越中富山を旅する‐其の4

  • 越中富山を旅する‐其の4

翌日、残念ながら日差しはあったのだが霊峰剣岳を拝むことはできなかった。朝風呂を頂いてから朝食バイキングは素晴らしいの一言。食べたいものが目白押しで朝から一杯やりたくなるものも多数。今度は電車で行くしかないなあと思う。

宿を出て上市町の穴の谷(あなんたん、と読む)霊水に向かう。嘉永四年美濃の国白心法師がこの穴にて三年三ヶ月の修行をしその後諸国から参詣人も多くなったと伝えられる。爾後、この穴での修行僧は数多く、近年では明治30年能登の雲外悟道禅師が三年修行して真の解脱を得た。このころから行者穴ともいう。また、昭和32年には広島の岡本弘真という女行者が訪れ、6年間修行して「この穴の水は入巧徳水だ。病に苦しむ人に呑ませてほしいとのお告げがあった。」と遺言して去った。

穴の谷は砂岩と粘板岩でできた三つの洞窟からなり、第一の洞窟の正面に薬師如来を祀り、その奥の洞窟から清水が年中尽きることなく湧き出ている。この水こそ即ち「穴の谷霊水」なのである。(パンフレットより丸写し。)

駐車料金200円を払うと事務所にペットボトル、或いはポリタンクが売られており、それを購入して800メートルほどの山道を歩く。ポリタンクの人は台車でゴロゴロと霊水まで向かう。その途中のあちこちに観音様が祀られており、神秘的な様相を呈してくる。道が途絶え、右側に階段があり谷への降り口となっている。そこにも多数の観音様が祀られており谷底に旅館のような建物がある。ペットボトルを濯ぎ、左側の薬師如来が祀られている脇のところに龍吐に蛇口が付いておりそこから水を汲んだ。お参りをして帰途に向かう。底の事務所でその水で造った醤油が販売されており、想いとは思ったが土産に3本買い求める。

その後その醤油はあちこちで売られており、しくじったなと思ったが、若干現地の価格が安いようだ。

その後山を下りて、上市の名刹眼目山立山寺(さっかさんりゅうせんじ)に参詣する。建徳元年(1370年)大徹宗令禅師による創建で、上杉謙信北陸攻めの時に破却、その他にも2階の火災を経て何も残されていないという寺だ。ただ山門だけは残り、左甚五郎作とされているようだ。

この後は蜃気楼の町魚津市に向かう。

2014.11.22:mameichi:[そこいら辺を歩く]

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