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中級7回目は豪華な料理

今日は東京の料理教室
中級の7回目。

1.SALTAN KABAB 王侯風鶏料理
2.PHULGOB DAM カリフラワーのダム
3.AKABAR GOSHT PLAO 
  ラムのアカバル大王風ごはん
4.LADDU ミルクでつくったラドウ(お菓子)

です。豪華な料理です。

今回は塩野谷さんと野島さんはお休みで
川村さん、粕賀さん、鈴木さん、阿部さん、
佐藤さん、菅野さん、そして会場の人の分と
全部で10人分。本当は12人分の鶏を
用意したのだが、
カリフラワーは山形の酒井さんのうちからもらいもの。
米はガールズ農場の”香”を使います。

チャトニー考2

”チャトニー”これは日本では「チャツネ」と
呼ばれている物である。このチャツネというものは、
カレーの中に料理の過程で素材として加え、カレーの
味がより複雑になって本格的なぞと、カレー料理本
<カレー粉 料理の本>に登場してくるが、しかし、
インド料理のカリーでは、チャトニーがカリーの中に
調理過程で加えられるとは私の知る限りない。

日本で、インド人がつくった日本のカレーなどという
カレースパイスを販売しているインド人はチャツネを
カレー調理過程で加えると言っているが、
この人のことは論外しておく。

昨日の冒頭の詩のごとく、チャトニーは
料理に添えてその料理と一緒に響される。

そのメーン料理は
肉料理、魚料理、パン類、ご飯類、野菜料理等。
あらゆる料理が可能であり、チャトニー自体も
その料理と相性の良い物が添えられ、相手を
引き立たせるだけではなく、相乗作用を
おこすものである。

チャトニーを大別すると、
1.フレッシュなチャトニー
2.日持ちの良いチャトニー
に分けられる。

1.にはコリアンダーやミント等の
ハーブ類や生姜、レーズン、唐辛子などの
チャトニーがあり、これは出来てすぐ
食するものであり、2~3時間経過しただけで
渇変し、色がきたなくなる。

2.のチャトニーには、バナナ、オレンジ、
パイナップル、レモン、りんご、ぶどう等の
フルーツや、人参、ルバーブ、にんにく、トマト
等の野菜、それにレーズン、デーツ、マンゴー、
ピスタチオ、カシューナッツ等のドライフルーツを
材料にしたものがある。

このチャトニーは火を通し、砂糖を加える。さらに
酸味は酢、アームチュール(マンゴーパウダー)
イムリ(タマリンド)コーカム等が使われる。
砂糖と酸味、そして加熱される事によって保存が
きくのである。

インド料理は出来たてを食べるというのが原則であるが、
2.んもチャトニーと”野菜の油漬けの乳酸発酵させて
つくるアチャール”だけが日を経て食べる例外的な
食べ物といえよう。

この2のチャトニーとママレードやジャムとの関連性
については解明されてはいないが、大塚滋氏によれば
ヨーロッパへインドより砂糖が紀元前300年頃もたされ、
ジャムに試みられ、王侯貴族が貴重品として食した
とのことである。それ以前は蜂蜜を使っていたらしい。

尚、冒頭の詩は、当時、イギリスに”グレイ少佐”という
ラベルのチャトニーがあり、それが好評だったことから
生まれた詩である。

21年前から、はぐれもんだった私が書いた文章らしい
ところがみられ、
本人だけが王道を往ってるつもりは今も変わらず・・・

チャトニー考

スパリヴァーラムという機関誌
を元嫁が発行してて
その何号かに私が
チャトニーについて書いたことが
あり、それを改めて
ここに書きますと・・・

1990年8月25日

私だけのインド料理

「美味しいのが勝ち」(三)チャトニー

「少佐どまりは納得できない」

鶏肉も羊肉も
チャトニー添えれば、驚くほどのおいしさ
チャトニは永遠の神秘、そんな手柄をたてたのに
なぜグレイン少佐は大佐に昇進しなかったのか?

