新花巻図書館をめぐる“利権の構図”(上)…上田流「ダブルスタンダ-ド」~JR交渉は”全面降伏”か!?税金の使途が闇の中に!!??

  • 新花巻図書館をめぐる“利権の構図”(上)…上田流「ダブルスタンダ-ド」~JR交渉は”全面降伏”か!?税金の使途が闇の中に!!??

 

 「安物買いの銭失いをしないことが私の行政運営の鉄則」―。花巻市の上田東一市長が誇らしげに掲げてきた“錦の御旗”が新花巻図書館の駅前立地をめぐるJR交渉で一挙に後退を余儀なくされつつある。開示請求して入手した文書には「(この件に関し)議会で答弁される際は情報を前もっていただきたい」と記されるなど舞台裏での生々しい駆け引きの様子がうかがわれる。難航を続けるJR用地の土地交渉について、市側は6月市議会で「交渉に応じるとの前向きの回答があった」と報告。対象面積は立地場所のスポ-ツ用品店敷地を含めた約3,664平方㍍に上ることを明らかにした。

 

 「当該用地が現在、当社にとって継続的な収益を生み出していることや、安全な鉄道事業運営に必要な用地であることも考慮いただき…」とするJR側の回答書(6月13日付)には用地譲渡の条件として、8項目が列挙されているが、うち5~7項は黒く塗りつぶされたおなじみの“ノリ弁”状態。ということは、この非開示の部分こそが双方にとって、それを公にすることが”不都合な真実“であるということを如実に暗示していると言える。

 

 そんな中、この譲渡条件でとくに目を引くのは「建物(スポ-ツ用品店)付きで花巻市に譲渡する」、「建物の撤去については、花巻市にて施行する」―という項目。つまり、「是非ともほしいのであれば、建物ごと買い取ってもらい、店舗補償や更地化もそちらで…」とまるで“足元”を見透かすような交渉術である。市側が駅前立地の合理的な理由を示さないまま、仮に“全面降伏”に追い込まれたとなれば、「なぜ」という市民の疑惑はさらに深まるのは必須である。

 

 市中心部にいまも無残な姿をさらけ出す旧新興製作所跡地(旧花巻城址)の譲渡交渉をめぐって、上田市長は就任直後の8年前「利用目的がはっきりしない土地の購入に税金を投入するわけにはいかない」と跡地の取得を断念した。当時の譲渡価格はわずか100万円だったが、建物の撤去費用に数億円を要することが断念の理由で、議員の大半もこれに同調した。その後、当該跡地は不動産会社の手に移ったが、建物を撤去した段階で倒産に追い込まれた。がれきの荒野と化してすでに5年以上。「いちばん問題だったアスベストやPCB(ポリ塩化ビフェニル)などの有毒物質が撤去されたのは良かった」と当時、上田市長はこんな屁理屈を並べ立てて平然としていた。そこには、いまも景観を損ね続けていることへの行政責任のひとかけらもない。

 

 いま新図書館の立地場所として、駅前とともに有力視されている旧総合花巻病院跡地―。当時の協定書(平成29年3月)によれば、「新病院の開業後、現在の病院敷地内の建物・施設はすべて解体撤去し、土壌汚染対策法上の処置をしたうえで譲渡する」と明記されており、すでに一連の作業は終わり、正式な市有地化の契約手続きを待つばかりとなっている。

 

 上田市長はこの間の経緯について「旧新興跡地の教訓を旧病院跡地の取得条件に生かすことができた」と鼻高々だが、その伝(でん)で言うなら、駅前用地の所有者であるJR側に対しても、建物の撤去や更地化を求めるのが本来の「上田」流儀ではないのか。ところがどうも「安物買いの銭失い」というあの時の勢いが感じられない。それどころか、あえて”高物買い”に手を出そうとする愚(ぐ)に戦慄さえ覚えてしまう。何が何でも駅前でなくてはならないという“裏の事情”があるのではないか―。市民の間にこんな行政不信が高まるのはある意味、当然であろう。

 

 駅前に立地する場合、図書館本体を除く駐車場建設の整備費用などとして10億円以上が見込まれ、この中にはスポ-ツ用品店の建物解体や営業中止に伴う補償など約6千万円が含まれている。「新興のケ-スをまるで“成功事例”みたいに言い募るが、旧病院跡地が市有地になることが決まっているのに、駅前用地を新たに取得するのはそれこそ税金のむだ遣いではないのか」―。当分、上田流「ダブルスタンダ-ド」の成り行きから目を離すことができない。「JR側はスポ-ツ店の営業継続もほのめかしている…」―。担当現場からはこんな恨み節も聞こえてくる。上田市長の”二枚舌”…「パンドラ」の箱には一体、何が隠されているのかー

 

 

 

 

(写真はふたたび肝心の部分が隠されたJR回答書)

 

 

 

 

《追記ー1》~知事選両陣営に公開質問状

 

 花巻市内でフェアトレ-ド商品などの販売を手がける「おいものせなか」(新田史実子代表)は次期知事選に立候補を表明している達増拓也・千葉詢子両陣営に対し、各分野にわたる公開質問状を提出。このほど、その回答を得た。新田さんら有志は昨年1月の花巻市長選以降「暮らしと政治の勉強会」を主宰し、「おまかせ民主主義」からの脱却を訴え続けている。質問状への回答やその他のアクセス先は以下の通り。

 

岩手県知事選候補者に公開質問状と回答 修正版8頁(pdf)

おいものせなか | Organic, Ecology and Fair Trade (oimonosenaka.com)

おいものブログ:SSブログ (ss-blog.jp)

 

 

《追記―2》~花巻東が準々決勝へ進出、大谷選手も祝砲!!??

