ちょっと風が強い日だったので、お堀にさざなみが立っています。
さざなみといえば児童文学者の巌谷小波(いわやさざなみ)と訳詩家の漣健児(さざなみけんじ)の二人の名前は思い浮かびますが、漣氏も最初の訳詩が「赤鼻のトナカイ」から始まったらしいので、なにか二人の間に関係はあるのでしょうか。
今から二十数年前、漣健児さんにお会いしたことがあります。
下北沢にあったロックンロール・ダイナーでのことです。私が所属していたバンドのメンバーの勤務先のコネで、月一回そこで演奏させてもらっていたのだと記憶しています。
その勤務先の女社長が草野さんという人を連れてきたんだったのではないでしょうか。
名刺交換をさせていただいたのですが、確かミュージック・ライフ編集長と書いてあったかもしれません。どこいったんだろうなあの名刺。
で、その時はうちらの演奏を聴いてくれて、「またこういう音楽を仕掛けていきたい云々」と話されていました。
編集長というよりは仕掛屋さんだったんでしょう。ウエスタン・カーニバルにも深く関わっていたと思います。
この方が漣健児だと知ったのは少し後のことです。
このころお会いした業界の方、例えば漣氏であったり、東京ビートルズのジョージ岡氏であったり(これも名刺もらったんだけどなー、抱きしめたいなどの訳詩はもちろん漣健児)、ザ・キング・トーンズのリードヴォーカル内田正人氏なんかは、どうしても戦後の闇市の匂いのする先生方で、ある意味インチキ臭さがすごい魅力でした。
こっちはペイペイだったので、二言三言お話させていただいたという感じでしたが。
面白かったデス、はい。
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