私はビッグバンドが大好きだ。
子供の頃から歌手の後ろに配置されているバンドの方が気になるような変わった奴だった。
で、いろんな楽団を見に行った。聴きに行くよりも見に行くというのが正しいと思う。
そこにいくと、ほとんどいつもと言っていいぐらい不思議なことが起こる。
地方の会館は大体緞帳があり、テーマ曲が演奏されてすぐに幕が上がることが多い。
東京はほとんどの劇場は幕がないか、最初から上がっている状態でショウが始まる。
暗い舞台に男たちが上手下手からバラバラと出てきて、自分の椅子に座る。
ピンスポットが当てられ、最後にバンマスが出てきて演奏が始まる。
大体はテーマ曲か、調子のいい4ビートの曲が多い。
その演奏が始まり10秒ほどすると、なぜか涙がこみ上げてくるのだ。
感動していることは間違いないと思うが、あれはなんなんだろう。頬をつたうぐらいのときもある。それが「不思議」なのだ。
五反田ユーポートで見た「フランク・ウェス率いるカウント・ベィシーOB楽団」
三軒茶屋人見記念講堂で見た「マーサ・エリントン率いるデューク・エリントン楽団」
読売ホールで見た「ベニー・カーター楽団」
有明エムザで見た「キャブ・キャロウェイ楽団」、「イリノイ・ジャケー楽団」
赤坂見附サントリーホールで見た「ライオネル・ハンプトン楽団」、「ティト・プエンテ楽団」
山形県民会館で見た「エイブ・モスト率いるベニー・グッドマン楽団」「レイ・チャールズ楽団」
喜多方プラザで見た「ケン・ペプロウスキー率いるベニー・グッドマン楽団」
仙台県民会館で見た「グレッグ・フィールド率いるヘンリー・マンシーニ楽団」「クレイトン=ハミルトン・ジャズ楽団」
パルセ飯坂で見た「フランク・キャップ率いるグレート・アメリカン楽団」
横浜みなとみらいホールで見た「アウトーロ・オファリル率いるリンカーン・センターズ・アフロ・ラテン・ジャズ楽団」
ブルーノート東京で見た「ジョン・ファディス率いるディジー・ガレスピー・オールスター楽団」、「スライド・ハンプトン率いるディジー・ガレスピー・オールスター楽団」、「マッコイ・タイナー楽団」、「チャールズ・ミンガス楽団」、「ゴードン・グッドウィン楽団」
米沢市民文化会館で見た「ラリー・オブライエン率いるグレン・ミラー楽団」
日本武道館で見た「ジェームス・ブラウン楽団」
兎に角泣けてくるのだ。
それにしても随分泣いたものだ。
日本の楽団、ヨーロッパの楽団は全然そういうことにはならない。米国の楽団のみなのだ。
そ・れ・が!
この映像を見ると泣けてきてしょうがない。
アメリカの楽団を見に行った時と同じ、心温まる涙なのだ。
ぜひみなさんもこの日本人ドラマーの良心を堪能いただきたい。
http://www.youtube.com/watch?v=yt7VCOVr7A8
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