すでに道である」(『農民芸術概論綱要』)ー。考え続け、問い続けることの大切さを訴えた言葉です。    私たちはそんな賢治を“実験”したいと考えています。みなさん、振って署名にご協力ください。海外に住む賢治ファンの方々への拡散もどうぞ、よろしくお願い申し上げます。     ●オンライン署名の入り口は以下から   https://chng.it/khxdhyqLNS     ●新花巻図書館についての詳しい経過や情報は下記へ ・署名実行委員会ホームページ「新花巻図書館を宮沢賢治ゆかりの病院跡地に!] https://hanamakibiblio.jimdosite.com/   ・ヒカリノミチ通信(増子義久)   https://samidare.jp/masuko/   ・おいものブログ~カテゴリー「夢の新花巻図書館を目指して」    https://oimonosenaka.seesaa.net/                              
    2026.03.03
  • 小原新体制下の初議会が開会…施政方針に注目!!

       小原新体制下での初議会となる花巻市議会3月定例議会が25日に開会した。会期は3月18日までの22日間で、一般質問(3月2日~5日)には17人の議員が登壇する。「市民一丸」を公約に掲げた小原勝新市長に対し、各議員がどのような論戦を挑むかが注目される。また、予算特別委員会3月11日から13日まで3日間、開かれる。    議会初日のこの日の施政方針演述と行政報告の中、小原市長は前市政からの懸案である「化製場(悪臭)」問題と「新興跡地」問題について「悪臭除去や放置されたがれきの撤去など県主導の解決策を引き続き要望する」とし、化製場問題ついてはさらにこう述べた。    「(解決に向けた」県条例改正について、県と市で、弁護士や環境・衛生の専門家を交えた共同検討の場を設け、住民の意見聴取も行うこと、当面の被害軽減のため、構造設備・管理上の具体的な暫定対策を県の支援のもとに速やかに実施すること、改築や移転新築等が必要な場合は、県として支援策(財政支援や補助)の検討を行い、その方針を提示すること、立入検査状況などの情報を市民が分かりやすい形で公開し、苦情対応窓口を明確にすることについて、責任ある回答を下さるよう改めて要望した」とし、前向きな姿勢を見せた。    一方、新花巻図書館問題については、こう述べた。「現在、基本設計に関するワークショップ(2月21日、3月8日と6月3回)を実施しており、そこで得られた御意見については、設計者の意見をいただきながら、丁寧に検討しており、また、専門家の助言を得ながら蔵書の収集方針や職員配置等について検討を進め、利用者にとって利便性の高い図書館の実現を目指したい。新花巻図書館の基本・実施設計実施にあたっては、今後も市民の皆様のご意見を伺いながら業務を進めてまいります」―(施政方針と行政報告の全文は市HPに掲載)       (写真は初議会で初心を述べる小原市長=インターネット中継の画面から)           ★オンライン署名のお願い★      「宮沢賢治の里にふさわしい新花巻図書館を次世代に」―。「病院跡地」への立地を求める市民運動グループは七夕の(昨年)7月7日から、全世界に向けたオンライン署名をスタートさせた。イーハトーブ図書館をつくる会の瀧成子代表は「私たちは諦めない。孫やひ孫の代まで誇れる図書館を実現したい。駅前の狭いスペースに図書館を押し込んではならない。賢治の銀河宇宙の果てまで夢を広げたい」とこう呼びかけている。    「わたくしといふ現象は/仮定された有機交流電燈の/ひとつの青い照明です/(あらゆる透明な幽霊の複合体)」(『春と修羅』序)―。賢治はこんな謎めいた言葉を残しています。生きとし生ける者の平等の危機や足元に忍び寄る地球温暖化、少子高齢化など地球全体の困難に立ち向かうためのヒントがこの言葉には秘められていると思います。賢治はこんなメッセージも伝え残しています。「正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識してこれに応じて行くことである。われらは世界のまことの幸福を索(たず)ねよう、求道すでに道である」(『農民芸術概論綱要』)ー。考え続け、問い続けることの大切さを訴えた言葉です。    私たちはそんな賢治を“実験”したいと考えています。みなさん、振って署名にご協力ください。海外に住む賢治ファンの方々への拡散もどうぞ、よろしくお願い申し上げます。     ●オンライン署名の入り口は以下から   https://chng.it/khxdhyqLNS     ●新花巻図書館についての詳しい経過や情報は下記へ ・署名実行委員会ホームページ「新花巻図書館を宮沢賢治ゆかりの病院跡地に!] https://hanamakibiblio.jimdosite.com/   ・ヒカリノミチ通信(増子義久)   https://samidare.jp/masuko/   ・おいものブログ~カテゴリー「夢の新花巻図書館を目指して」    https://oimonosenaka.seesaa.net/                  
    2026.02.25
  • 新図書館WSで意見表明へ…将来のまちづくりを視野に入れた議論を~”民意”を度外視した行政のあり方に批判!!??

