『鉄道景』その6 ミルク色の夜明け

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 ミルク色の夜明け

  見えてくるまっすぐな道。

  忘れないよ、この道を。

 

 作者の蛭川さんに、今回展示された作品の中で一番思い入れのある作品はどれですか、という大変失礼な質問をしたところ、蛭川さんはこの「ミルク色の夜明け」だと教えてくれました。「今回の展示が決まった段階で、出品作品として最初に浮かんだのがこの作品です。」と。「納得する乳白色を出すために何回もプリントし直しました。」とも。

 「ミルク色の夜明け」には、題名を含めてたった3行の文しか添えられていない。そのことを尋ねると、「これは『フランダースの犬』というアニメの主題歌の一節です。大好きだった物語とその主題歌をイメージした作品を撮りたかったのです。」とのこと。

 

 通学列車に向かう女生徒は、今はどうしているのだろう。希望へと続く道は見えているのだろうか。通い続けたこの道を忘れないでいてほしいものだ。蛭川さんにお話を伺った後に、そんな思いがよぎった。

2025.08.21:orada3:[イベント情報]

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