青蛙房という版元で出した本の中に六代目三遊亭円生の「寄席育ち」というのがありました。
多分図書館にあったのでしょう、買った覚えはないので。
貪るように明治の噺を読みましたっけ。
故あって円生師匠は最後は寄席から離れることになります。本人は本意ではなかったでしょうが、席亭(寄席の経営者)から肘鉄を食らわれます。
私はといえば、題名の通りjazz喫茶で音楽が好きになった人間です。
東京に行く時、今まで世話になったマイルスというジャズ喫茶のマスターから、自分の一番好きになった音源をテープに採ってもらって上京しました。
それから東京のジャズ喫茶をさ迷い歩きましたが、マイルスのような身の置き所を感じる場所はごく僅かでした。
学生が終わって就職すると、ジャズ喫茶は私の睡眠の場所へと変化していきました。
大音量が結構心地よく、よく会社をサボって昼寝に興じました。意外と眠れるのです。
気持ちよく寝かせてくれたのは渋谷と水道橋(後に飯田橋)のどちらもスイングという店でした。
店主はどちらもおじいさんで、声をかけることもなく気持ちよく寝かせていて呉れました。
もうその頃には、いわゆるモダンジャズ(マイルス、コルトレーン他)はきかなくなっていて、レスター・ヤングやベン・ウエブスターなどをリクエストするもんなら、神保町響なんかはずらっと10人以上客が帰りましたから。
ほんとにちゃんとがっかりした顔をしてレジに立つのですよ、これが。
このジャズ喫茶論には睡眠の場所という項がありませんでしたが、随分寝ている人も多くいたと思います、あのころの東京は。
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