       「新しい図書館を一緒に創っていく」―。新花巻図書館の基本設計に関する第1回目のワークショップ(WS)が21日に開かれ、公募24人を含めた60人の参加者があるべき“図書館像”について、話し合った。私は以下に掲載する意見書を配布し「駅前か病院跡地か」―の原点に立ち返るべきだと主張したが、「この会議は駅前立地を前提にした話し合いの場だ」として、一蹴された。改めて、“駅前図書館”を既成事実化するためのWSであることが浮き彫りになった。    一方、設計業務を受託した「昭和設計・tデ・山田紗子建築設計事務所共同企業体」の関係者のひとりはこの日の会議での私の質問に対して、「二つの候補地をめぐる“立地”論争があったことはインターネット情報などで断片的には知っていたが、行政側から駅前立地に至る詳しい経緯についての説明はなかった」と答え、市側もその事実をしぶしぶ認めた。病院跡地への立地を求めて署名活動を続けてきたグループは「こんなことって、許されるのか。私たちの気持ちを踏みにじるにもほどがある。民意って、一体何なのか」と怒りを露わにしていた。    さらに、「駅前立地」の決め手になった対話型「市民会議」のファシリテーター(行司役)を務めた山口覚・慶応義塾大学大学院特任教授に対し、改めてその構成の正当性をただした結果、同教授はこう答えた。「確かにその構成員(75人)の数や毎回、参加者がその数を下回ったことなど首をかしげる部分もあった。しかし、私が要請されたのはファシリテーターという役割で、会議の構成などについて注文を付ける立場にはなかった」ー    ところで過日、当市の初代名誉市民で著名な宗教学者である山折哲雄さんから、拙著『「イーハトーブ“図書館戦争”」従軍記』を贈ったことに対する丁重な礼状が届いた。「病院跡地」への図書館立地に賛同してくれた山折さんは、何も手助けができなかったことを詫びつつ、手紙にこう記していた。     「いかに大変な経験をされたか、その一行一行から理解できたような気がします。おのれの非才をみとめ、お詫びする外はありません。あなたのこれまでの『たたかい』には頭を下げ、感嘆する以外にありません。やもめ暮らしで、さぞご不自由だと思いますが、せめてその噴気と怒気を大空に飛ばして生き抜いてください」―。山折さんは現在、私よりひと回り上の94歳。大先達のほとばし出るような檄(げき)に身震いがした。     ※      市内桜町在住の増子義久(ますこよしひさ)と申します。本日は新花巻図書館のあり方を話し合うWS(ワークショップ)の場に公募委員のひとりとして参加する機会を与えていただき、感謝を申し上げます。この場を借りて、図書館に対する私の思いと現在の立ち位置について、若干、意見を述べさせていただきたいと思います。    ちょっと、お願いがございます。私はいま85歳という高齢のため、杖に頼らなければ立っていることができなくなりました。今回の機会は人生最後のチャンスだと思いますので、座ったままでお話しする無礼をお許しください。また、長期間にわたって、迷走を続けてきた図書館問題だけに論点整理するだけでも相当の時間が必要になります。このため、要点をまとめた文章を皆さまの手元にもお配りさせていただきました。双方の理解に齟齬(そご)が生じないよう、その文章にも目を向けながら、私の話しを聞いていただければ幸いです。よろしく、お願い申し上げます。    さて、長年の懸案だった新図書館問題は足かけ15年という歳月を経て、やっと上田前市政下でJR花巻駅前の元スポーツ店跡地に建設するという決定を見ました。現段階は建設に向けた設計業務に当たる「昭和設計・tデ・山田紗子建築設計事務所共同企業体」(以下、「昭和設計企業体」と呼ぶ)が受注先に選定され、同企業体と1月7日付で契約が締結されました。