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灯台下暗し(その1)…“賢治”の待合室が泣いている!!??

  • 灯台下暗し(その1)…“賢治”の待合室が泣いている!!??

 

 「“イ-ハト-ブ”賢治が生涯のほとんどを過ごした“花巻”。賢治の空想の世界の入り口でもあり、この待合室を“集い”の場として利用してほしい。そんな場所を賢治の世界で表現できたなら…」―頭上に掲げられた駅長名のメッセ-ジに感動しながら、当市のシンボル・フクロウ(市鳥)を模したレリ-フ「花巻駅マチアイ」をくぐると、縁起でもないが目の前には“銀河宇宙”どころか、賽(さい)の河原を思わせるような空間が広がっていた。壁に飾られた、銀河鉄道をイメージしたらしい写真がなおさら、そんな気持ちを強くした。

 

 JR花巻駅の待合室―。味が自慢だった「駅そば」店はコロナ禍の前に閉鎖され、隣り合わせにあった洋菓子店もその後、撤退した。私が訪れた正午すぎ、薄暗い「マチアイ」には中年の男性と老婦人がぽつねんと座っていた。駅長の木村光一さんが言った。「私もそば好き。昼飯にはしょつ中、利用していました。常連はやはり、電車の乗降客。店の採算が取れないということは、裏返せば乗降客もそれだけ減っているということになります」―。交換した名刺の肩書にびっくりした。「LIVIT」(リビット)とあった。JR東日本東北総合サ-ビス株式会社(本社・仙台市)の愛称で、JR東日本の完全子会社である。

 

 一方で、約40億円の巨費を投じた「駅橋上化(東西自由通路整備事業)」プロジェクトが大詰めを迎えている。市側によると、来年4月から5月にかけてJR東日本との間で「基本協定・基本設計」を締結し、来年度当初予算に所定の経費を計上したいとしている。この案件については「JR側の負担がほとんどない駅橋上化の裏には、新花巻図書館の駅前立地予定地(JR所有)の土地譲渡交渉を有利に進めるためのある種の合意があるのではないか」―。こんな“密約”疑惑がつきまとう中、今年9月から10月にかけて、市内15か所で市民説明会が行われた。この場でも市側の答弁は迷走を繰り返した。

 

 「橋上化だけで発展するとは考えておらず、人口減少や中心市街地の衰退に少しでも歯止めをかけるために必要だということである」、「まちの発展は行政が何かやれば進むものではなく、民間に期待する部分も大きい。この事業により、まちが動いているという印象を持ってもらうことにより、活性化につながる」、「新図書館と橋上化が一体であると言っているのではなく、JR側は橋上化をやりたいと思っているからこそ、橋上化ができなかった場合、JR側に何らかの意向が生じることを懸念している」、「グランドデザイン(青写真)については、市がすべてを整備していくことは無理であり、民間による活性化が必要不可欠である」…

 

 「まちが動いている」…。一体全体、実体の伴わない“霞(かすみ)”みたいな行政ってあるのか。上田東一市長がいみじくも言ったようにこれこそが「絵に描いたモチ」ではないのか。逆に言えば、ほっぺたが落ちそうな本物の牡丹餅を提供できないという事実をこの言葉は浮き彫りにしているのではないか。“密約”疑惑がますます、真実味をおびる所以(ゆえん)である。

 

 ところで、通学などで現駅舎を利用する機会が多い高校生からはこんな声が相次いだ。「待合室が夜に暗いので明かりをふやしてほしい」、「コンビニの他にファストフ-ド店のようものを作ってほしい。お腹を満たせる場所があれば、駅が充実するのでは…」、「旧そば屋さんを改造して、子どもがホ-ム側を見られるスペ-スにすればよい」…。木村駅長が頭を抱えてつぶやいた。「私たちもテナント運営や鉄道業務などを受託する、いわば下請け。コロナ禍の今、新しい店子を見つけるのは容易じゃない。橋上化などは雲の上の話。利用者の不便を承知しつつ、電気代の節約などでしのぐほかない。県内の東北本線でいま、JR直轄の運営は一ノ関、北上、盛岡だけです」

