速報~前代未聞!?…花巻市が当初予算案を撤回

  • 速報~前代未聞!?…花巻市が当初予算案を撤回

 

 花巻市は開会中の花巻市議会3月定例会に上程している「令和2年度一般会計予算(案)」を撤回することを9日付のHPで公表した。予算総額は482億3,050万円。この中には人件費などの必要経費が含まれており、予算案そのものを全面撤回するのは前代未聞。HPによると、予算特別委員会が開催される今月11日午前10時から本会議を開き、図書館関連予算を減額したうえで、改めて必要経費などを盛り込んだ“修正案”を再提案するものとみられる。このため、同委員会の予算審議は午後1時からに先延ばしされた。今回の措置は新図書館構想の事実上の「白紙撤回」と言えそうだ。

 

 この異常事態の背景には「新図書館」構想をめぐる議会側との対立がある。上提案の中には新図書館関連の予算として、①「図書館整備事業費」(新図書館整備基本構想作成費)1,528万円、②「都市再生推進事業費」(花巻駅周辺基盤整備検討調査実施費)2,809万円の計4,337万円が計上されていた。しかし、議会側が図書館のあり方を調査・研究する「特別委員会」の設置を決めているほか、市民無視のやり方や調査委託先との不明朗な関係が取りざたされ、この際いったん「白紙」に戻す選択を余儀なくされたものとみられる。ただ一方で、“強引”ともいえる手法で、このプロジェクトを進めた上田東一市長の政治責任が問われるのは必至で、今後の対応が注目される。

 

 一方この日、文教福祉常任委員会(本舘憲一委員長ら8人)は新図書館の単独整備を求めていた陳情審査(2月25日付当ブログ参照)を行い、「議会としても特別委員会の設置を予定しており、今後、さらに議論を深める必要がある」として、委員長を除く全員一致で「継続審査」に付することを決めた。参考人陳述に立った「新花巻図書館を考える会」の山下牧子代表(提出者)は「今回の新図書館構想を知った時は驚きと同時に失望した」と単独整備を強く求めた。

 

 「当局側としては最善策の原案として、提示したつもりだったが、立地場所の変更を含めて、今後、再検討をしたい」、「もし市民の大勢が賃貸住宅との一体化を望まないということになれば、その考えを撤回することもあり得る」―。説明にたった市川清志・生涯学習部長の答弁は当初の威勢の良さはどこかに消え、「青菜に塩」状態に。新図書館問題の劣勢に加え、コロナ騒動やパワハラ疑惑が追い打ちをかける格好で、上田「ワンマン」市政はレ-ムダック(死に体)状態に陥りつつあるようだ。

 

 

 

 

 

 

(写真は断崖絶壁に立たされた花巻市庁舎=市内花城町で。インターネット上に公開の写真から)

 

2020.03.09:masuko:[ヒカリノミチ通信について]

この記事へのコメントはこちら

※このコメントを編集・削除するためのパスワードです。
※半角英数字4文字で入力して下さい。記号は使用できません。