 

 花巻東高校が17日、強豪の智弁学園(奈良)を5:2で破り、準々決勝への進出を決めた。19日、昨年初めて全国制覇を果たした仙台育英(宮城)との初の“みちのく”対決が実現する。失点の危機を救った広内駿汰・外野手のスーパーキャッチにSNS上では「広内君の守備範囲、広ない?」などの賛辞の言葉が飛び交った。一方、海の向うでは同校の先輩である大谷翔平選手がこの日(日本時間17日)、リーグトップとなる42号ホームランを放った。

 

 ところで、”エッフェル”騒動の渦中にある広瀬めぐみ・参院議員は弁護士の資格も持っているらしい。どうも、人を弁護する際の基本中の基本である「コンプライアンス」(法令遵守)や「ガバナンス」(内部統制)のあり方が分かっていないらしいこの人にはこの際、堂々の勝利行進を続ける東高校ナインにその精神を学んでほしいものである。いや、大雨に伴う「災害警戒本部」(7月21日付当ブログ参照)が開設されていたにもかかわらず、県議選候補者の選挙応援にノコノコ出かけた上田市長にもぜひ…

 

 

《追記ー3》~祝健闘、花巻東ナイン!!??

 

 花巻東高校は19日、昨年の覇者仙台育英(宮城)と4強を目指して対戦したが、9:4で惜しくも敗れた。しかし、この間のガンバリは閉塞感が漂うイーハトーブ(賢治の理想郷)にさわやかな風を送り続けた。さらに同校出身の大谷翔平選手はこの日、43号となるグランドスラムを放ち、雨天下で行われた花火大会に花を添えた。

 

 

《追記―4》~上田流「危機管理」のチグハグさ、ここにあり!!??

 

 「今後強い雨による急な増水や土砂災害が発生するおそれが高いため、河川や用水路、山や崖など急な斜面には近づかないようにしてください」―。花巻市は19日午後4時22分、大雨警報(土砂災害)と洪水警報の発表に伴い、災害警戒本部を設置した。一方で、警戒本部がまだ解除されない午後6時30分、北上川河川敷を会場とした花火大会(2023花火ファンタジ-)の実施をHP上で告知した。「観覧席や駐車場は、雨の影響により地面がぬかるんでいる箇所や水溜まりがございますので、ご注意ください」という呼びかけが振るっているではないか。

 

 「川に近づかないように呼びかける一方で、その河川敷での花火大会を強行する」―。「危機管理」の難しさがここに浮き彫りにされているが、私が危惧するのは当ブログで再三、触れて来た上田東一市長のその判断のチグハグさである。雨天による延期日として、8月26日(土)が設定されていたが、打ち上げ時間の午後7時半前後に雨が上がったため、予定通りに豪華な花火が夜空を彩った。ホットする気持ちと同時に雨天によって1時間半以上も試合が中断した花巻東高校のあの壮絶な試合を思い出した。政治とは実に「有事の際の決断」と言っても過言ではない。上田市長に果たして、その覚悟はあるや否や?なお、警戒本部が廃止されたのは深夜(午後11時15分)になってからだった。

 

 

《追記ー5》~あれっ、”中立”だっけ!!??

 

 岩手日報(21日付)が県内32市町村(盛岡市を除く)の首長を対象に次期知事選に対する動向調査を行った結果、「中立」を表明したのは25人。当花巻市の上田東一市長もその一人で、理由についても「コメントしない」と回答した。いゃぁ、これって”虚偽”回答じゃないの。大雨による「災害警戒本部」が開設されていたさ中、ある自民党県議の選挙応援に出かけたのは誰だっけ?(7月21日当ブログ参照)。今回、自民党の全面支援を受けた知事候補、いまや”エッフェル女王”の名をほしいままにする自民党所属の参院議員…。彼女らと席を同じくしていたのはたしか、貴殿だったはず。もはや「リスク」感覚の欠如だけではなく、「政治決断」の度量さえも消え失せってしまったみたい…。あぁ、「悲しき口笛」

 

 

 

 

 

 

2023.08.17:masuko:[ヒカリノミチ通信について]

この記事へのコメントはこちら

※このコメントを編集・削除するためのパスワードです。
※半角英数字4文字で入力して下さい。記号は使用できません。