号外―議会側が「市長発言」を問題視…厳重注意へ

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 「市政運営の基本が分かっていない」、「市民の声を無視し、地域差別を助長しかねない」、「職員への対応も強圧的。異論を許さないような空気が充満している」、「あまりにも感情的な発言が多い」―。花巻市議会9月定例会での上田東一市長の答弁内容を“検証”するための議会運営委員会(瀬川義光委員長ら8人)が23日に開かれた。二元代表制のシンボルでもある議場における首長の発言が俎上(そじょう)に上ること自体が前代未聞。この日の委員会では「上田発言」の撤回・削除はあえて求めることはせずに「今回の事態をどう受け止めるのか。今後を見守りたい」として、小原雅道議長を通じて、議会側の意志を上田市長に伝えることになった。賃貸住宅付き図書館の駅前立地という「新花巻図書館」構想の質疑を巡って、問題発言が相次いだ。たとえば―

 

 「(調査を委託した)UR(都市再生機構)の報告書、隠すなんてつもりはまったくないですよ。見せてくれと言ったら、見せました。ただ、出来はあまり良くないと思ったんですよ、実は。だから、URと一緒にこの事業、そんなことをあまり公の場で言うのは良くないんですけどね、進めるつもりはなかったんですよ。だから、お見せしなかったんですけれども、そこが間違いだったんですね」

 

 「我われは平成30年12月の段階で、名前は言わなかったけど、(立地場所の「タケダスポ-ツ店」の)場所を言って、何も反対はなかった。令和元年の12月議会で、そこは賃貸だと言ったことについても何もなかった。だから、場所が決まらないと進まないから、(今年)1月の構想の段階で、その場所と言ったんです。皆さんが実は何も言わなかったということは賛成だという、反対はないだろうと思った我われが愚かだったということです」

 

 「(立地場所として過去に候補地になった)花巻病院跡地の解体について、議員から1回も質問がありません。今回、質問したくはないですか。もし、あそこに図書館を造るんだったら、どうなるんだ。解体できるのはいつになるのか…一切ない上で、(病院敷地にまたがる)まなび学園周辺がいいですと。なんでそんな議論ができるんだ、と正直思います」

 

 「たとえば、(市郊外の新幹線新花巻駅近くの)博物館のそばが良いという意見が出てますが、私はそれはよろしくないと。旧花巻市の中に図書館がなくていいのかということなんです。市の職員は同じ考えを共有しています。みんな同じ考えで、自分たちの考えが一番良い、他はできませんねって話をして…」

 

 録画中継の文字起こしをしながら、思わずため息やら怒りが込み上げてきた。議場という神聖な場所でかくも低俗な質疑応答がまかり通っていたのか―と!?そして、ハタと心づいた。号外とは、驚天動地(きょうてんどうち)のビッグニュ-ス、たとえば直近では「安倍首相退陣」とか「菅新政権誕生」とか、たまに発行するから「号外」であるはずなのに、昨日に続く発行と相成った。ということは、我が「イ-ハト-ブ」がいま、どんな状況に置かれているのか―当ブログ紙「ヒカリノミチ通信」(宮沢賢治の「精神歌」から命名)には、その“真実”を伝える使命が与えられているということなのかも知れない。近い将来、「退陣とか誕生とか」―こんな大見出しがおどる号外を発行しなければならない時が来るのだろうか。「以(もっ)て瞑(めい)すべし」と”観念”する今日この頃である。

 

 

 

 

(写真は市長発言を“検証”する委員たち=9月24日午前、花巻市議会委員会室で)

 

 

 

 

 

2020.09.23:masuko:[ヒカリノミチ通信について]

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