成田駅前の桜は、所有者である地元の高橋鯉屋さんが育ててくれているものです。2年前は遠方からおいでになった友人も交えて、楽しく花見をしたものですが、残念ながら今年も自粛の春となってしまいました。それでも、羽前成田駅前はソメイヨシノに続いてシダレ桜が満開となっています。カンザンやカンピ、ウコンなどの珍しい桜はまだ蕾で、しばらくは楽しめそうです。なお、金・土・日の週末の午後は駅舎内で「鈴木亮写真展」も開催しています。どちらもマナーを守って鑑賞ください。
冬の虹と雪灯り
久しぶりの晴れ間に、虹が現れました。冬の虹は、雪との戦いに明け暮れる日々に、ひと時の休息の時間を与えてくれます。ましてやコロナ禍で塞ぎ込む毎日の中では、希望やときめきをも呼び起こしてくれます。
というわけで、虹のゲートを、粉雪を颯爽と舞い上げて駆けて来るフラワー号の写真を撮ろうと、カメラを持って待ち構えていました。けれども3分後に到着した紅花号の頭上に、その想いだけをかすかに残すようにして、冬の虹は儚く消えてしまいました。
虹が現れた昨日は、長井市内で第18回雪灯り回廊祭りが行われました。SNSに上げられる写真からは、コロナを吹き飛ばせとの市民の思いが伝わってきます。ランタンの灯りは、凍てつく空にかかる虹のように、折れそうな心を支え合いながらみんなの気持ちを繋いでいこうというメッセージのように思えました。
除雪車の警標
線路沿いに写真のような標識を見かけたことはありませんか。これは、除雪車への標識(警標)です。新聞記事に続いて、除雪車に関連した標識の話題(2017年3月掲載)を紹介します。
雪かき車(ラッセル車)にはウィングとフランジャーという機械があります。ウィングは雪を横に押しのけ、フランジャーは線路の間にある雪をかきだす仕掛けです。普通は、ウィングを広げ、フランジャーを下におろした状態で除雪を行いますが、トンネルや踏切などを通過する場合は危険です。このため、ウィングやフランジャーを使用しない場所にこの標識が立てられています。◇が「ウィング使用禁止標」 □が「フランジャー使用禁止標」です。場所によっては、両方の標識が一緒に立っていることもあります。
また踏切やホームの前後に、水色のスズランテープが巻き付けられたようなものを見かけます。これも警標と同じもので、毎年冬が近づく頃に、工務担当の山形鉄道社員が設置しています。吹雪で前が全く見えない状況下での運転をイメージしながら、設置をしていたんだろうと思います。いよいよ冬本番、どうぞお気を付けてお仕事をしてください。
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鉄道標識はこちらをどうぞ ⇒ https://samidare.jp/orada/note?p=list&c=411411
サンタは列車にのって
12月24日はクリスマスイブ。それぞれの家庭で楽しいイブの夜を過ごしたことでしょう。25年前の12月24日、成田駅は子ども達の笑顔で溢れかえっていました。地元の子供会が駅舎でクリスマスイベントをやったのです。
子供たちが荒砥から長井線に乗って成田駅に到着し、キャンドルを灯しながら讃美歌を歌う。そしてサンタクロースが下り列車で成田駅に登場し、子供達にお菓子のプレゼントをするというもの。
この頃は、子供も3、40人もいましたが、地元に残っているのは5人もいません。ビデオの中の子ども達は、今は社会人となり、家庭を持っている人もいるでしょう。25年の歳月に大人たちの髪の毛も薄くなってしまったけれど、いつまでも心に残る停車場の想い出です。