ミルク文化。

ここんとこコロナ騒ぎで、給食の牛乳の使いみちがなく、「蘇」をつくるのが流行してるらしい。

TVもなくスマホも持たない私としては、世の中のはやりすたりと関わらずインド料理を作ってるので、牛乳でつくるならパニールやコーヤをつくればいいのにと思ってしまう。

”そ”には”蘓”、”蘇”、”酥”の文字があり、蘓が一番古く、蘓が蘇になったのはいつ頃かというと、平安時代の820年の『弘仁格式』では明確ではなく、892年成立の『類聚国史』が「貢蘇」と記してあり、平安時代の早い時期に「蘇」の字が用いられているらしい。

貢蘇とは全国から宮廷へ献立されたもので、この伝統が終るのは鎌倉時代と言われている。

ミルク文化が断絶した理由としては律令制度の弛緩や荘園の拡大があり、宮牧の消滅にあるとされているか、中国でもミルク文化から大豆文化に移行していったのとつながっていると思われる。

参考文献 「古代日本のミルクロード」
       廣野 卓 著 (中公新書) 1995年
       「古代日本のチーズ」
       廣野 卓 著 (角川選書) 平成8年
2020.03.20:jay:[今月のジャイ]