今後、新しい小原市政下で着工や開館に向けた本番の市政運営が展開されることになりますが、この節目の時点で何点か確認しておきたいと思います。     ●まず、「民意」をどう認識するかということについてです。「駅前立地」に最終的にゴーサインを出したのは対話型「市民会議」という組織でした。市側の説明によると、無作為抽出した市民3,500人に対し、会議への参加を呼びかけた結果、75人が応募し延べ4回の会議が開催されました。しかし、すべての会議に出席したのはわずか42人で、6人が一度も出席しなかったことが明らかになりました。たとえば、令和8年1月末現在の市人口は88,501人になっていますが、わずか42人という数字が果たして、市民全体の民意を反映していると言えるのかどうか。    一方、「旧花巻病院跡地」への立地を求める市民の署名数は市側が精査した結果、6,181筆に上ったこともわかっています。「42VS6,181」というこの数字の開きをどうとらえるのか。「民意」という観点から、その認識についての見解を伺います。   ●次にいわゆる“駅前図書館”の立地環境についてです。今回、公募プロポーザルに応募した設計業者は61企業体に上り、うち第二次審査に進んだ6企業体の中から前記の昭和設計企業体が委託業者に選定されました。「花巻ならではの図書館」ということで、ほとんどの企業体が宮沢賢治の世界観を図書空間にどう反映させるか―に苦慮した形跡がうかがわれました。中にはずばり「イーハトーブ図書館」の実現を掲げた企業体もありました。    市側が示した「モデル案」では新図書館は延べ床面積が4,500㎡の2階建てで、現時点でざっと40億円の事業費が見込まれています。一方、昭和設計企業体の提案書によると、建物は3階建てになっており、又三郎シャフトや星めぐり回廊など賢治を意識した設計の工夫が随所に見られます。しかし、周囲に建物が密集する土地柄から結局、“賢治色”を打ち出すためには上層に延ばすしかなかったのではないかと思われます。銀河宇宙という賢治の無限空間をビル群に囲まれた狭隘な立地環境の中で演出できると市側は考えているのか―図書館と賢治との親和性についての認識を改めてお聞かせください。   ●最後に花巻の将来を展望したひとつの提案をしたいと思います。当初の賃貸住宅付き図書館の「駅前立地」構想が撤回された直後から、市側から若い世代が駅前を望んでいるという「若者待望論」がささやかれるようになりました。しかし、ある若者グループが市内4校の高校生924人に対して実施したアンケート調査によると、75%以上が「駅前」を望むものの、希望する機能は実は図書館本体よりも学習やカフェ、飲食などが自由にできる“たまり場”的な空間だったことが明らかになりました。    上田前市長も以前、元スポーツ店の建物を解体せずに再利用する考えを示したことがありました。さらに、市の立地適正化計画の中で病院跡地への新図書館の立地を掲げたのは他ならない前市長自身でした。この原点に立ち返り、駅前にはこのスポーツ店を改装した待合室を兼ねた「若者空間」(図書館分館)を提供し、図書館本館はすでに市有地化され、霊峰・早池峰を仰ぎ見るという立地環境にも恵まれた病院跡地に建設することを望みます。    「イーハトーブはなまき」の名声はいまや、世界中にとどろいています。その功績のひとつはもちろん「世界の賢治」です。しかし、その名声をさらに広げてくれたのは言うまでもなく、郷土ゆかりのあの若き大リーガーたちです。運動施設が集中する西地区にはいま、パワ―あふれる若者たちの躍動感がみなぎっています。    新市長に就任した小原勝氏は県職員時代、「文化スポーツ部長」を歴任した“文武両道”の使い手としても知られています。この地を東西につなぐ駅橋上化事業(自由通路)がまもなく、スタートします。この東西自由通路を分岐点とし、西地区は「スポーツ・運動」ゾーン、東地区は「文化・教育」ゾーンときちんと棲(す)み分けることによって、このまちの輝かしい未来が約束されるのではないでしょうか。    