 

 橋上化が運用開始するのは計画通りに進んだとしても、6~7年先。“賢治”の待合室は人も寄り付かない不気味な空間に成り果てようとしている。行政は将来を予測できない「動いている」観を演出する前に、高校生や木村駅長の“悲鳴”にまず、耳を傾けるべきではないか。そういえば、いつも閑古鳥が鳴いている空間がある。中心市街地のど真ん中にある「花巻中央広場」…こちらのお題目も「活性化」だったことを思い出した(コメント欄に関連写真を2枚掲載)

 

 

 

(写真は「そば処花巻」のシャッタ-は半分、下ろされたまま。閉店した洋菓子店のブラインドには「席の長時間占有」を禁止する貼り紙も=JR花巻駅で)

 

 

 

<追記>~「ブルシット・ジョブ」(壮大なる無駄)の予感!?

 

 「JRロ-カル線維持確保連絡会議」の初会合が今月8日に開かれ、県内6路線の沿線自治体が路線維持のために連携を深めていくことを確認した。2019年度の1キロ当たりの1日平均乗客数が2千人未満の赤字線は6路線10区間で、“賢治”の待合室が始発駅の釜石線(花巻―遠野間)は年間12億700万円に上ることが分かった。今後、JR側は赤字解消のための支援を自治体側に求めてくることも予想され、橋上化構想自体が“砂上の楼閣”にならないとも限らない。「ブルシット・ジョブ」(壮大なる無駄=11月2日付当ブログ参照)という嫌な予感が…

 

 

 

 

 

 

 

選挙公報の「未配布」問題で公開質問状…陳情者が市長宛てに

  • 選挙公報の「未配布」問題で公開質問状…陳情者が市長宛てに

 

 先の市議選(7月24日)の際、公平な選挙を担保するために欠かせない「選挙公報」が一部で未配布だったことに関して、花巻市在住の翻訳家、菊池賞さんが有志の任意団体「花巻市民の権利を守る会」のフェ-スブック上で、上田東一市長宛てに行政責任などを問う公開質問状(9日付)を提出したことを明らかにした。同会は今回の件について、以下のようなコメントを発表した。この「未配布」問題については、当ブログの7月30日付と9月9日及び同21日付で言及、陳情不採択に反対した議員はわずか一人だった経緯などについて触れた。なお、公開質問状に登場する岩間裕子・総合政策部長は「傍聴者”締め出し“文書」(11月8日付当ブログ参照)の策定に関わった行政職トップの座にある。

 

 

 議会は行政を監視する立場であり、双方は車の両輪のように機能する、というのは幻想なのでしょうか?私たちのメンバ-でもある菊池賞さんは8月、選挙公報の配布漏れが起こらない仕組み作りを求めた陳情を議会に提出しましたが、行政からの不当介入と、それに盲目的に同調した議員集団により不採択となりました。「片時も忘れることのなかった故郷に45年ぶりに戻ることができ、地元のために微力ながら尽くそうと思っていたが、善意が踏みにじられる形となり、とても悲しい」と菊池さんは話しています。この件に関して、菊池さんは市長宛に公開質問状を送りました。どのような回答が出されるのでしょう。

 

 

《公開質問状》

 

 

 私は令和4年8月、花巻市議会に選挙公報未配布を防止するための内部統制の確立を訴えた陳情(陳情4号)を市議会に提出しました。これを審議した総務常任委員会に岩間裕子総合政策部長が呼ばれ、法的な部分についての説明を行ないました。

 

