その昔、、、

サラリーマンだった頃、或る伝手があって栃木県のある牧場に営業に行きました。
「或る伝手」での訪問のため、わざわざ先方が駅に迎えにきてくれました。
記憶にあるのは牧場(これは全く記憶にない)よりも、その敷地内にある豪華なホテルでした。
そして、こちらが営業に行ったにもかかわらず、逆に先方から投資話を持ちかけてきたのです。

牧場から帰って来てすぐ勃発したBSE問題などで、取り引きは今のところ無理ということでその牧場との関係は立ち消えになりました。
たまたまその流れだったのかもしれませんが、もし取引が始まっていれば面倒なことになっていた可能性があります。
多分投資話に乗っていたかもしれません。乗らざるを得なかったかもしれません。

それとは別に、そのあと或る取引先が倒産しました。10数万円の売掛がありました。
取れませんでした。いわゆる取り込み詐欺です。
横浜の石川町の駅前の会議室であった債権者集会に出向きました。その取引で店を閉めた八百屋の大将が、出てきた経営者に「もう借金が帰ってこねえのは分かってるんだから、10発殴らせろ。」と泣きながら叫びました。
弁護士になだめられて10発殴るところは見れませんでしたが、その八百屋の大将と自分が考えていることのギャップが大きくて驚きました。

自分なりに考えて、これは相手の責任ではなく(もちろん責任はありますが)、間違いなく自分が取引をしてしまった責任のほうが大きいと考えていました。会社には損害を与えてしまいました。
が、八百屋の大将は全部相手が悪いと思ったようです。自分の店が潰れてしまったのだから、そう思っても仕方がないかもしれません。

ちょっとそんなことを思い出す事象がありました。



2011.08.20:mameichi:[あの頃]

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