病院跡地にはかつて賢治が教鞭を取り、「花巻農学校精神歌」を作詞した稗貫農学校(県立花巻農学校の前身)の建物が建っていました。「日ハ君臨シ/カガヤキハ/白金ノアメ/ソソギタリ/ワレラハ黒キ/ツチニ俯シ/マコトノクサノ/タネマケリ…」―。朝7時、いまや“市民歌”となったこの精神歌が市内に流れます。賢治が“夢の国”と呼んだ理想郷「イーハトーブ」はもうすぐ、夜明けを迎えようとしています。    「図書館は民主主義の柱である」―。最後に米国の黒人作家で、ノーベル文学賞を受賞した故トニ・モリソンのこの言葉を紹介し、病院跡地への新図書館の立地を要望する意見表明とします。ありがとうございました。           (写真は新図書館WSに参加した市民=2月21日午後、花巻市大通りの「なはんプラザ」で)       ≪追記≫~清瀬市長選、図書館問題が争点に!!??    東京都の清瀬市長選(3月22日告示、29日投開票)に、新人で市副議長の原田博美さん(50)が無所属で立候補すると表明した。市内で記者会見し、図書館廃止を巡る現市政の対応を「事前の説明なく突然に決定した」と批判。「市民の声がちゃんと届く市政を目指したい」と訴えた。原田さんは2003年から市議選に共産党公認で6期当選している。市長選も同党から推薦を得る見通し。市長選への出馬表明は、現職の渋谷桂司(けいし)さん(52)に続いて2人目(21日付「東京新聞」)           ★オンライン署名のお願い★      「宮沢賢治の里にふさわしい新花巻図書館を次世代に」―。「病院跡地」への立地を求める市民運動グループは七夕の(昨年)7月7日から、全世界に向けたオンライン署名をスタートさせた。イーハトーブ図書館をつくる会の瀧成子代表は「私たちは諦めない。孫やひ孫の代まで誇れる図書館を実現したい。駅前の狭いスペースに図書館を押し込んではならない。賢治の銀河宇宙の果てまで夢を広げたい」とこう呼びかけている。    「わたくしといふ現象は/仮定された有機交流電燈の/ひとつの青い照明です/(あらゆる透明な幽霊の複合体)」(『春と修羅』序)―。賢治はこんな謎めいた言葉を残しています。生きとし生ける者の平等の危機や足元に忍び寄る地球温暖化、少子高齢化など地球全体の困難に立ち向かうためのヒントがこの言葉には秘められていると思います。賢治はこんなメッセージも伝え残しています。「正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識してこれに応じて行くことである。われらは世界のまことの幸福を索(たず)ねよう、求道すでに道である」(『農民芸術概論綱要』)ー。考え続け、問い続けることの大切さを訴えた言葉です。    私たちはそんな賢治を“実験”したいと考えています。みなさん、振って署名にご協力ください。海外に住む賢治ファンの方々への拡散もどうぞ、よろしくお願い申し上げます。     ●オンライン署名の入り口は以下から   https://chng.it/khxdhyqLNS     ●新花巻図書館についての詳しい経過や情報は下記へ ・署名実行委員会ホームページ「新花巻図書館を宮沢賢治ゆかりの病院跡地に!] https://hanamakibiblio.jimdosite.com/   ・ヒカリノミチ通信(増子義久)   https://samidare.jp/masuko/   ・おいものブログ~カテゴリー「夢の新花巻図書館を目指して」    https://oimonosenaka.seesaa.net/            
    2026.02.21
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