 しかし、あろうことか「この陳情を採択したとしても…市長が監査の請求をするのは難しいだろう」などと憶測に基づく発言をし、委員会の判断を誘導する行為まで行ないました。これは行政による議会への不当な介入という越権行為であり、容認できるものではありません。果たして陳情は不採択となり、結果的に一市民である私は憲法第16条で保障された権利を侵害されたことになります。のみならず、岩間氏の行為は憲法第15条2項及び花巻市職員倫理規程第3条に違反していることは明白です。

 

 その上、市長であるあなたは監査の是非を判断する機会を不遜にも部下によって奪われたことになります。最近の岩間氏の行動には公務員としての本分を弁えない傍若無人さが目立ち、市長が部下を教育・統制できていないのではないかという疑念を抱かざるを得ません。岩間氏の行為を第一に市民に対する、第二に議会に対する、第三に市長に対する観点からどのようにお考えですか。根拠を明確にしてご回答ください。なお、回答は11月20日までに文書でお寄せください。

 

令和4年11月9日

花巻市長

上田東一様

 

 

 

 

(写真は市議会総務常任委員会で陳情趣旨を説明する菊池さん。委員席にいるのは不採択を先導したと言われる櫻井肇議員(共産党花巻市議団)=9月9日午前、花巻市役所で)

 

「凡庸な悪」…“思考停止”、ここに極まれり!!??

  • 「凡庸な悪」…“思考停止”、ここに極まれり!!??

 

 「ワ-クショップの開催に当たっては、参加者の緊張感を和らげ、参加者各人が意見を述べやすい雰囲気づくりなど運営手法に気を配っているところであり、これらのことを考慮したものです」―。10月19日開催の「まちづくり市民ワ-クショップ」の際に配布された「傍聴される方へのお願い」と題する文書の策定経過や背景などを求めた行政文書開示請求について上田東一市長名で8日、冒頭のような回答が寄せられた。上に再掲した当該文書ととくと読み比べてほしい。まるで、“暴徒集団”の乱入を想定したかのような書きぶりではないか。そして、市民が総がかりで作り上げるべきはずのまちづくり総合計画における、傍聴者の“締め出し”にも匹敵する姿勢に改めて腰を抜かした。

 

 3期目の当選を果たした直後の市議会定例会での上田市長の発言がこの文言に重なった。”ゴッドファ-ザ-“はこう宣(のたま)った。「強い意見をお持ちの方が、その市民説明会の全体の進行をコントロ-ルするようなことになって市民全般の意見を聞くことができない場合には、また別の方法も考える必要があります。場合によっては、我々のほうから指名しながら…そういう中で検討していただくような組織の立ち上げというのもあり得る」(令和4年3月定例会会議録より)―

 

 上田「1強」宣言の発令…たとえば、参加者から提案があった新しい将来都市像のひとつ―「湯ったり/恵安倍(ぇやんべ)に~結の花っこ/咲くはなまき」。もう、納得!!合点!!イーハトーブの「お花畑」のこんな貧相なたたずまいに。百花繚乱の趣きを演出したつもりが、幕を開けて見れば、ごてごてしたスローガンだらけのあの”万華鏡”まがいに。”賢治精神”などどこ吹く風の想像力の欠如に…。あぁ、むべなるかな(10月19日付当ブログ参照)

 

 「穴があったら、入りたい」という心持ちとはこのことを言うのであろうか。心底、恥ずかしくなった。担当部署(総合政策部)に電話を入れた。「次回も同じ文書を配るのか。イ-ハト-ブの住人として、こんな品のない内容は赤面もの。外に顔向けもできない。せめて、文言をもう少し柔らかくするとか…」―。「一切考えてもいないし、何ら問題ないと考える」という応答に目が点になった。「凡庸な悪」というあの戦慄すべき言葉が急降下するのを覚えた。ナチズムなど全体主義の恐ろしさを告発した哲学者のハンナ・ア-レントはこう語っている。

 

