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Q5. 学校でもボランティアしてますよね?

A5 ボランティアの基本理念は、自発性・無償性・公共性・先駆性の4つです(1992年「生涯学習審議会答申」より)。
そのうち1番大切なのは自発性です。でも、実際は自由意志と強制の間のグレーゾーンの「ボランティア活動」も確かに存在します。ドイツでは18歳の男子に対して1年間の兵役義務か病院等での奉仕活動が課されます。日本でも2000年「教育改革国民会議」が中間報告で「18歳になったら奉仕活動をするようにする」という提言を発表しました。これは、2002年度の「学校教育法」「社会教育法」の一部改正の際に「ボランティアなどの社会奉仕体験活動」の必要性を盛り込むことにつながりました。これらの「奉仕」がボランティア活動かどうか、議論が分かれると思います。
ただ、ボランティア活動とボランティア学習は、区別する必要があります。ボランティア活動とは、「活動者の自由意志が最大限に尊重された、公共の利益に寄与するための市民による非営利活動」であるのに対し、ボランティア学習は、「ボランティア活動の潜在的教育力を活用した、意図的制度的に教育目標が設定された学習活動」を言うからです。学校でのボランティアは多くの場合「ボランティア学習」だと思います。
2011.08.05:青年の家:[ボランティアQ&A]

Q6. 有償のボランティアもあるのですか?

A6 理念の2つめは無償性です。「労働の対価として何らかの報酬を受け取ればそれはもうボランティアとはいえない」という人もいれば、「交通費や食事代程度の経費や謝礼を受け取ってもボランティアの価値を損なうものでない」という人もいます。あなたはどう思いますか。
 ジャスティン・デービス・スミスという人は、1999年に論文で�その行為が金銭的な報酬を得ることを第1の目的としていない。�その行為によって得る収入がその行為に認められている経済的価値を上回るものでない、という定義を示しました。でも厳密に定義してボランティア活動の定義を狭めるより活動に様々な形があると認めて1人1人が自分の考えにあったボランティア活動を選択してはいかがでしょうか。
2011.08.05:青年の家:[ボランティアQ&A]

Q7. よく聞く「NGO」「NPO」って何ですか?

A7 理念の3つめは公共性・公益性です。公共性とは自分のためでなく、みんなのため、社会のためを意味します。また、広く社会全般の利益のことを公益性といいます。これは営利を目的としないことを意味します。NPOとは営利を目的としない団体(Nonprofit organization 非営利組織)のことで、広義に言うNPOとは、財団法人、社団法人、学校法人から町内会、自治体まで、不特定多数の者の利益をはかる民間の団体全てを指します。これに対して狭義のNPOとは、特定非営利活動促進法(通称NPO法)に基づく法人です。これは、12分野のいずれかを主たる活動目的にする非営利団体で、知事か首相の認証を受けた法人のことです。NPOといったら、ふつうはこちらを指します。
また、NGO(Nongovernmental organization非政府組織) とは、アメリカではNPOと区別せずに使うようですが、日本では、特に平和、人権問題などで国際的な活動をする非営利団体を指します。
では、NPO=ボランティア団体なのかというと、ちょっと違います。ボランティア団体も自発的に非営利活動を行うのですからNPOの一つですが、NPOには給料をもらって雇われている人がいる場合もあります。NPOという大きな集合の中にボランティア団体も含まれる、という関係です。
2011.08.05:青年の家:[ボランティアQ&A]

Q8. お役所の穴埋め役じゃないんですか?

A8 理念の4つめは先駆性・創造性です。ボランティアは非営利、非政府の組織です。これは政府の公務員や企業の会社員とは異なる特質があります。公務員は全ての住民に奉仕しなければなりませんので公平性を無視するわけにはいきません。会社員は利潤の追求を目的とする企業で働いているのですから、採算性を度外視するわけにはいきません。
これに対し、自分の意志で参加したボランティアには与えられた裁量は大きく、創造性をいかした先駆的な仕事ができます。ただボランティアは、目の前で困っている人にはできることでも、他の地域の人にはできないとか、本業が忙しくなるとできないとか、公平性や継続性では政府や企業にはかないません。政府・企業・NPOがそれぞれの長所を生かし短所を補うことが大事です。
またこれまでの政府のあり方は、明治時代以来の官尊民卑の中央集権的な意識が強く、官が独占して民に施すという意識が強かったのでした。しかし阪神・淡路大震災は行政に対して大きな教訓と課題を課しました。それは大災害時にはボランティアの協力なくしては被災者の救援や地域の復旧はあり得ないということでした。今後両者間のパートナーシッ形成が期待されています。
2011.08.05:青年の家:[ボランティアQ&A]

Q9. ボランティア活動はどうして大切なの?

A9 日本の青少年の問題点は、家族の大きさ、友達や親戚づきあいの範囲等何でもかんでも狭く小さくなっている社会で育ってきたということです。そういう中で育ってしまった結果、青少年の社会力は弱くなってきています。そしていよいよ就職活動という時になってはじめて大きな社会へいきなり放り出されます。「徐々に」がないのです。当然「こわい」と感じるのが人情でしょう。ではどうやったらいいのでしょう。大切なことは、集団を作る力を身につけることです。そのためにはいろんな人に会うことです。会って「その人の役に立つことをやってみよう」、「必要とされる存在だということを知るような会い方をしよう」と言うことです。
なぜなら、人は他者の中に「意味ある自分」を発見したい、つまり自分を必要としてくれる人に会いたいという生物学的衝動を持って生きているからだと言われています。だからボランティアになるということは、「社会の発見」だけでなく「自己発見」のチャンスでもあるわけです。「少年は必要とされてはじめて大人になる。」イギリスのボランティアの父、アレック・ディクソンのことばです。
2011.08.05:青年の家:[ボランティアQ&A]