ジョン・F・マッケイ タイム社刊より

「チャトニーの添えてない料理は笑顔のない女性のようだ」
と酒に飲まれた頭で記憶違いをしていたが、もっとも、
インドでは美女の条件にえくぼがして来ない。

『ENGLISH-HINDI DICTIONARY』で「DIMPLE」に該当する
語があったが、逆に『HINDI-ENGLISH DICTIONARY』で引くと
DIMPLEは出てこず、「あばた」という意味の「PIT」が見られる。

「あばたもえくぼ」という常套句も、インドでは
「えきぼもあばた」になるかしらん。
この「あばた」という言葉は、サンスクリットの
アルブダ(arbuda)の音写で皮包・腫れものの意で
あるとされ、「八寒地獄」の一つの「阿浮陀(あぶだ)地獄」の
阿浮陀であるという。

日本でも、えくぼがあるからどんな女性も魅力的ともいえない。
しかし、えくぼがある為に少しプラスの要因が増えるとはいえるだろう。

えくぼと違い「トリ・ヴァリー」<へその上下の三本の条>に対しては
なれないものがあり、カーリーダーサやバルトリハリの詩頌の世界だけでは
もうひとつ見えてこなかったものが、実際の生身の女性で見えてくる。
それは愛の神カーマが登る階段でもある、トリ・ヴァリーでしかありえない。

牡鹿や蓮華にたとえられる眼、象の前額の比喩の胸も美晴しいが、しかし
何といってもトリヴァリーと言う事は「料理にチャトニー、女性にトリ・ヴァリー」
と言い切る事も可能なことだろう。

女性とトリ・ヴァリーについては、その方面の先達に高説を開現していただく
事にして、「チャトニー」に話を戻すことにする!

と、もの凄い前書きだが、いよいよチャトニーに話は移るが
それは次回ということで。

【インド料理を作る時のゴールデンルール】

【インド料理を作る時のゴールデンルール】(まとめ)

第1章

鍋の水気をとり、火にかけること。
炒める前(材料を入れる前)に
鍋にギィーをとり温めてから(かなり高温)
材料を入れること。入れてから火力を下げ
焦がさないようにすること。
盛り付ける時、揚げものはペーパータオルで
余分な油をとっておくこと。

第2章

焼きものは焼きあがったら
すぐに分けてサーブすること。

第3章

フライパンは使用後
水で洗わずきれいにする時は
少量の塩を入れ熱し
紙でふきとること。

第4章

肉や野菜を茹でる時は
まず湯をわかす。その量は
食物をやわらかくするに必要なだけ。

第5章

野菜を色よく茹でたい時は
少量の塩を加え、数滴のレモンのしぼり汁か
ひとつまみの重曹を加えると綺麗な色に
茹で上がる。(特に蓮根の場合は
そうしないと黒くなってしまう。)

第6章

塩、タマリンド、アームチュール
(マンゴーパウダー)やトマト等の酸味の
あるものは最後に入れること。
(食物をかたくすることがあるため)

第7章

玉葱を使ったカリーをつくる時は
玉葱をみじん切りにしておいたものを
使うとかなりの時間が短縮できる

第8章

リッチな(豪華な)肉のカリーを
つくる時は大さじ10杯のギィーを使う。
コリアンダー、にんにく、フェネグリーク、等の
スパイスを使ったカリーを作る時はギィーを大さじ8