 「世界最大の悪は、ごく平凡な人間が行う悪です。そんな人には動機もなく、信念も邪心も悪魔的な意図もない。人間であることを拒絶した者なのです。そして、この現象を私は”悪の凡庸さ”と名付けました。考えるのを止めたら、人間じゃなくなる。私が望むのは、考えることで人間が強くなることです。危機的状態であっても、考え抜くことで破滅に至らぬよう」―。ユダヤ人大虐殺という恐ろしい事件の首謀者は上司からの命令に逆らわず、言われた通りに行動した普通の人間だということをア-レントは指摘したのである。「誰であろうと、思考を放棄すれば根源的な悪になりうるのだ」と…

 

 「県と花巻市の防雪柵工事補助金/会計監査院が不適切使用と指摘」―。こんなニュ-スがマスコミで取りざたされている。市側は「単純なミス。チェック体制を強化して、再発防止に努めたい」としているが、工事のやり直しで税金のむだ遣いになることに対する釈明は8日現在、HP上には見当たらない。”思考停止”という重篤な病が「ブルシット・ジョブ」(壮大な無駄=10月2日付当ブログ参照)さながらの精神病理学的な症状を伴ないながら、このまちの全身を侵しつつある。

 

 

 

 

(写真は傍聴者に対する“人権侵害”ともいえる問題の文書=再掲)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新花巻図書館の”迷走劇“…ブルシット・ジョブ、そして~”絵に描いたモチ”!!??

  • 新花巻図書館の”迷走劇“…ブルシット・ジョブ、そして~”絵に描いたモチ”!!??

 

 「声なき声にも耳を傾けてほしい」―。新花巻図書館の立地場所をめぐる市民説明会(10月11日~27日までZoomによるオンライン説明会を含め、計17回開催)には延べ281人が参加し、市側が第1候補地としたJR花巻駅前のスポ-ツ用品店用地(JR所有地)に比べて、旧総合花巻病院跡地(花巻城址隣接地)を「最適地」とする市民の声が大勢を占めた。「強行か否か」―。近く、HP上でその結果が公表されることになっているが、思い出されるのが「住宅付き図書館」の駅前立地構想をめぐる“迷走劇”である。

 

 私自身がかつて、参加した図書館WS(ワ-クショップ)でのアンケ-ト調査で「住宅併設」に賛成した人がゼロという統計数理上、ほとんどあり得ない結果が出た。上田東一市長はその際「アンケートの結果を厳粛に受け止める」として、併設案を白紙撤回した経緯がある。そして、第2ラウンドの今回はその立地場所をめぐる行政判断である。「病院跡地を望む声はたしかに多かった。ただ、その一方でJR側との土地譲渡の交渉自体を否定する声もなかった』―。牽強付会(けんきょうふかい)を地で行くような“詭弁”がもれ聞こえてくるが、ふいに「権力は無駄に相関する」と題する論述を思い出した。筆者はフランス文学者で思想家の内田樹さん。上田市政の「権力と無駄」を見事に浮き彫りにしていると思い、以下にその要旨を紹介させていただく。

 

 「グラウンドデザインを描くことはまさに、絵の描いたモチになりかねない」(上田市長)―。まるで、上田ワンマン市政そのものではないか。じっくりと、味読してほしいものである。上田市長のコロナ療養(ニュ-トン流に言えば「創造的休暇」。10月29日付当ブログ参照)は明日3日まで。

 

 

 

 

●「組織がほんとうに上意下達的であるどうかを簡単に確かめる方法がある。それは『無意味なタスク』(仕事や作業などを指すビジネス用語)を下僚に命じることである。完全にトップダウンの組織であれば、その『無意味なタスク』は遅滞なく末端まで行き届く。だから、『無意味なタスク』を発令しておいて、それに黙々と従う部下を重用し、『これ、意味ないですよ』と突き返してくる部下を排除するという人事考課を10年ほど続けていれば、理想的にトップダウンな組織が完成する」

 

