残暑に併せて聴くヴォーカルは、

  • 残暑に併せて聴くヴォーカルは、
写真右下は、映画俳優としても大きく名を残すディノことディーン・マーティン。本名ディノ・ポール・クロセッティ。
いつも煙草をふかし酒を飲みながら唄うスタイルは、サミー・ディビス・Jrなどの形態模写でも有名。シナトラ一家(ラット・パック)の番頭として活躍。
歌声は暖かく、そして大きく包み込む様は、揺り篭に抱かれているようないい気持ちになる音楽。1995年没。

写真左下は、ペリー・コモに見出され、甘いマスクと美声を武器に1950年代のスター歌手となるヴィック・ダモーン。本名ヴィト・ロッコ・ファリノーラ。
唄も甘く、ちょっと空気の中を浮遊している感じがする。シナトラをして「業界最高の声帯の持ち主」と言わしめた人物。82歳現役。

写真右上は、歌う床屋さんとして有名になったペリー・コモ。本名ペリーノ・コモ。
床屋の見習いをしている時にコンクールで優勝したため、そういった愛称になったが、その当時バーバーショップ・コーラスという言葉があったぐらい、床屋さんは唄ったらしい。
マフィアとの関係を嫌い、カジノでの出演を拒み続けたとあることでこの人の性格がわかろうというもの。2001年没。

写真左上は、ピアニスト、アレンジャーとしてもその名を残すバディ・グレコ。本名アルマンド・グレコ。
5歳でデビュー、10年間に渡ってラジオ番組を持つ、早熟の天才肌。その後ベニー・グッドマン楽団のピアニスト・アレンジャー・ヴォーカルとなりその後独立。エピックからシナトラのリプリーズに移籍した時、「これで俺も安心して引退できる。」と言ったのは有名な話。歌声は歯切れよくしかもスピード感があり、目が詰まっているといった歌唱である。84歳現役。

良くも悪くもこの辺の男性歌手はシナトラからの影響から逃れられるものではありません。
しかも、みんなイタリアン。明るく陽気な感じは正にイタリア人の美徳ですが、一番売れたフランシス・アルパート・シナトラにのみ寂しさや憂いが色濃くあります。(ただしカフェ・グレコ、或いはグレコローマンスタイルなどで分かる通り、グレコは元々はギリシャ人だったんでしょう。しかも悪い奴という愛称付きの!)
空気がふんわりと感じるので、時々かけています。
2010.08.19:mameichi:[芸能音楽の50]

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