朝夕の虫の音に秋が近い事を感じる今日この頃、以前から気になっていたスイーツ‘ごぼう姫’をようやくゲット。
‘おらんだ市場 菜なポート’で買えると知り、何度か足を運ぶも空振りに。
週末の金、土、日の限定販売と知り勇んで出掛けた。
持ち帰ったカップの蓋を外すと目に飛び込んで来たのは賽の目に刻まれた牛蒡が黄色みを帯びた透明なゼラチンに覆われ全面を埋め尽くしたお姿。
横からはその下が純白のムース状になっており二層構造なのが見て取れる。
さっそくスプーンですくって口に運ぶ。
すかさず牛蒡とバニラが織り成すふんわりとした心地良い香りが広がり、米粒に由来する起伏を感じるクリームとシャッキとした牛蒡の歯触りが素敵なコントラストを描く。
複雑味を帯びた舌触りと口中に何も残さない後口の良さからはくどさをまったく感じない。
派手さや華やかさとは対極の淑やかな上品さを感じさせる繊細で滋味深い味わいが印象的。
この洒落たネーミングや清楚なラベルデザインからも作り手の意図が十分に察せられ確かなコンセプトとクオリティの高さに感服。
あえて米と牛蒡、(それもレインボープラン米のつや姫)という果物ではない食材を採用しこのスイーツを作り上げたのは長井を代表するフレンチレストラン、ご存じジュアンのオーナーシェフ船山氏。
アイディアとセンス、卓越した技能、三つの要件のどれが欠けてもできなかったと思える秀品である。
ふんわりと甘やいだ上品な風味、シャキとした歯触りと軽やかな味わいのスイーツ‘ごぼう姫’。
オンリーワンの美味、ぜひお試しあれ。
この記事へのコメントはこちら