●「どのような有害無益な指示でも、誰一人疑義を呈したり、実行を止めようとする者がいない組織が出来上がる。すばらしく効率的な組織ではあるけれども、『無意味なタスク』について『これをやるのは時間と予算の無駄です』と言ってくれる人間がいなくなるので、結果的にその組織がする仕事のうち『ブルシット・ジョブ』(どうでもいい仕事)が占める割合は増え続ける」

 

●「自分がほんとうに下僚から畏怖されているかどうか知りたがる人間は(無意識的にだが)『無意味なタスク』を発令する傾向がある。自分が権力者として畏怖されていることを確認するためには、誰の利益にもならない『壮大な無駄』を命じて、それが実現するのを見ることだからである。それとは逆に、ボトムアップでものごとを決める民主的な組織では、合意形成には時間がかかる。それぞれ一家言ある人たちが自説を述べるので、なかなか話がまとまらない。その代わり、『誰の目にも無意味とわかるタスク』が採択されるリスクはきわめて低い」

 

 

 

 

(写真は議会答弁をする上田市長。「ブルシット・ジョブ」をいつまで続けるつもりなのだろうか=インタ-ネット上に公開の写真から)

 

 

 

《追記ー1》~油断大敵!コロナでクラスタ-発生か!!??

 

 コロナ感染で自宅療養中だった上田市長が4日、1週間ぶりに公務に復帰した。陽性反応が判明したのは10月27日午後だが、この日午前中に行われた記者会見ではこう語っていた。「急に寒くなってですね。私夜中に寒くて目が覚めたんですけれど、どうかなと思ったので朝、抗原定性検査キットを使わせていただいて陰性であるということを確認して、今業務をしております」―。まさに、油断大敵。一方で、首長の罹患については市民の厳しい眼も。こんな匿名のメ-ルが手元に届いた。

 

 「花巻市長と紫波町長がコロナ感染と各市町のホ-ムペ-ジに載っていますが、10/24に岩手中部水道企業団の議会があり、議会後に懇親会と言う名の飲み会があり、それに出席した花巻市長、紫波町長、議員、企業団などの管理職がほぼ同時期にコロナ感染しているところを見ると、これが原因のクラスタ-と思われますが一切触れられていません。これだけ偉い人が出ている飲み会でクラスタ-になりましたとは言えないことなんでしょうか」

 

 

 

《追記―2》~不信が広がる“クラスタ-疑惑”!!??

 

 上記の追記に関連して、以下のようなメ-ルが寄せられた。個人情報に関わる部分は割愛した上で全文を転載する。市民の不信を払拭するためにも、関係者の誠意ある対応を求めたい。

 

 

 2022/10/24(月)岩手中部水道企業団定例議会が開催され、終了後夕方、花巻市内で懇親会が設けられ、花巻市長は参加しました。花巻市長は岩手中部水道企業団の副企業長を務めているのです。その後、懇親会参加28名中13名が新型コロナ陽性となり、中部保健所はクラスターが発生したと認定しました。疑問に感じる点、調査して頂きたい点は以下のとおりです。

 

(1)懇親会に誰が参加していたのでしょうか。この懇親会は飲酒を伴うものであったのでしょうか。水道企業団内部の職員は局長以下、各課長など12名が参加予定となっていたようです。岩手日報の10/24の市町村長の予定を見れば、北上市長・花巻市長・紫波町長は、定例会に参加。花巻市長はさらに懇親会と記載されております。後日、花巻市長・紫波町長が陽性になったのです。

 

(2)花巻市のホ-ムペ-ジでは、飲酒を伴う会食は「少人数」で「短時間」でと言われておりますが、28人は少人数と言えるのでしょうか。

 

(3)懇親会は、何時から何時まで行われていたのでしょうか。花巻市長は何時から何時まで参加していたのでしょうか。それは「短時間」と言えるのでしょうか。

 

(4)議会定例会等の後、議員と職員が懇親会を開いていることは普通のことなのでしょうか。馴れ合いを生むように感じます。議員、監査委員、職員は互いに節度を持ってそれぞれの職責を果たして頂きたいと思うものです。以上、よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「歴史の当事者たらんと」…城跡見学会に大勢の市民が参加!!??