第9章

もし、カリーやスープが塩っぽく
なったら、丸ごと(皮をむいた)ポテトを
加えると塩をポテトが吸い込み、しょっぱくなくなる。

第10章

大部分の野菜には
水分を含んでいるので
調理するとき水を加えず
野菜のもっている水分で煮る

第11章

サラダ菜、コリアンダー、ミント等は
ナイフで切ってはいけない。
それっらの水分保つために
1枚ずつ手でむいたりちぎる。

第12章

きゅうりは両端を少し切り取り一緒に
するとあわが出てきて苦味が消える。

第13章

挽き肉、鶏、魚、エビは調理前に
長時間水につけておかない。
水溶性の栄養が流れ出すので。

第14章

マトンやチキンをやわらかくするため
には、調理をする前に熟していないパパイヤの
ペーストをすりつける。375gに大さじ1杯の
パパイヤ、もし、パパイヤがなければ
お酢に水を加えらものを用いる。

第15章

肉を挽き肉にする時、より細かくするため
小さじ1の砂糖を加えるとよい。

第16章

ブレイン(脳)は調理する前に
茹でておくこと。最初によく洗って
茹で汁の中にハリーミルチ、生姜と
少量の塩を加え、その中にブレインを入れ
5~6分茹でる。

第17章

えびやレバーを調理する時
いつでも生姜とにんにくを加える

第18章

ダールは1~2時間水に浸して
おき、その水と一緒に調理する。
少量のターメリックを加えると早く柔らかくなる
香りよく仕上げるにはフェネグリークシードを
鉄板でマスタードオイルに2~3滴で炒め
冷めてからつぶしておき、これを使う。

第19章

米はいつでも調理前30分前にといでおく。

第20章

赤唐辛子の辛さは種のところに
あるのでマイルドに仕上げたいときは
種を捨てる。1本の干し唐辛子は小さじ1の
唐辛子粉と同じ位。

第21章

ゼリーを型からはずすには
数秒火にかざすと型から
ゼリーがすべり出る。
このゼリーは5~6分間冷凍室へ。

第22章

プリンやシロップなどに
ローズウォーターやケワラエッセンス
などを入れる時は冷やしてから
入れる。熱いうちに入れると
香りがとんでしまう。

第23章

新鮮ヨーグルトを作る時、
使用するミルクの量にかかわらず
小さじ1/2以上のヨーグルトを使ってはいけない。
それ以上つかうと酸味が強くなる。

第24章

パン粉を長く保存する時は
容器の底に吸い取り紙をしくこと。

第25章

スパイス類を虫から守るには
密閉容器に塩のかたまりと
黒こしょうの実を入れるとよい。

第26章

缶詰の使い残りは
缶詰から出し別容器で
保存すること。

第27章

ストック(煮出し汁)とは、肉や野菜のうまみを
煮出した液体のことで、ソースやグレビィーを
つくるためのベースとなるもの。
羊やチキンの残った骨、にんじん、玉葱、
セロリ、かぶ、キャベツ、カリフラワーから
おいしいストックが出来る


という27のルールです。
皆様は実行してますか?
こんなのは常識だという人。
いや、初めて聞いたという人。

私はこの中でヨーグルトを
作る時、小さじ1/2では出来ず
大さじ4使っていました。それでも
それほど酸味は強くなかったのですが・・・

この本は元嫁に没収されたので
現在、私の手元にはありません。

新書本状の「INDIAN COOKING」
著者は「KALA PRIMILANI」です。

チャトニーとチャツネじは同じもの?

前にチャトニーのこと書いたのだが
チャトニーとチャツネについて
ちょっと私見を。

チャトニーとは元々インドのもので、
それをイギリスに渡り
戦前の日本郵船などで
イギリススタイルの食事とともに
付け合せ的にアチャール等と
共に出されたものだろう。

それらが福神漬になり、
らっきょうの酢漬けになり、
チャツネをカリーに入れると
本格的などという話は
私も知っていますが、
実際インドでもそんなことを
しないので、調理過程で
カリーにいれたことは
私はありません。

日本のカレーなら何でも
ありなので、お醤油をいれたり
インスタントコーヒーをいれたり
福神漬の汁を入れたり・・・と。

チャトニーとはインドでは
ソースのような扱いで
サモーサに付けたり
カバーブ類に付けたり
というようなものなのです。