ちょっと一言

いろいろ書いてきたけど、わかってもらえたかしら。
インド料理のことなので、ただ、カレーを
提供しているところには関係のない話です。
しかし、カレーを提供していながらわかった
ふりをしてる人や料理研究家の先生方に
一言でした。

ガラムマサーラーのことを書きます。
日本ではガラム・マサラと言われていますが、
ヒンディーの辞書で調べると、ガラム・マサーラー
とのっています。マサラではなくマサーラーです。
そして鎌倉書房の「世界のスパイス百科」で
訳者の小野村正敏が86頁に
カレー粉にいちばん近いのは、ガラムマサラ(
文字通りひりひりするする混ぜものの意)である
と訳してあり、その後、ガラム・マサーラーは
”ひりひり辛い混合物”となっていた
ようです。
実際インドで販売されているガラム・
マサーラーには”辛いスパイス”は入っていません。
ガラムには”熱した”や”フレッシュ”という意味
があります。インドの街角で売ってる
チャイ屋さんのかけ声に”ガラムチャイ、
ガラムチャイ”とあります。これは熱い
お茶だよといっているので、辛いお茶だよ
といっているのではありません。
昔、23年前まで、英語のインド料理の本
を284冊もってたことがあり、それでガラム・
マサーラーだけを調べたことがあります。
唐辛子が入ってたのは2しかなく、1つは
マドライ、もう1つはカシミールの本でした。
マドライでは石棒でドロドロにつぶして使う
のであります。
カシミールは赤唐辛子は、あんまり辛くはない
パプリカに近いようなマサーラーであります。
まあ 初めに翻訳のせいで誤ったまま
流通し(1981年から)今まだ誤ったまま
流通し続けています。

2022.06.26:jay:[今月のジャイ]