  • 「歴史の当事者たらんと」…城跡見学会に大勢の市民が参加!!??

 

 「歴史って、今ここにいる私たちが創っていくもんなんだよね。大昔の人たちの生活のにおいをかぐと、そう思わざるを得ない」―。ある女性が遺跡の一角に目を凝らしながら、ひとり言のようにつぶやいた。足元のくぼ地の層に黒ずんだ部分がくっきり。「炭化物の分析から、当時の『かまど』(台所)の跡だと考えられます。貴重な焼土遺構です」と説明員。

 

 快晴に恵まれた29日、花巻城跡(本丸)の現地説明会が行われた。花巻市教育委員会が「花巻城保存計画」(仮称)の策定に向けて、平成28年度から進めている遺跡調査の一環で、今回は本丸御殿跡の発掘現場が披露された。遺構の下層には最大で80センチ程度の盛土層が姿を見せ、中世末以前の陶磁器が多数出土した。花巻城はその前身である「鳥谷ヶ崎城」を大改修して築城され、明治6(1873)年に廃城になるまで威容を誇った。中でも注目されるのは旧総合花巻病院の解体に伴って、全貌を現した防御の要衝―「濁堀(にごりぼり)。南北360㍍、巾30~50㍍、深さは現況で7~8㍍にも達する。「余りにも深くて底が濁って見えなかったので、そう呼ばれたのでは…」という説明員の解説に納得。

 

 二の丸西側のこの「濁堀」と接する旧病院跡地が新花巻図書館の最適な立地場所として、市民の関心が高まっている。宮沢賢治が教鞭をとった「稗貫農学校跡」(のちの花巻南高校、現まなび学園)と賢治自身も通った「花城小学校跡」(現花巻小学校)の石柱が立つそのちょうど真ん中にポッカリと出現した空間。かつては武家屋敷が建ち並んでいたという。この日も雲ひとつない青天の向うに霊峰・早池峰や岩手山がくっきりと浮かんでいた。「私もお城マニアだが、こんなに人が集まったのは初めて。やはり、図書館問題が火をつけたのかな」―と初老の男性がほほ笑んだ。ざっと数えてみると、子どもたちや若いカップル、高齢者などその数は50人以上。

 

 「僕は歴史が大好き。だから、お父さんに頼んで連れてきてもらった」―。東和町から来たという小学4年生の男子(10)は配布された資料と首っ引きで遺構をのぞき込んでいた。お城愛好家だという男性(67)は相好を崩しながら、言った。「私が30代のころは全国的なお城ブ-ムで、あちこちで城下町サミットが開かれていた。一方で、足元の花巻城跡はがれきの荒野に成り果てている。いまからでも遅くない。図書館立地をきっかけに城跡全体の再生を本気で考えなくては…」

 

 上田東一市長がコロナウイルスに感染し、27日から11月3日まで自宅療養中だという掲載記事を市HPで知った。どうしたわけか刹那(せつな)、ニュ-トンの「万有引力」法則に伴うエピソ-ドが頭をよぎった。17世紀、ペストの大流行でケンブリッジ大学が長期閉鎖になり、田舎で自宅療養を続けていた。その時、ニュ-トンはリンゴが木から落ちるのを見て、この大発見をしたと言われる。それゆえにこの貴重な時空間はのちに「創造的休暇」と呼ばれるようになったという。果たして、上田市長はどんな“創造的”な休暇を過ごしているのだろうか。市政の来し方行く末に思いを巡らせる時間に当ててほしいと切に願いたい。

 

 

 

 

(写真は世代を超える市民が集まった見学会=10月29日午前、花巻市城内の鳥谷ヶ崎公園で)